◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

●デイリー句会投句箱/11月17日~24日●

2014-11-24 08:44:22 | Weblog

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今日の秀句/11月17日~24日

2014-11-24 07:43:14 | Weblog
[11月24日]
★田の道の冬日を抜けて家並みへと/祝恵子
遮るもののない田んぼの道には、冬日がさんさんと降り注ぐ。心地よい冬日を受けて歩くと道は家並へ続く。穏やかに晴れた日の農村を歩く幸せ。(高橋正子)

★冬紅葉の向こうに星の光あり/高橋秀之
立冬を過ぎ、夜間の気温が一段と下がると紅葉がさらに色濃く美しくなる。その紅葉が街灯に照らされているのだろう、向こうにつぶらな星の光が見える。澄んだ大気に、冬紅葉と星の光によい詩情がある。(高橋正子)

[11月23日]
★冬めきて丘の辺の道海光る/河野啓一
冬めくと、寒さ、冷たさが心身にほどよい緊張感をくれる。そんなとき、丘の辺の道を歩くと、光る海が見え、展望がほっと開けるような明るい思いになる。(高橋正子)

[11月22日]
★産土は坂の町なり寒椿/小口泰與
坂の町は変化があって詩情がある。わが産土の坂の町は、今、寒さの中に点るように寒椿が咲いている。(高橋正子)

[11月21日]
★太き枝しならせリンゴは豊作に/古田敬二
豊作のリンゴは、その重さで、太い枝をしならせている。太い枝も赤く熟れたリンゴの重量に耐えて実りを支えている。微笑みのこぼれているようなリンゴの木だ。(高橋正子)

★火を落とし灯油の香る冬の夜/福田ひろし
寝じまいに灯油ストーブの火を消すと、あとに灯油の匂いがつんと残る。灯油の匂いが冬の夜を更に静かに深くする。(高橋正子)

[11月20日]
★大雷一瞬にして冬来たる/内山富佐子
雷が鳴って季節が一変することは多い。大雷が鳴って梅雨が明けることはよく経験する。雪国の生活は知らないが、雪国では大雷が鳴って一瞬にして冬が来ることもあるのだろう。11月20日は横浜も急に冷え込み真冬のようだった。(高橋正子)

[11月19日]
★冬ぬくし京の歩きは山の寺/祝恵子
京の都は、底冷えのする京都盆地を思わせぬ「冬ぬくし」の一日。山の寺へ歩く道も暖かく気持ちがよい。
山の寺に味わいがある。(高橋正子)

★青空のはるか日射しや片時雨/桑本栄太郎
青空の高いところには日射しが見えるのに、時雨がさあっと降ってくる。時雨で知られる京都の冬の天気であるが、こういった天気にも京都の風情が思われる。(高橋正子)

[11月18日]
★生まれたての流れに沿いて冬の谷/多田有花
源流は、下流の川を想像しにくいほど小さい流れだ。その「生まれたての流れ」に沿って川と旅するように、冬枯れの谷を歩くことは、なんと心楽しいことではないか。(高橋正子)

★大漁旗迎える港の柿赤し/福田ひろし
大漁旗を立てて帰る船を迎える港には、柿が日に輝いて赤く熟れている。秋晴れの港が喜びに満ちている。漁港の風景が明らかで、勢いのある句だ。(高橋正子)

[11月17日]
★枯蘆の吾が立つ時に騒ぎけり/桑本栄太郎
離れて眺めていた枯蘆は、静かに立っていたが、傍に寄って立つと、ざわざわと戦ぐ。人に応えたように思える不思議さがある。(高橋正子)

★初冬の銀杏晴れたる大通り/小西 宏
銀杏並木の続く大通りが冬を迎えた。今日は空が晴れ渡り、銀杏黄葉が晴れやかに色を競っている。初冬の晴れ晴れとした句だ。(高橋正子)

★残菊の香りを車に野良がえり/古田敬二
野良の畑の隅に植えている小菊であろう。野良仕事の帰りに、切りとって車に乗せると、菊の良い香りが漂う。無機質な車内も菊の香りに満たされ、うれしい空間となった。(高橋正子)
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11月17日~24日

2014-11-24 07:41:09 | Weblog
11月24日(7名)

●小口泰與
夕ぐれの風の大地や枇杷の花★★★★
蜜柑もぐ山夕映えに雲一朶★★★
騒ぐ人黙の人居り冬の地震★★★

●河野啓一
冬の午後柿の葉紅く日を透かし★★★★
山茶花の紅色飽かず眺め見る★★★
箕面山紅葉散りゆく流れかな★★★

●佃 康水
封筒に爆ぜて銀杏翡翠色★★★★
夕さりて白く靡くや枯尾花★★★
陽の温み抱え絨毯敷き替える★★★

●祝恵子
田の道の冬日を抜けて家並みへと★★★★
遮るもののない田んぼの道には、冬日がさんさんと降り注ぐ。心地よい冬日を受けて歩くと道は家並へ続く。穏やかに晴れた日の農村を歩く幸せ。(高橋正子)

滝の音重なりおうて冬紅葉★★★
冬晴れて一直線に飛行雲★★★

●桑本栄太郎
<神戸六甲アイランド埠頭>
入港の船の水脈曳く冬の海★★★
水脈ひろげ埠頭波打つ冬の潮★★★
起重機の街の谷間や冬紅葉★★★★

●多田有花
風吹けば冬の紅葉の舞い散りぬ★★★
よく晴れた枯葉の匂いの中歩く★★★★
雪の無きゲレンデ晴れて静かなり★★★

●高橋秀之
ライトアップに際立つ色彩冬紅葉★★★
冬紅葉の向こうに星の光あり★★★★
立冬を過ぎ、夜間の気温が一段と下がると紅葉がさらに色濃く美しくなる。その紅葉が街灯に照らされているのだろう、向こうにつぶらな星の光が見える。澄んだ大気に、冬紅葉と星の光によい詩情がある。(高橋正子)

鐘の音が冬の夜空へ流れゆく★★★

11月23日(5名)

●小口泰與
あかあかと朝日差したる冬田かな★★★★
着ぶくれて里の台地の乾きたる★★★
ざわざわと寺の竹林長火鉢★★★

●河野啓一
飛騨牛のすき焼きつつき小春かな★★★
山茶花の三つ四つ五つと咲いており★★★

冬めきて丘の辺の道海光る★★★★
冬めくと、寒さ、冷たさが心身にほどよい緊張感をくれる。そんなとき、丘の辺の道を歩くと、光る海が見え、展望がほっと開けるような明るい思いになる。(高橋正子)

●多田有花
柴犬の子犬ころころ小雪に★★★
小雪やはるかに雪待つスキー場★★★
パソコンで絵を描く勤労感謝の日★★★★

●桑本栄太郎
涸川の白きうねりのさざれかな★★★
冬紅葉隘路となりぬ天王山★★★
残りもの集め夕餉や小雪に★★★★

●小西 宏
日差し背に受けて欅の落葉道★★★★
夕暮の寒禽声を森に刺す★★★
燈火低く十一月二十二日(いいふうふのひ)鍋つつく★★★

11月22日(4名)

●小口泰與
山風のみがく石段冬紅葉★★★
夕映えの山や川辺の返り花★★★

産土は坂の町なり寒椿★★★★
坂の町は変化があって詩情がある。わが産土の坂の町は、今、寒さの中に点るように寒椿が咲いている。(高橋正子)

●迫田和代
冬来たり楽しく行こう指切りね★★★★
坂の上丘の野原に冬の花★★★
新酒の名瑞穂大地は日本一★★★

●桑本栄太郎
<阪急京都線沿線>
こんもりと桂離宮や冬の影★★★
高槻の古墳の森や冬紅葉★★★★
橙の夕日受け止めなまこ壁★★★

●多田有花
冬晴れの空まっすぐに飛行機雲★★★★
小雪の山野に彩りのあふれ★★★
若き川はにぎやかなりし冬の谷★★★

11月21日(7名)

●小口泰與
湖の面の冬夕映えや黙の中★★★
雲白き古城にたちて冬浅間山(あさま)★★★
虎落笛利根の白波尖りけり★★★★

●祝恵子
冬の蝶残れる花に辿りつく★★★
冬草の刈られ足場の無き斜面★★★★
小春日やそっと苔に触れてみる★★★

●河野啓一
初冬の空限りなく雲もなし★★★★
朝日差す厨の中や冬ぬくし★★★
ひともとの桜紅葉の風情かな★★★

●古田敬二
太き枝しならせリンゴは豊作に★★★★
豊作のリンゴは、その重さで、太い枝をしならせている。太い枝も赤く熟れたリンゴの重量に耐えて実りを支えている。微笑みのこぼれているようなリンゴの木だ。(高橋正子)

リンゴ太る畑の境をはみ出して★★★
リンゴ光る信濃の昼の畑斜面★★★

●桑本栄太郎
<桂川>
釣り人の湾処(わんど)に黙や枯尾花★★★★
<京都四条通り>
大橋を渡り南座しぐれ来る★★★
香匂う目病み地蔵や冬めける★★★

●多田有花
干し物はすでに乾きぬ初しぐれ★★★
冬麗の朝日に映える山紅葉★★★
大根にきな粉をかけておやつとす★★★★

●福田ひろし
火を落とし灯油の香る冬の夜★★★★
寝じまいに灯油ストーブの火を消すと、あとに灯油の匂いがつんと残る。灯油の匂いが冬の夜を更に静かに深くする。(高橋正子)

冬の海釣り糸の白く輝けり★★★
ハンドルの冷たさ染みる月曜日★★★

11月20日(4名)

●小口泰與
彼の山の初冠雪や冬紅葉★★★
隧道を出ずや眼間冬の靄★★★
面目も新た白樺枯木立★★★★

●内山富佐子
雷墜ちて雪の来る道拓きけり★★★
大雷一瞬にして冬来たる★★★★
雷が鳴って季節が一変することは多い。大雷が鳴って梅雨が明けることはよく経験する。雪国の生活は知らないが、雪国では大雷が鳴って一瞬にして冬が来ることもあるのだろう。11月20日は横浜も急に冷え込み真冬のようだった。(高橋正子)

渦巻きのごとき輪を描き鴨濠に★★★

●多田有花
冬の陽がさらに薄を輝かす★★★
黄葉の一木冬の山里に★★★
前山の冬の紅葉を日ごと見る★★★★

●桑本栄太郎
<初冬の四条大橋界隈>
大橋を渡り南座片しぐれ★★★
冬紅葉何処へ行つても中国語★★★
冬めくや京のつけもの老舗店★★★★

11月19日(5名)

●小口泰與
炉の前の上目ずかいのチワワかな★★★
空堀を見つめる鴉寒の朝★★★
隧道を抜けるや冬の峠道★★★★

●河野啓一
晩秋の街さまざまに木々のいろ★★★
朝日透かしかがやく桜紅葉かな★★★★
送迎車行く先々に紅葉あり★★★

●多田有花
廃屋の目立つ集落冬ざるる★★★
ブロッコリアイスランドの鉢に盛る★★★★
冬めきて日矢が照らせる播磨灘★★★

●祝恵子
冬ぬくし京の歩きは山の寺★★★★
京の都は、底冷えのする京都盆地を思わせぬ「冬ぬくし」の一日。山の寺へ歩く道も暖かく気持ちがよい。
山の寺に味わいがある。(高橋正子)

見はるかす古都の舞台の冬景色★★★
敷石の大小ありて石蕗咲けり★★★

●桑本栄太郎
検診のバスの屋根へと朴落葉★★★
落葉踏み歩きスマホや女子高生★★★

青空のはるか日射しや片時雨★★★★
青空の高いところには日射しが見えるのに、時雨がさあっと降ってくる。時雨で知られる京都の冬の天気であるが、こういった天気にも京都の風情が思われる。(高橋正子)

11月18日(7名)

●河野啓一
初冬のさくらの彩を見上げ行く★★★
百合の木の黄葉ほど良く行列し★★★★
初冬の店先埋めパンジー苗★★★

●多田有花
源流を訪ねて歩く冬はじめ★★★
生まれたての流れに沿いて冬の谷★★★★
源流は、下流の川を想像しにくいほど小さい流れだ。その「生まれたての流れ」に沿って川と旅するように、冬枯れの谷を歩くことは、なんと心楽しいことではないか。(高橋正子)

廃屋に山茶花高く咲いており★★★

●小口泰與
むら雲へ点となり行く寒雀★★★
夕日差す目路の果てなる枯尾花★★★★
白磁愛で白鳥愛ずる夕べかな★★★

●桑本栄太郎
朝日透き名もなき冬の草紅葉★★★★
にほ鳥の辺りうかがい潜きけり★★★
ひつそりと独り夕餉や神の旅★★★

●福田ひろし
鰡釣られどたりどたりと不敵なり★★★
大漁旗迎える港の柿赤し★★★★
大漁旗を立てて帰る船を迎える港には、柿が日に輝いて赤く熟れている。秋晴れの港が喜びに満ちている。漁港の風景が明らかで、勢いのある句だ。(高橋正子)

秋麗の里を見下ろす峠道★★★

●小西 宏
朝の戸を開けば落葉待ち居たり★★★★
芝に浮く落葉に小犬身の軽く★★★
枯れ色のままに散りゆく楓かな★★★

●古田敬二
鰯雲古稀過ぎてからもう五年★★★
紅葉街チェロケースの人の後を行く★★★★
三河路に引退案山子の集いおり★★★

11月17日(7名)

●内山富佐子
破蓮の濠の真中に白き鷺★★★
焼き葱の香りの満つる夕餉かな★★★★
園児らの火の用心の声小春空★★★

●小口泰與
冬利根川(とね)へ対い川風浴びにけり★★★
色紙に睦む子供ら虎落笛★★★★
早や止んで赤城颪の空しかり★★★

●河野啓一
柿を摘む高切り鋏背伸びして★★★★
摘み取りし小さな柿を並べおり★★★
明日にも散らんと桜紅葉かな★★★

●多田有花
山里は初冬の防災訓練中★★★
落葉踏み山見はるかし尾根の道★★★
谷埋める冬の紅葉を見て下る★★★★

●桑本栄太郎
影のごとあまた実の垂れ茄子枯るる★★★
枯色のゑのころさわぐ野風かな★★★

枯蘆の吾が立つ時に騒ぎけり★★★★
離れて眺めていた枯蘆は、静かに立っていたが、傍に寄って立つと、ざわざわと戦ぐ。人に応えたように思える不思議さがある。(高橋正子)

●小西 宏
街はいま桜紅葉や神無月★★★

初冬の銀杏晴れたる大通り★★★★
銀杏並木の続く大通りが冬を迎えた。今日は空が晴れ渡り、銀杏黄葉が晴れやかに色を競っている。初冬の晴れ晴れとした句だ。(高橋正子)

小春日の欅銀杏葉プラタナス★★★

●古田敬二
残菊の香りを車に野良がえり★★★★
野良の畑の隅に植えている小菊であろう。野良仕事の帰りに、切りとって車に乗せると、菊の良い香りが漂う。無機質な車内も菊の香りに満たされ、うれしい空間となった。(高橋正子)

初冬の陽久女旧居の白壁に★★★
きt団栗のひそひそ話集まりて★★★
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