◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

●自由な投句箱/1月1日~10日/2017年●

2017-01-02 09:51:04 | Weblog

※当季雑詠3句(新年の句・冬の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

◆俳句添削教室◆
http://www.21style.jp/bbs/kakan02
◆俳句日記/高橋正子◆
http://blog.goo.ne.jp/kakan02
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今週の秀句/1月1日~10日

2017-01-02 09:49:06 | Weblog

[1月10日]

★寒禽の寄りて啄ばむ木の実かな/多田有花
山に木の実が少なるなる季節。身近にやってきた寒禽は、寄り集まって木の実を啄む。寒禽たちは生きる元気に満ちている。「寄りて啄む」が見どころ。(高橋正子)

[1月9日]

★冬草や水の落ち合う本支流/小口泰與
本流へ支流が流れ込むところの「冬草」の存在感がいい。その季節感がいい。「俳句」が作者の生活にうまく取り込まれているのだ。(高橋信之)

[1月8日]

★飾納いつもの家に戻りけり/廣田洋一
結局、「いつもの家」が落ち着く。華やいで迎えた新年も、寒中となり、寒さを享受することに。「いつも」や「普段」のありがたさ。(高橋正子)

★背に日差し庫裏でいただく煮大根/多田有花
よく見かける冬の生活風景だが、季節感のある、いい句だ。下五の「煮大根」がいいのだ。(高橋信之)

[1月7日]

★少年の自我の目覚めや水仙花/谷口博望(満天星)
下五に置いた「水仙花」が季語であり、一句の季題となった。いい句だ。作者の日頃の精進の結果である。私の推薦句であり、私の好きな句である。(高橋信之)


[1月6日]

★ほつほつと蠟梅開く日本晴/谷口博望(満天星)
日本晴れの真っ青な空に蝋梅の黄色が澄んで、明るい年となったのがうれしい。晴れやかな心持にさせてくる句だ。(高橋正子)

1月5日(2名)

★初春の霞が隠す城下町/多田有花
城下の霞。いい風景だ。私が育った城下町伊予大洲の霞と霧を懐かしく思い出す。(高橋信之)

★酉年の鈴の音清き破魔矢かな/谷口博望(満天星)
破魔矢の鈴音に「酉年」の実感があるのだ。その実感が俳句と成る。(高橋信之)

1月4日(2名)

★みな揃うことこそ良けれ初写真/多田有花
みな揃うことは、誰もが「良けれ」と思うのだが、それでも「良けれ」という。読めば、それでも、「良けれ」と思う。いい句だ。(高橋信之)

★仕事始新入社員加わりぬ/廣田洋一
「仕事始」に加わった「新入社員」の新鮮な姿には、誰もが快い思いを抱く。新年のうれしい風景だ。(高橋信之)

1月3日(1名)

★髭剃りの一仕事有り初鏡/廣田洋一
身近な生活感が下五の季題「初鏡」とうまく合って、いい句となった。作者の姿がありありと浮かんで、個性がある佳句だ。(高橋信之)

1月2日(3名)

★青空に雲もなかりき今朝の春/小口泰與
よく見掛ける風景だが、下五の「今朝の春」がいい。季節感がいいのだ。(高橋信之)

★元旦の青空背負う竜馬像/多田有花
高知桂浜の、昔尋ねたことがある風景。和服姿に懐手,ブーツ姿の龍馬は,はるか太平洋の彼方を見つめていた。(高橋信之)

★亡き妻の誕生日とて初墓参/廣田洋一
「初墓参」の「初」が効いた。いい句だ。「亡き妻」であるが、湿ったところを感じさせない。。(高橋信之)

1月1日(1名)

★初明り妻のエプロン真新し/小口泰與
初明かりに輝いて、真新しいエプロンに妻の新年が始まる。今年もまた、かいがいしく働いてくれる妻への感謝に、エプロンが眩しい。(高橋正子)
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1月1日~10日

2017-01-02 08:22:57 | Weblog

1月10日(5名)

●小口泰與
ラクビーの球の行方や利根河原★★★★
冬落暉昌昌として山に落つ★★★
夕暮の書肆に駆け込む時雨かな★★★

●多田有花
正月の小雨の中を宅配夫★★★
寒禽の寄りて啄ばむ木の実かな★★★★
山に木の実が少なるなる季節。身近にやってきた寒禽は、寄り集まって木の実を啄む。寒禽たちは生きる元気に満ちている。「寄りて啄む」が見どころ。(高橋正子)

鳥避けの袋をかぶり実南天★★★

●廣田洋一
成人の日昼間のプール独り占め★★★
成人式茶色のショール目立ちたる★★★
成人の日晴着溢れる改札口★★★★

●桑本栄太郎
鬼の手のような並木や寒の闇★★★
ワイパーの頻りに擦る寒の雨★★★★
宝恵籠(ほいかご)や新町芸者の粋どころ★★★

●谷口博望(満天星)
枯紅葉花鶏(あとり)しばらく遠眼鏡★★★★
花鶏(あとり)群る花の咲きたる枯紅葉★★★
一斉に飛翔の花鶏(あとり)枯紅葉★★★

1月9日(4名)

●多田有花
蝋梅の匂いし枝を松に添え★★★
わが頭上枝差し渡し寒の梅★★★★
寒ぬくし毛布一枚除き寝る★★★

●廣田洋一
展覧の初場所淡々と進めり★★★
初場所や白鵬強さ新たにす★★★
初場所や初三役を応援す★★★★

●小口泰與
冬草や水の落ち合う本支流★★★★
本流へ支流が流れ込むところの「冬草」の存在感がいい。その季節感がいい。「俳句」が作者の生活にうまく取り込まれているのだ。(高橋信之)

寒暁の噴煙南へ流れけり★★★
早梅や日の落つ山の雲一朶★★★

●桑本栄太郎
寒風や幟はためくコンビニ店★★★
もどかしく裾押さえ居り成人日★★★
寒雷や灘の闇なる伯耆国★★★★

1月8日(5名)

●満天星
原爆の古傷露は枯梧桐★★★★
原爆に耐えて幾年枯梧桐★★★
枯梧桐被爆に耐えて子とともに★★★

●多田有花
紅梅の咲くよき日和松の内★★★
背に日差し庫裏でいただく煮大根★★★★
よく見かける冬の生活風景だが、季節感のある、いい句だ。下五の「煮大根」がいいのだ。(高橋信之)

初買の腹筋ローラー転がしぬ★★★

●小口泰與
薺粥昨日のままの夫婦仲★★★★
帰り来て乾布摩擦や薺粥★★★
料亭の食事を食むや万年青の実★★★

●廣田洋一
特賞をあげて終わりぬ初句会★★★
飾納いつもの家に戻りけり★★★★
結局、「いつもの家」が落ち着く。華やいで迎えた新年も、寒中となり、寒さを享受することに。「いつも」や「普段」のありがたさ。(高橋正子)

晴天の続きし日々や鳥総松★★★

●桑本栄太郎
鴨川の桜冬芽や堰の水★★★★
南座の大屋根光る寒の空★★★
着ぶくれの重き飛翔やすずめどち★★★

1月7日(5名)

●小口泰與
蝋梅や榛名吹雪て里は風★★★★
夕映えの山や焚火のおごるなり★★★
夢に見し胸の奥処や帰り花★★★

●多田有花
小豆一升鏡開きの善哉に★★★
門松の上を走りし鳥の影★★★★
寒の梅ぽつりぽつりと咲き初めし★★★

●満天星
水仙や昼月ほのと日本晴★★★
水仙花モンローウォーク懐しく★★★
少年の自我の目覚めや水仙花★★★★
下五に置いた「水仙花」が季語であり、一句の季題となった。いい句だ。作者の日頃の精進の結果である。私の推薦句であり、私の好きな句である。(高橋信之)

●廣田洋一
七草や一つづつ洗ひ刻みたり★★★★
朝まだき七草粥に火を点ける★★★
七草や朝帰りの子に提供す★★★

●桑本栄太郎
チチカカと尾灯点滅寒に入る★★★
手に取ればまだぬくもりや寒卵★★★
七草のひとつ大根葉の粥に★★★★

1月6日(5名)

●小口泰與
空風や猫の欠伸の猫ちぐら★★★
木枯や梢(うれ)をついばむ雀五羽★★★
二羽翔ちて三羽翔けくる枯木かな★★★★

●廣田洋一
黄色き花をつけたり冬の草★★★
休耕の畑に萌ゆる冬の草★★★★
川べりに点々と萌ゆ冬の草★★★

●多田有花
干支の絵馬買い求めたる初詣★★★
靴紐を結ぶ小寒の朝★★★
頂に今日は風あり寒の入★★★★

●桑本栄太郎
裏白の乾び来たりし馬日かな★★★★
ドッヂボールの子等中庭や寒風に★★★
冬日さす緋色垂るるやピラカンサ★★★

●谷口博望(満天星)
ほつほつと蠟梅開く日本晴★★★★
日本晴れの真っ青な空に蝋梅の黄色が澄んで、明るい年となったのがうれしい。晴れやかな心持にさせてくる句だ。(高橋正子)

寒の入日本晴れなる昼の月★★★
緋鳥鴨ピューイと鳴いて五羽が行く★★★

1月5日(4名)

●多田有花
金星と月の寄り添う二日かな★★★
初詣客の行き交う山路かな★★★
初春の霞が隠す城下町★★★★
城下の霞。いい風景だ。私が育った城下町伊予大洲の霞と霧を懐かしく思い出す。(高橋信之)

●小口泰與
すざまじき音や霰のとたん屋根★★★
湯豆腐や山懐の風の音★★★
三山の山容異なる氷柱かな★★★★

●満天星
直筆の添書嬉し年賀状★★★ 
狛犬の頭を撫でて初詣★★★
酉年の鈴の音清き破魔矢かな★★★★
破魔矢の鈴音に「酉年」の実感があるのだ。その実感が俳句と成る。(高橋信之)

●桑本栄太郎
枯芝を歩む足裏やふうはりと★★★
こつ然と鳰かづきたる静寂かな★★★
うす暗き藪の風聞き笹子鳴く★★★★

1月4日(4名)

●多田有花
みな揃うことこそ良けれ初写真★★★★
みな揃うことは、誰もが「良けれ」と思うのだが、それでも「良けれ」という。読めば、それでも、「良けれ」と思う。いい句だ。(高橋信之)

新年の瀬戸大橋の灯を見上ぐ★★★
頂にたたずみ初東風を受ける★★★

●小口泰與
四日はや次次客の列をなし★★★
白足袋や呉須手の椀を眼間に★★★
朝日差す浅間の白や花八つ手★★★★

●廣田洋一
仕事始新入社員加わりぬ★★★★
「仕事始」に加わった「新入社員」の新鮮な姿には、誰もが快い思いを抱く。新年のうれしい風景だ。(高橋信之)

捨畑を青く覆へり冬の草★★★
日溜りの光散らせる冬の草★★★

●桑本栄太郎
四日早や句材を求め外に出る★★★
山茶花の一枝折りゆく媼かな★★★
濃き紅の枝先空へ淑気満つ★★★★

1月3日(4名)

●多田有花
元朝や誰の胸にも志★★★
路面電車新春の街をゆく★★★
初晴の水平線を望みけり★★★★

●小口泰與
眼間の長き裾野の淑気かな★★★★
露天湯を出でし広間の淑気かな★★★
愛犬に作りし服やお正月★★★

●廣田洋一
髭剃りの一仕事有り初鏡★★★★
身近な生活感が下五の季題「初鏡」とうまく合って、いい句となった。作者の姿がありありと浮かんで、個性がある佳句だ。(高橋信之)

顔のシミ広がりをらず初鏡★★★
初鏡一筆入れて別人に★★★

●桑本栄太郎
青木の実斑入りの赤の淑気かな★★★★
寝積や布団カバーの崩れ居り★★★
三日早や籠に溢れし濯ぎもの★★★

1月2日(5名)

●川名ますみ
初富士の近しと云いまた遠しとも★★★★
六つ目のピンを挿し切り初暦★★★
押しピンに傾きし癖初暦★★★

●小口泰與
青空に雲もなかりき今朝の春★★★★
よく見掛ける風景だが、下五の「今朝の春」がいい。季節感がいいのだ。(高橋信之)

旧冬の畑へ忘れし猫車★★★
娘らを駅へ迎えやおらが春★★★

●多田有花
白味噌のあん餅雑煮をいただきぬ★★★
初春の波おだやかに桂浜★★★
元旦の青空背負う竜馬像★★★★
高知桂浜の、昔尋ねたことがある風景。和服姿に懐手,ブーツ姿の龍馬は,はるか太平洋の彼方を見つめていた。(高橋信之)

●廣田洋一
亡き妻の誕生日とて初墓参★★★★
「初墓参」の「初」が効いた。いい句だ。「亡き妻」であるが、湿ったところを感じさせない。。(高橋信之)

白き雲ふわふわ浮かび二日かな★★★
寝転びて富士山望む初湯かな★★★

●桑本栄太郎
早梅の道のすがらや教会に★★★★
会堂の賛美歌充てる淑気かな★★★
たおやかな着物姿や初詣★★★

1月1日(4名)

●廣田洋一
見渡せば青青々と初御空★★★★
初富士に切り取られたる青き空★★★
青空に紅梅咲きし初詣★★★

●小口泰與
日の昇り白極まるや初浅間★★★
初浅間噴煙すくと垂直に★★★
初明り妻のエプロン真新し★★★★
初明かりに輝いて、真新しいエプロンに妻の新年が始まる。今年もまた、かいがいしく働いてくれる妻への感謝に、エプロンが眩しい。(高橋正子)

●桑本栄太郎
東雲の仄と茜や初明かり★★★
スマホ手に走る少女や元日に★★★★
元日の特急電車や女子運転★★★

●川名ますみ
初富士の近しと云いまた遠しとも★★★★
六つ目のピンを挿し切り初暦★★★
押しピンに傾きし癖初暦★★★
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