◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

●デイリー句会投句箱/12月7日~13日●

2014-12-13 09:28:56 | Weblog
※当季雑詠3句(冬の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。

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今日の秀句/12月7日~13日

2014-12-13 09:20:36 | Weblog
[12月13日]
★柊の堅き緑に花香る/小西 宏
柊の堅く濃い緑の葉に比べると、白い小さな花は品のある香りがして、葉の棘に傷つくのではないかと思うほど繊細。そこに目をつけて詠んだ。(高橋正子)

★雪もよいオレンジ色のコート着る/内山富佐子
どんより曇った雪もよいの日、オレンジ色の明るいコートを羽織って出かける。雪国の暗くなりがちな生活をオレンジ色のコートを羽織れば、気持ちが明るくなる。(高橋正子)

[12月12日]
★届きたる荷の早や香る冬りんご/佃 康水
林檎の荷が送られてきた。開けるとすぐさま林檎の匂いが広がる。新鮮な林檎の圧倒的存在感が詠まれている。(高橋正子)

[12月11日]
★リズム出て寡黙な夜に柿を剥く/古田敬二
干し柿にする柿を剥いている。何個か剥くと剥く所作に調子が出ては、面白いようにはかどってくる。干し柿作りの寡黙な夜が柿の色に染まってあたたかい。(高橋正子)

★新しき赤きザックや冬最中/多田有花
身の回りのものを新しくすると嬉しいものだ。冬の最中、赤いザックを買った。暗くなりがちな冬、背中に背負うザックが「赤」であるので、なおさら嬉しく元気が出るというもの。(高橋正子)

[12月10日]
★外套に利根の川風しみにけり/小口泰與
外套を着ていても利根の川風の冷たさは、身に沁みこむ。「外套」の役割で句に渋さが出た。(高橋正子)

★ 寒い朝庭に雀の来てくれる小西 宏
「雀の来てくれる」という喜びがいい。寒い朝にまん丸い雀が庭に来て元気に餌を啄む。遊びに来てくれた雀の可愛さ。(高橋正子)

[12月9日]
★県境は全山黄葉峪深し/古田敬二
山国の県境は峪深く、全山の黄葉も激しいといっていいほどだ。奥深い県境の自然に強い力がある。(高橋正子)

★マスクして自転車こげば歌の出る/祝恵子
風邪の予防にかけているマスクだろう。寒さの中を自転車で走るとき、マスクがあれば温かい。冷たい風にさっそうとペダルを踏んで、歌が口をついて出る。(高橋正子)

[12月8日]
★隣家の屋根耀ける初霜に/河野啓一
朝窓を開け、隣家の屋根が初霜に輝いているのを見つけた。厳しい寒さの中にも、元気が湧いてくる明るさがある。(高橋正子)

★足跡もなく真っ白に雪の朝/高橋秀之
誰もまだ踏んでいない朝の雪。思いがけずも積もった白くほっこりと、清らかな雪を目に楽しむ作者。(高橋正子)

[12月7日]
★冬紅葉まだ庭隅に在る明るさ小西 宏
師走を迎え、紅葉も散り終わろうとするころになったが、まだ庭隅には冬紅葉が明るく残っている。見るにつけ、気持ちに明るさが加わる。(高橋正子)

★満月が師走の町の上に出る/多田有花
師走の夜空は群青紺を深めている。そこに満月がくっきりと昇って、清らかな、懐かしいような夜となっている。(高橋正子)
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12月7日-13日

2014-12-13 07:58:33 | Weblog
12月13日(8名)

●小口泰與
隼や夕映えの川雲映す★★★★
愛犬の物言わぬ目や北颪★★★
白鳥の鳥を咥えし湖荒るる★★★

●小西 宏
柊の堅き緑に花香る★★★★
柊の堅く濃い緑の葉に比べると、白い小さな花は品のある香りがして、葉の棘に傷つくのではないかと思うほど繊細。そこに目をつけて詠んだ。(高橋正子)

犬冥利食事の後の日向ぼこ★★★
きりきりと枯葉が空に翻る★★★

●内山富佐子
雪もよいオレンジ色のコート着る★★★★
どんより曇った雪もよいの日、オレンジ色の明るいコートを羽織って出かける。雪国の暗くなりがちな生活をオレンジ色のコートを羽織れば、気持ちが明るくなる。(高橋正子)

しみじみと語り合う夜や十二月★★★
時計屋の九時のメロディ雪盛ん★★★

●下地鉄
和箪笥の年賀の晴れ着其の儘ぞ★★★
障子灯に今は懐かし父の顔★★★★
子ら集う何処に襖の置き所★★★

●桑本栄太郎
ひと年(とせ)の業を洗うや冬の雨★★★
顔見世の吾もなりたき大向う★★★
冴え冴えと”税”と書かれし漢字かな★★★★

●古田敬二
紅葉寺土門拳が見たように★★★
五重の塔逆さに映る池紅葉★★★
吊るし柿に上手い具合に寒さ来る★★★★

●川名ますみ
漱石忌目と猫の目を寄せ合うて★★★
漱石忌母は静かに吾れを生む★★★★
漱石忌昼餉夕餉も母と居る★★★

●高橋秀之
名古屋から帰る旅路も暮早し★★★
冬の夜に明かりも見えず関西線★★★
参道に途切れることなく散紅葉★★★★

12月12日(5名)

●古田敬二
やわらかき深さとなりぬ落葉道★★★★
残る葉に別れ告げたる柿落ち葉★★★
眠る場所決めて散りたり柿紅葉★★★

●小口泰與
鈍色の雲の切れ間や冬落暉★★★★
ごうごうと吹くや河原の寒鴉★★★
山風の物言う夕べはだれ霜★★★

●下地鉄
北風に淋しく騒ぐ選挙旗★★★
佇めば耳鳴りを知る夜長かな★★★
湯豆腐の灯りの何故に寂しさよ★★★★

●桑本栄太郎
枯枝の枝垂れざくらのしだれかな★★★★
冬紅葉地獄の彩と散りにけり★★★
いつもより遅き目覚めや冬の雨★★★

●佃 康水
老僧の箒目立てる霜の朝★★★ 
二人して大釜運ぶ報恩講★★★
届きたる荷の早や香る冬りんご★★★★

12月11日(5名)

●古田敬二
リズム出て寡黙な夜に柿を剥く★★★★
干し柿にする柿を剝いている。何個か剝くと剝く所作に調子が出ては、面白いようにはかどってくる。干し柿作りの寡黙な夜が柿の色に染まってあたたかい。(高橋正子)

柿を剥く己が齢を想いつつ★★★
柿を剥く飛騨川べりの故郷思う★★★

●小口泰與
枯葦や岩の定かな利根川原★★★★
里山の寺の柱や霜柱★★★
覚め際の遊泳あるや夜半の冬★★★

●多田有花
納豆をいろいろ買って食べ比べ★★★

新しき赤きザックや冬最中★★★★
身の回りのものを新しくするとうれしいものだ。冬の最中、赤いザックを買った。暗くなりがちな冬の最中、背中に背負うザックが「赤」であるので、なおさらうれしく元気が出るというもの。(高橋正子)

マフラーを巻き歩きだす山の道★★★

●桑本栄太郎
天よりの命綱かや雪迎え★★★★
バス通り早やも枯木の家路かな★★★
冬うらら辻であくびの運転手★★★

●小西 宏
色褪せてなお青空の冬もみじ★★★
日の暮を時計代わりに落葉踏む★★★★
落葉広く銀杏明るきアスファルト★★★

12月10日(5名)

●小口泰與
外套に利根の川風しみにけり★★★★
外套を着ていても利根の川風の冷たさは、身に沁みこむ。「外套」の役割で句に渋さが出た。(高橋正子)

かの冬の三和土に積みし薪の数★★★
あけぼのの蕊の震える寒椿★★★

●下地鉄
さざ波の砂噛み走る冬の海★★★★
冬の湯や歳それぞれのおもいかな★★★
草原にさざ波つくり北颪★★★

●福田ひろし
雀らが等間隔に冬の午後★★★
良き知らせつい待ちわびる小春かな★★★
かさかさと弁当開く小春日や★★★★

●桑本栄太郎
延々と貨車のつらなり枯野行く★★★
三川のつどう中洲や枯尾花★★★
高槻の医科大かこむ冬木かな★★★★

●小西 宏
寒い朝庭に雀の来てくれる★★★★
「雀の来てくれる」という喜びがいい。寒い朝にまん丸い雀が庭に来て元気に餌を啄む。遊びに来てくれた雀の可愛さ。(高橋正子)

鍬打てば帽子より湯気大根畠★★★
暖房の火のふと赤し一人暮れる★★★

12月9日(7名)

●古田敬二
県境は全山黄葉峪深し★★★★
山国の県境は峪深く、全山の黄葉も激しいといっていいほどだ。奥深い県境の自然に強い力がある。(高橋正子)

落葉に刻字風化し芭蕉句碑★★★
茶屋客に紅葉の光り届きけり★★★

●小口泰與
見晴るかす雨に沈みし枯野かな★★★
夕靄にのっと寒犬出でにけり★★★
谷川岳(たにがわ)の空鈍色や枯木立★★★★

●祝恵子
冬ホーム鮭一尾下げ電車待つ★★★
マスクして自転車こげば歌の出る★★★★
風邪の予防にかけているマスクだろう。寒さの中を自転車で走るとき、マスクがあれば温かい。冷たい風にさっそうとペダルを踏んで、歌が口をついて出る。(高橋正子)

唐辛子干せば冬日を浴び光る★★★

●桑本栄太郎
<四条大橋~祇園>
大橋をわたり祇園へ時雨来る★★★★
顔見世の記念写真や招き前★★★
外つ人の数多祇園や小春空★★★

●小西 宏
バラ茎の伐口白し漱石忌★★★
山茶花の藪に陽のある朗らかさ★★★★
崖落葉蹴立て小綬鶏声漏らす★★★

●小川和子
冬野ゆく列車の響かすリズム音★★★★(正子添削)
かわたれの新聞の冷え漱石忌★★★
猫の目の小春に憩う漱石忌★★★

●高橋秀之
歳末の募金の呼びかけ一列で★★★
空きはなし冬晴れの日の物干し場★★★
川沿いの並木に光の十二月★★★★


12月8日(7名)

●古田敬二
野に独り居て初雪を見上げけり★★★★
柿紅葉落下の時にいる私★★★
採り終えし柿畑紅葉の散り敷けり★★★

●小口泰與
川風の吹きさらしけるおでん鍋★★★
吹かれ行くおでんの湯気やコップ酒★★★★
冬の夜やがらんどうなる胃袋ぞ★★★

●河野啓一
隣家の屋根耀ける初霜に★★★★
朝窓を開け、隣家の屋根が初霜に輝いているのを見つけた。厳しい寒さの中にも、元気が湧いてくる明るさがある。(高橋正子)

霜の朝ちらと確かむ温度計★★★
シクラメン水遣り終えて出窓へと★★★

●下地鉄
冬ざれや固定電話のうす明かり★★★
大風車ゆたりゆたりと暮秋かな★★★
水枕動けば音の冬寒し★★★★

●多田有花
冬枯れの静かな頂に座る★★★★
蛇行して川は大雪の海へ★★★
ソーラーパネル真っ白にあり霜の朝★★★

●桑本栄太郎
<故郷出身石破地方創生大臣来京>
寒風の中や立会い演説会★★★
大臣の掠れ声聞く冬木風★★★
木の葉舞う風の台座や演説会★★★★

●高橋秀之
早暁の東の空には冬の月★★★
真っ白な山を後ろに冬の虹★★★

足跡もなく真っ白に雪の朝★★★★
誰もまだ踏んでいない朝の雪。思いがけずも積もった白くほっこりと、清らかな雪を目に楽しむ作者。(高橋正子)

12月7日(7名)

●下地鉄
ひととせの薬の仕分け秋の暮れ★★★
寒晴れや海の彼方の霞かな★★★
光芒に奇岩の美しき秋の旅★★★★

●小口泰與
狛犬の眼光据わる冬の雷★★★★
枯蔦をたぐるや池の黙破り★★★
冬ざれの地震の隆起や太柱★★★

●迫田和代
なんとなく気ぜわしくなる年の暮れ★★★
時雨をば狐日和と人は言う★★★
今落ちた冬の紅葉を車中から★★★★

●桑本栄太郎
<故郷鳥取の冬の追憶>
大山の頂しろく菜を洗ふ★★★★
清流の光る小川や菜を洗ふ★★★
海鳴りの遠くに聞こえ榎枯る★★★

●小西 宏
朝の気に身を凛凛と落葉踏む★★★
冬紅葉まだ庭隅に在る明るさ★★★★
師走を迎え、紅葉も散り終わろうとするころになったが、まだ庭隅には冬紅葉が明るく残っている。見るにつけ、気持ちに明るさが加わる。(高橋正子)

枯芝を這う夕陰の脚早し★★★

●多田有花
満月が師走の町の上に出る★★★★
師走の夜空は群青紺を深めている。そこに満月がくっきりと昇って、清らかな、懐かしいような夜となっている。(高橋正子)

雪嶺と輝く海を見る頂★★★
冬の蝶小楢林を無数に飛ぶ★★★

●高橋秀之
ぽたり落ち続いてドサリと枝の雪★★★★
冬の靄ゆったり流れて山隠す★★★
境内は赤い木の葉と白い雪★★★
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