珈琲一杯分の話

2018年2月26日スタートのただのボヤキカフェです。
毒とユーモアを楽しんで頂ければ幸いでございます。

友達

2020-11-04 | 日記
私が19歳の時からの長い付き合いのある、化粧品のセールスの女性がいる。
以来、ずっと定期的に購入しているものがあって、私事でも時々交流のあった彼女と、先日二度ほど電話で話した時、あれ?っと思った。

何十年、欠かさず使っている同じ商品が間違って送られてきた上に、請求書も入っていなかった。
聞いても「そうだっけ?」と金額も曖昧なことを言う。
話し方もまるで別人のように変わっていた。いつものテンポではなかった。
強い違和感を覚えながら、品物の再送をお願いして電話を切ったら「住所を教えてほしい」とメールが届いて二度びっくりした。

最後に電話で世間話をしたのは確か去年の年末で、「今度、フルマラソンのレースに出る」と聞いて、そのパワフルさに圧倒されたのに…

私にとっては初めての経験の、自分が知り合いの人の、認知症を疑った瞬間だった。

胸騒ぎがして、思い切って会社の上司に電話をしたら、上司の女性からも同じことを言われた。
コロナで在宅勤務になったのがショックだったみたいで、急に様子が変わって
「でも私も電話でしか話してないから、確証が持てないでいた」と言われた。

こんなこともあるんだ…
毎日顔を合わせて会話していれば何か変わったのかもしれない、というタラレバはそれとして、人って何がきっかけで何が災いするかわからないと思った。

その女性から私と同じ時期に、一緒に化粧品を買っている親友がいる。
もう何年も、現役Sの地区婦人部長をやっておられる、見た目は華奢だけど鉄の女であられる( ̄∇ ̄) 
ふと思い立って、彼女は元気だろうか?と久しぶりに電話してみたら、そちらは私と同じくらい元気だった。
久しぶりだったけど、昨日会ったように話が弾んだ。

「よかったー、アンタまでボケてたらどうしようかと思った。どう?コロナ禍で怖い?」
「私は新聞の集金であちこち行くからかっちりガードしてるわ。私から感染して死んだと言われたくないし」
「あっそう、頑張って。私も、もうえげつないアンチはやってないから」
「おー、やっと正気に戻ったか」
「いや、自分はもうやらないわよ。でも好きでやってる人には何も言わないよ」
「OK、そんならいいわ」

とお互いサバサバと笑って、ここまで言いたい放題できる仲である。

ずっと元気で笑いあえるなら、それでいい。
これ以上の何を望もうか?と改めて思った。
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