穴切海岸は字の如く、四・五十メートルの断崖に浸食された大きな穴が、小さな入り江の奥に幾つかあいている景勝地で、洞屋敷は穴切海岸の一番奥の隠れた場所にある。昭和の初期まで、陸路の出来る以前は、海路が主要の交通機関で、穴切海岸は、船着き場であった。現在の海岸線の道路は無く、旧135号線の熱川ハイツの下、椿山の付近より山に沿って牛車道があったのだが・・・
十年以上は・・。、穴切海岸の舟上げ場の奥の、洞屋敷に足を運んだ。中国の酸性雨に起因する松枯が(三保松原の松枯れの原因が車の通行としているが、断崖の松枯れは如何に説明すべき・・・か)、四~五十メートル切り立った砂岩に醜態をさらけだし、伊豆の百景に選ばれた、かっての面影は・・・、釣り人が踏みしめた獣道同然の道なき道を進むと、懐かしい風景か広がった。