じゅんなおひと

スポーツジャーナリストもどき

出場校も決まり改めて第92回センバツ高校野球展望

2020-01-27 14:47:28 | 高校野球

明治神宮覇者の中京大中京に強豪ぞろいの近畿、東北勢がガッツリ絡む展開
✳本命:中京大中京(愛知)天理(奈良)

中京大中京は注目の本格派右腕高橋はもちろん、左腕松島も強い球を投げ込む。共に分厚さを感じる体格で見るからに力強い。打線も強力だが秋は3点以内に抑え込まれる試合もあれば、4点以上奪われた試合もあった。映像を見た限りでは投打にやや1本調子な面が感じられたため、球の速い遅いの緩急だけでなく、試合運びそのものにいかに緩急をつけていくかが、秋春連覇の鍵かと思われる。天理は近畿大会以降の試合全て4点以上奪った打線で優勝を狙う。各打者球をぎりぎりまで引き付け鋭く力強く弾き返すバッティングで、相手投手の決め球を消してきた。ベース付近から鋭く曲がり落ちる変化球が武器のエース庭野、下級生の長身の速球派達の両右腕の踏ん張りが、優勝への鍵となりそう。

✳対抗:大阪桐蔭(大阪)履正社(大阪)智弁学園(奈良)智弁和歌山(和歌山)仙台育英(宮城)

ここに挙げた学校はいずれも秋の公式戦全て4点以上奪ってきた打線が売り。全国でもその打棒が発揮され、投手陣が点は取られどゲームは壊さず。が出来れば、全国制覇への道が広がると言えるがそれプラス、本命に挙げた2校のような、”見ていて感じるもの”が出てくるかどうかも、優勝への必須要綱かと思われる。大阪桐蔭は対応力の高いスラッガー西野に注目、履正社は史上5校目の夏春連覇を目指す。智弁学園はとにかく野手が粒揃い、智弁和歌山は春は26年ぶりの、仙台育英は東北勢として春夏通して初の優勝を目指す。


九州、中国勢など他地区の代表校も黙っちゃいない

✳虎視眈々:星稜(石川)東海大相模(神奈川)明石商業(兵庫)

ここに挙げた3校は本来なら優勝候補に名を連ねていないといけない学校である。星陵は奥川は抜けたが分厚さを感じる体格をした選手が投手も含めて多く、見ていて感じる強さ、は旧チームを凌ぐものがある。投打に決め手が出てくれば、それが総合力につながり、優勝戦線に割って入るものと思われる。東海大相模もとにかくでかさを感じる選手が多く、今期も見るからに強そう。優勝争いに加わるには、まずは投手陣の安定かと思われる。近畿で唯一ここまで名前を挙げていない明石商業だが力的には他の近畿勢と遜色ない。昨年も活躍した本格派右腕中森が健在。総合力が感じられるようになれば、紫紺の大優勝旗もより手元に近づいてくるであろう。

✳シンデレラ候補校:鹿児島城西(鹿児島)大分商業(大分)白樺学園(北海道)鶴岡東(山形)

2年前の夏の金足農のようなシンデレラチームの出現はあるか。ここに挙げた4校がその候補校かと思われる。鹿児島城西は八方、大分商は川瀬とMAX140後半の注目の本格派右腕を擁して大会に臨む。打線の援護次第では、優勝戦線に絡んでくる可能性を秘める。大分商は渡邊という左も映像見ていて感じるものがある強い球を投げていた。感じるものがあったと言えば白樺学園の本格派右腕片山。強いストレートを投げ込む姿が、明治神宮の映像で印象的だった。野手陣もでかく分厚くチームとして見ていて感じるものがあった。見ていてやや感じられた攻守の粗さが大会でどう出るか。夏型のチームのセンバツでの戦いにも注目である。強豪揃いと紹介した近畿東北勢の中でここまで挙げてこなかった鶴岡東もまた、力的には同地区の強豪達と遜色ない。秋の公式戦全て4点以上上げた打棒で、仙台育英とともに東北勢初の優勝を目指す。投手陣次第では、それも現実味を帯びてくるかと思われる。

✳ジョーカー候補校:明豊(大分)倉敷商業(岡山)鳥取城北(鳥取)広島新庄(広島)

優勝候補を奈落の底に叩き落とすいわばジョーカー的な存在の学校にも注目。九州勢では上記に挙げた2校以外にも同地区を制した明豊の左腕若杉が投げるキレ、強さを感じるストレートもまた見ていて感じるものがあり、打線も含めて投打にバランスがとれて見えた。ここまで1校も挙げていない中国勢だが倉敷商業は永野、福家の左右の両輪を擁し鳥取城北も投打に粒揃い。広島新庄には下級生左腕秋山がおり3校共に投打にバランスがとれて見えた。福家、秋山あたりは玄人好みの好投手に見え、センバツでの投球が今から楽しみである。


ここに挙げることの出来なかった学校、21世紀枠の3校も含めて、センバツでの勇姿が、今から楽しみである。