◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

●自由な投句箱/8月11日~20日●

2016-08-12 11:04:02 | Weblog

※当季雑詠3句(秋の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

◆俳句添削教室◆
http://www.21style.jp/bbs/kakan02
◆俳句日記/高橋正子◆
http://blog.goo.ne.jp/kakan02
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今日の秀句/8月11日~20日

2016-08-12 11:03:24 | Weblog

[8月20日]

★観光バス全ての窓に日焼けの子/上島祥子
観光バスが通り過ぎる。どの窓にも日焼けした子供たちの笑顔がのぞいている。夏休みで、学校のキャンプや子供会などで出かけたのだろう。夏の思い出が詰まった子供たちの顔が想像できる。(高橋正子)

[8月19日]

★緩やかに嶺の広がり秋気澄む/桑本栄太郎
「緩やかに」に作者の気持ちのすべてが表されている。緩やかに広がる嶺を見れば、目にも空気が澄み、気持ちも澄んでくるのだ。(高橋正子)

[8月18日]

★水澄みて川藻の長き影作る/廣田洋一
水が澄み、光が届き、川藻がよく見える。川藻はすくすくと育ち長い影を引いて揺らいでいる。水澄む季節の到来に気持ちが爽やかになる。(高橋正子)

[8月17日]

★あさがおの遠くを思うときは濃く/祝恵子
朝顔の色は、特に青い色は、遠くを思わせるように働く。それは朝顔が咲く時期、晩夏から月遅れのお盆過ぎまで、に大いに関係しているせいもあるだろう。来し方を思うとき、遥か遠い故郷を思うとき、朝顔の色は濃くなる。(高橋正子)

[8月16日]

★幼子の瞳澄みゆく花火の夜/小川和子
暗い空に音がして、きれいな花火の花が咲く。瞳を見張って見る花火は、幼子にとって衝撃的なものであろう。「瞳澄みゆく」は、清らかな瞳とともに実感として受け取れる。(高橋正子)

[8月15日]

★秋薔薇の門をくぐりし僧都かな/小口泰與
西洋の花の代表である薔薇と僧都のとりあわせが「今」の生活の在り様を表している。イメージが鮮明で、印象づけられる。(高橋正子)

[8月14日]

★それぞれが帰る場所あり盆の駅/上島祥子
盆の駅には、出かけて帰る大人も子供も、故郷へ帰省した人たちも混じる。一人残らず当たり前のようにみな家路に向かう。それを特に意識するのが盆なのだ。(高橋正子)

[8月13日]

★陽に染まり崩れ初めたる雲の峰/古田敬二
崩れていく雲の峰が、夕日に染まる美しさ。鎮静の時へ向かう哀しみのようなものを感じさせられる。(高橋正子)

[8月12日]

★爽やかや暁の井戸水汲みにける/小口泰與
暁、井戸水を汲みに外にでると、爽やかな空気に触れる。肌身にしみて爽やかさを感じられる暁だ。(高橋正子)

[8月11日]

★霊迎えきゅうりは家庭菜園で/河野啓一
霊迎えは、仏の世界のことであるが、家庭菜園でできたきゅうりを供えることで、現実生活の具体的な霊迎えとなっている。家庭のあたたかさのある、心をこめた霊迎えである。(高橋正子)
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8月11日~20日

2016-08-12 10:58:36 | Weblog

8月20日(5名)

●谷口博望(満天星)
樗の実川は流れて上流へ★★★
ゴミの浮く逆流の川や鯔跳ねる★★★
オレンジの椋の実すでに甘きかな★★★

●小口泰與
露草や今朝の赤城山(あかぎ)は鼠色★★★★
鷺草の今や飛び立つ構えなり★★★
蜩や畑を耕す手を休め★★★

●桑本栄太郎
幕の間に村の映画やラムネ抜く★★★★
遠花火夢のつづきへ聞こえけり★★★
漁火の沖につらなり揚花火★★★

●廣田洋一
草の葉の一部色付き花となる(原句)
草の葉の少し色づき花のごと★★★★(正子添削)

みそはぎや青田の跡に咲きにけり★★★
すぐ傍に郵便ポスト赤カンナ★★★

●上島祥子
両隣空き家となりて秋簾★★★
秋団扇忘れたままに新書積む★★★

観光バス全ての窓に日焼けの子★★★★
観光バスが通り過ぎる。どの窓にも日焼けした子供たちの笑顔がのぞいている。夏休みで、学校のキャンプや子供会などで出かけたのだろう。夏の思い出が詰まった子供たちの顔が想像できる。(高橋正子)

8月19日(4名)

●谷口博望(満天星)
枝に付く莢の黒ずむ蘇芳かな★★★
青桐の黄葉映えて花のよう★★★
湯に入りてブラインドより鉦叩★★★★

●小口泰與
あけぼのの赤城の裾野赤のまま★★★
戸隠は行けど彼方も蕎麦の花★★★★
単線へ鉄道草は絮飛ばす★★★

●桑本栄太郎
緩やかに嶺の広がり秋気澄む★★★★
「緩やかに」に作者の気持ちのすべてが表されている。緩やかに広がる嶺を見れば、目にも空気が澄み、気持ちも澄んでくるのだ。(高橋正子)

ひぐらしや想い出たどる母の里★★★
漁火や波止の花火の果ててより★★★

●廣田洋一
草草を見下ろし開く尾花かな★★★★
送り火や雨降りそうな夜を去りぬ★★★
並木道紅く染めあぐこぼれ萩★★★

8月18日(5名)

●小口泰與
女郎花見しより耐えし峠かな(原句)
女郎花見しより上る峠かな★★★★(正子添削)
桔梗や雨の湖畔に人の影★★★
幼子の爪のネイルや秋海棠★★★

●廣田洋一
流星や地球の裏の願い聞く★★★
脚立にて林檎捥ぐ翁受ける媼★★★
水澄みて川藻の長き影作る★★★★
水が澄み、光が届き、川藻がよく見える。川藻はすくすくと育ち長い影を引いて揺らいでいる。水澄む季節の到来に気持ちが爽やかになる。(高橋正子)

●谷口博望 (満天星)
水底に光の波と目高かな★★★
米作る若者衆の案山子かな★★★
晩稲の花の咲きたる田が一つ★★★★

●桑本栄太郎
入日射す駅のホームや真葛原★★★
潮の香や海に入日の大西日★★★★
手花火の命みじかく弾けおり★★★

●河野啓一
ふっくらと太き枝豆購いぬ★★★★
丹波路の枝豆鄙の香りして★★★
実入りよき枝豆の鞘から空になり★★★

8月17日(7名)

●小口泰與
秋蝉や朝の赤城山(あかぎ)の定かなる★★★
枝豆や地酒それぞれ並べおる★★★★
道の辺へ駆け寄る園児赤のまま★★★

●谷口博望 (満天星)
鯔飛ぶや夕潮止る被爆川★★★★
首立てて南へ帰る川鵜かな★★★
広島や月は南に日は西に★★★

●祝恵子
靴大きくなりし男子よ西瓜切る★★★

あさがおの遠くを思うときは濃く★★★★
朝顔の色は、特に青い色は、遠くを思わせるように働く。それは朝顔が咲く時期、晩夏から月遅れのお盆過ぎまで、に大いに関係しているせいもあるだろう。来し方を思うとき、遥か遠い故郷を思うとき、朝顔の色は濃くなる。(高橋正子)

わたがしの係りは知人祭りの夜★★★

●上島祥子
冷蔵庫貰った野菜で満タンに★★★
お下がりのフルーツ続く夏休み★★★
子に語る声高くなり夏休み★★★★

●廣田洋一
法面を紅く染めたる萩の花★★★
野分受け落ちたる鉢の花散れり★★★
公園の草木のそよぐ秋の声★★★★

●河野啓一
送り火の夜空に淡し東山★★★
星空を遠く望みて五山の火★★★★
茄子胡瓜供えて霊を送りける★★★

●桑本栄太郎
潮の香や入り日の墓地に盆迎★★★★
大西日海に入日の金の帯★★★
秋潮の島根半島へと入日★★★

8月16日(7名)

●川名ますみ
警官に白き歯八月十五日★★★
花槐人の通らぬ道に落つ★★★
病院へ白木槿散る角ひとつ★★★★

●小口泰與
盆の堂線香の香の溢れけり★★★
ひとつ餌に二羽の鴉ぞ秋旱★★★
山峡の雲の速さよ秋日影★★★★

●谷口博望 (満天星)
花カンナ原爆伝う花となり★★★
桐一葉陸軍墓地の参道に★★★★
秋夕日光芒天を走りたり★★★

●廣田洋一
底紅の白蕊高く光りをり★★★
天守より見渡す畑林檎の灯★★★★
袋がけの乙女の意気や赤林檎★★★

●小川和子
河川敷に迫る大輪大花火★★★
花火音弾け夜空を華となす★★★

幼子の瞳澄みゆく花火の夜★★★★
暗い空に音がして、きれいな花火の花が咲く。瞳を見張って見る花火は、幼子にとって衝撃的なものであろう。「瞳澄みゆく」は、清らかな瞳とともに実感として受け取れる。(高橋正子)

●多田有花
直売の梨を頬張り語らいぬ★★★
墓石に小さき蛙墓詣★★★
盆過ぎの暑さを払う宵の雨★★★★

●古田敬二
ミニトマト陽のぬくもりもかじりけり★★★
立秋の風吹く朝の畦を行く★★★★
池の面の夕焼け空に鳥の水脈★★★

8月15日(3名)

●小口泰與
大沼(おの)と小沼(この)赤城山(あかぎ)の空の鰯雲★★★
去りがたし霧に隠るる山上湖★★★
秋薔薇の門をくぐりし僧都かな★★★★
西洋の花の代表である薔薇と僧都のとりあわせが「今」を表している。イメージが鮮明で、印象づけられる。(高橋正子)


●廣田洋一
萩の花なだれ咲きたる中央道★★★
門ごとに紅き蓮咲く身延山★★★
吊橋や秋風渡る湖の上★★★★

河野啓一
巡り来し敗戦忌や今日空青し★★★★
想い出す空爆の日や終戦忌★★★
唐黍の粉パンで生き敗戦後★★★

8月14日(4名)

●古田敬二
夏草を抜けばたちまちうず高し★★★
杭替えてまだ止まりいる赤とんぼ★★★★
池の雲踏み外したるみずすまし★★★

●小口泰與
朝露やチワワ駆けゆく蒼き空★★★
陵を遠巻きにせる薄かな★★★
川風についと増ゆるや鬼やんま★★★★

●河野啓一
新涼の風さわやかに狭庭抜け★★★
秋の声かすかに聞こゆ山路来て★★★
四万十の岸辺に立てば秋の声★★★★

●上島祥子
跡取りの独り組み立て盆提灯★★★
それぞれが帰る場所あり盆の駅★★★★
盆の駅には、出かけて帰る大人も子供も、故郷へ帰省した人たちも混じる。一人残らず当たり前のようにみな家路に向かう。それを特に意識するのが盆なのだ。(高橋正子)

窓越しに獅子唐いっぱい渡される★★★

8月13日(2名)

●小口泰與
秋めくや利根の川原の風太し★★★
秋の夜や地酒それぞれ飲み比べ★★★
靴先を濡らす畷の露の玉★★★★

●古田敬二
陽に染まり崩れ初めたる雲の峰★★★★
崩れていく雲の峰が、夕日に染まる美しさ。鎮静の時へ向かう哀しみのようなものを感じさせられる。(高橋正子)

帰省子へコーヒー豆を高めに買う(原句)
帰省子へ高めのコーヒー豆を買う★★★(正子添削)
草の矢を飛ばす飛騨の川風に★★★

8月12日(4名)

●小口泰與
ラベンダー霧を伴う香りにて(原句)
ラベンダー霧をまといて香りけり★★★(正子添削)
温泉(ゆ)の川に育ちし苔や霧の谷★★★
爽やかや暁の井戸水汲みにける★★★★
暁、井戸水を汲みに外にでると、爽やかな空気に触れる。肌身にしみて爽やかさを感じられる暁だ。(高橋正子)

●上島祥子
かき氷店の外まで並ぶ列★★★
杖の母子等と供する盆用意★★★★
盆支度猫は二階に行ったきり★★★

●廣田洋一
子の嫁ぎ空きたる部屋の秋思かな★★★★
ひっそりと立てる地蔵の秋思かな★★★
一粒の甘さかみしめ巨峰食ぶ★★★

●多田有花
山路ゆく胸に秋蝉ぶつかりぬ★★★

虫の音の始まる夜となりにけり(原句)
虫の音を聞き初む夜となりにけり★★★★(正子添削)

盆近き頂より渋滞を見る★★★

8月11日(7名)

●小口泰與
霧深きチャツボミ苔や温泉(ゆ)の流れ★★★
山霧をまとう大樹の化身にて★★★★
女王のハーブや流る山の霧★★★

●小川和子
青嶺晴うすみず色の眺望に★★★
牧場の青芝眩し牛の群れ★★★
傾斜地に牛放たれて大夏野★★★★

●河野啓一
霊迎えきゅうりは家庭菜園で★★★★
霊迎えは、仏の世界のことであるが、家庭菜園でできたきゅうりを供えることで、現実生活の具体的な霊迎えとなっている。家庭のあたたかさのある、心をこめた霊迎えである。(高橋正子)

岐阜提灯出して迎え火これでよし★★★
はらからの集いて偲ぶ父母のこと★★★

●谷口博望 (満天星)
原生林抜けて海辺の初秋かな★★★
熱帯夜半月高く定まりぬ★★★
帽子の子花野の中を走りたる★★★★

●多田有花
秋風に吹かれて蝉の骸かな★★★
山の日の山に登りて山を見る★★★★
初秋の白蓮一本咲いており★★★

●廣田洋一
散歩道群れ咲く菊に立ち止まる★★★
木の根元ピンクに染める菊の花★★★
菊の花垣をはみ出し咲きにけり★★★★

●桑本栄太郎
新涼の風にカーテン膨らみぬ★★★
日当たりの白き葉裏や葛の谷★★★
帰省子の早も想えり青き海★★★★
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