今年購入した鉢植えのフクジュソウが花びらを散らし始めている。
そんなことなど知らぬげに、坪庭のフクジュソウはやっと花びらに色を乗せ始めたばかり。開花となると、あと数日は要する感じかな。ここのところ、平年より低い日が続いている。春はまだ遠い。
地を割るように、ぐいと角をのぞかせ始めた奴がいる。ユニコーンの角でも、イッカクの角でもない。これは、あのテンナンショウの仲間、ムサシアブミ(武藏鐙)の芽生えの様子である。
この角が、あの面妖な姿態へと変化していくのだから生き物って奴は興味が尽きないね。
坪庭住まいは、一様にのんびり屋なのかもしれない。年を越し、地にひれ伏したままの葉の陰から、一つ、二つと小さな花芽をのぞかせている。
目を凝らして見ると、かなり濃い赤、いや、赤紫かなというのだろう、そんな色が見て取れる。移植した当人は青紫と思っていたのだが、寄る年波か、確かなことは覚えていないようだ。
石塊のような盤根からにょきと異物が伸びてきた。そうこうするうちに、頭頂部がかぱっと割れ、泡粒のようなつぼみが溢れ出てくる。
タンチョウソウ(イワヤツデ)の真っ白な集散花序はもちろん美しいのだが、この色味の強い小さなつぼみの集合体も見物の一つだと思うよ(まぁ、周囲が地味~だから、このような光景に感興を覚えるのかもしれないがね)。
この時期、地が隆起し、そして割れる。何事かと思って見ていると、数多の葉が窮屈そうに背伸びし始める。これがニリンソウの芽生えだ。
まだまだ開花はずーっと先、花を待つ身の切なさをしばし忘れさせてくれる。
いや~、花がないね。地味~だね。するってぇと、やはりクリスマスローズしかないってことに。
地植えにすると、確かに、大株に育つ。しかし、写真が撮り難いことこの上ない。
こんな時、今度はかなりの大鉢に植え替えてみようかな、なんて思ってしまうのだよ。なんて定見のないやつなんだろうねぇ~ 笑