◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/11月1日~10日

2018-11-08 09:59:44 | Weblog

※当季雑詠3句(秋の句・冬の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之


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今日の秀句/11月1日~10日

2018-11-08 09:59:30 | Weblog

11月10日(1句)

★浅間山かがやき増すや冬はじめ/小口泰與
冬はじめの日はよい天気だったのだろう。空気が冷たく冴えて、浅間山のかがやきが増して見える。毎日見上げる浅間山の変化である。(高橋正子)

11月9日(1句)

<世界遺産航路 原爆ドーム~宮島>
★指差せば小さき灯台秋の海/多田有花
瀬戸内海には、複雑に入りくんだ地形に危険と思われるところに小さな灯台がある。岬に立つような立派な灯台ではなく、指させば気づくような灯台もある。これも瀬戸内海の風景だ。(高橋正子)

11月8日(1句)

★秋水の尽きず流れるモニュメント/多田有花
モニュメントは石であろうか。澄んだ秋の水が尽きず流れているのだ。湧き出て流れ、去っていく水にモニュメントの表そうとしている意思が感じられる。(高橋正子)

11月7日(4句)

★心して杣道行くや秋深む/小口泰與
杣道を行くとき、心してゆくのはなんであろうか。細い杣道を外さないようにということもあろうが、深まる秋に、年相応に心しておくことを心に刻んだのだろう。(高橋正子)

★間より青空のぞく冬立つ日/廣田洋一
7日の立冬は、立冬とは思えない気温が20度ちかくになるという日和であった。雲間からのぞく青空がきれいだ。(高橋正子)

★蟹食べに行く話する帰路の車中/多田有花
冬が来れば蟹漁が始まる。友との楽しい登山の帰り、今度は、越前あたりに蟹を食べに行こうと話であろうか。車中が楽しい話で盛り上がる。(高橋正子)

★南座の秋の日差しや金の破風/桑本栄太郎
南座に秋の日差しが当たって、金の破風がきらびやかである。顔見世に始まる南座の新年が早くも思われる。(高橋正子)

11月6日(2句)

★牛乳の受け箱濡れて露寒し/廣田洋一
早朝に配達される牛乳を入れる受け箱。今朝は露に濡れ寒々しい。毎日配達される牛乳を取りに出ると、季節の進み具合が肌身感じ取られていることがわかる。(高橋正子)

★葉の裏に毬の実抱くやプラタナス/桑本栄太郎
プラタナスは秋にはとげとげの丸い実をつけるが、大きな葉に隠れて、気づかずにいる。あるとき気づけば、可愛い実だ。やがて葉が落ちると、プラタナスの実は鈴なりになった姿で立つことになる。(高橋正子)

11月5日(3句)

★秋雲や星を小出しに浅間山/小口泰與

<氷ノ山登山>
★避難小屋冬支度終えし頂に/多田有花
氷ノ山(ひょうのせん)は中国地方第2に高い山であるから、登ったこの時期には、避難小屋は冬支度を終えていた。山は細心の注意を払って準備がされていなければならないのだろう。(高橋正子)

★庭木手入れ恙なく終へ冬隣/廣田洋一
庭木の手入れが恙なく終わった。さっぱりとした庭はひろびろとして、空も広がるようだ。これで冬を、新年を安心して迎えられる。「冬隣」の感じが手入れの済んだ庭木によってもたらされた。(高橋正子)

11月4日(2句)

<氷ノ山登山>
★山行は黄葉の中に始まれり/多田有花
「氷ノ山(ひょうのせん)」は、兵庫県にある山で、中国地方では、大山(だいせん)に次ぐ高い山。絶景の楽しめるなかなかの名山とのこと。山行の始りは、黄葉にはじまった。櫟や楢の黄葉の美さは言い難いが、登ればもっと楽しみな景色が待っている。その期待を詠んだ句。(高橋正子)

★青空の紅葉且つ散る散歩かな/桑本栄太郎
「青空」がいい。紅葉が木の枝から降るというよりも青空から散るのだ。青空と紅葉の対比があって、いっそう晴れやかな句となった。(高橋正子)

11月3日(2句)

★白樺へ朝霧つつと下り来たり/小口泰與
朝霧が生き物のように「つつと」下りてくる。白樺の高原ならでは霧の動きが、幻想的だ。(高橋正子)

 丸駒温泉
★秘湯かな紅葉かつ散る湯の面/多田有花
丸駒温泉は、支笏湖の水面と湯面が同じらしい。熱い湯を温めるのに支笏湖の水が引いてあったり、湧く湯に砂をかけて温度を調節したりと、秘湯ならでは、めずらしいこともあるようだ。そんな秘湯を紅葉かつ散る中で楽しんた有花さん。温泉気分をいただいた。(高橋正子)

11月2日(2句)

★けぶり立つ浅間や佐久の刈田径/小口泰與
佐久平も刈田となった。浅間山の噴煙がけぶり立って、晩秋の気配に満ちている。(高橋正子)

★合歓の実や風の抜ゆく橋の上/桑本栄太郎
陸橋などに合歓の木が覆いかぶさっているところがある。そんな橋の上であろうか。間近に合歓の実が見えて、風が橋の上を抜けている。錚々とした秋の風だ。(高橋正子)


11月1日(2句)

★陽を受けて紺碧戻る支笏湖に/多田有花
支笏湖は札幌から一時間ほどで行ける距離にありながら、透明度では、摩周湖やバイカル湖に並ぶほどだ。
その支笏湖に陽が射すと紺碧が戻ったという。感激の一瞬であったろう。この句には、季語がないが、季感がある句と言える。(高橋正子)

★朝寒や中天の月白々と/廣田洋一
朝早く起きて寒さを覚えるのは、ただ体に冷気を感じるだけではなく、中天にまだある月の白々とした姿を見ても寒さを覚えるのではないかと、私などは、思ってしまう。(高橋正子)


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11月1日~10日

2018-11-08 09:58:33 | Weblog

11月10日(3名)

小口泰與
浅間山かがやき増すや冬はじめ★★★★
我いまや樗櫟となりて一冬木★★★
今日も事無し初冬の厨ごと★★★

多田有花
<宮島・厳島神社三句>
鳥居まで秋の干潟を歩きけり★★★★
天高く鳥居の上をドローン飛ぶ★★★
できたてのもみじ饅頭冬隣★★★

廣田洋一
青空に黄色き香りかりんの実★★★★
爆音にびくともせざる浮寝鳥★★★
大鷹や威儀を正して餌探す★★★

11月9日(4名)

廣田洋一
ふわふわと鈴を浮かべる花八手★★★★
緑の玉白く開きて八手の花★★★
虻来たり舐めまわしたる花八手★★★

多田有花
<世界遺産航路 原爆ドーム~宮島三句>
爽やかにドーム下から船出する★★★
秋晴れの本川をゆく高速船★★★
指差せば小さき灯台秋の海★★★★

小口泰與
山峡の落葉の嵩や鳥の声★★★★
あけぼのの雨に打たるる冬のばら★★★
湯豆腐や山風ながす利根川原★★★

11月8日(4名)

小口泰與
行く秋や寝所に入りて独りごつ★★★
行く秋に今日も事無き酒量かな★★★
ことごとく白樺林落葉せり★★★★

廣田洋一
夕映えや赤く光れる南天の実★★★★
実南天雲の消え行く西の空★★★
大銀杏熟れし実の香を漂わせ★★★

多田有花
<広島平和記念公園三句>
平和公園数多異国の人歩く
季語は?

秋水の尽きず流れるモニュメント★★★★
秋麗やあの日の記憶とどめつつ★★★

桑本栄太郎
大根の斯くも旨きや冬に入る★★★
残菊の匂いただよう今朝の庭★★★★
復活のイエス待ち居り帰り花★★★

11月7日(4名)

小口泰與
心して杣道行くや秋深む★★★★
杣道を行くとき、心してゆくのはなんであろうか。細い杣道を外さないようにということもあろうが、深まる秋に、年相応に心しておくことを心に刻んだのだろう。(高橋正子)

行く秋や長き裾野を仰ぎける★★★
長き夜や黴の古書をば開きける★★★

廣田洋一
雲間より青空のぞく冬立つ日★★★★
7日の立冬は、立冬とは思えない気温が20度ちかくになるという日和であった。雲間からのぞく青空がきれいだ。(高橋正子)

立冬と空を仰ぎて構へけり★★★
立冬や薄きコートを羽織りたる★★★

多田有花
<氷ノ山登山三句>
稜線から見下ろす冬待つスキー場★★★
秋の陽は釣瓶落しに山暮れる★★★
蟹食べに行く話する帰路の車中★★★★
冬が来れば蟹漁が始まる。友との楽しい登山の帰り、今度は、越前あたりに蟹を食べに行こうと話であろうか。車中が楽しい話で盛り上がる。(高橋正子)

桑本栄太郎
南座の秋の日差しや金の破風★★★★
南座に秋の日差しが当たって、金の破風がきらびやかである。顔見世に始まる南座の新年が早くも思われる。(高橋正子)

一木を被い尽くすや枯葎★★★
稲滓火のけむり真直ぐに入日かな★★★

11月6日(4名)

多田有花
<支笏湖三句>
冬近し北の小さな湖に★★★
人影は消え錦秋のキャンプ場★★★
足元に支笏湖の波秋晴るる★★★★

小口泰與
竜胆や木隠れ沢は日を飲みて★★★★
初鴨やカメラ構えて心当て★★★
肌寒の沼の冷気を吸わず済む★★★

廣田洋一
牛乳の受け箱濡れて露寒し★★★★
露寒や子地蔵白き道の端★★★
また一人古き友逝き露寒し★★★

桑本栄太郎
葉の裏に毬の実抱くやプラタナス★★★★
中州なる白きさざれや秋の川★★★
鉢植えのコキア紅葉や商店街★★★

11月5日(4名)

小口泰與
天地に大あくびせり豊の秋★★★
秋雲や星を小出しに浅間山★★★★
蒼天の長き裾野に鵙高音★★★

多田有花
<氷ノ山登山三句>
晩秋の陽が山上の笹原に★★★
避難小屋冬支度終えし頂に★★★★
冬隣る兵庫の屋根に立ちにけり★★★

廣田洋一
外套を洗濯に出し冬隣★★★
庭木手入れ恙なく終へ冬隣★★★★
家毀つクレーン上下冬隣★★★

桑本栄太郎
朝寒みメモリー深くトースター★★★
朝日透き照葉紅葉や丘の上★★★★
合歓の実のうすき莢揺れ川の風★★★

11月4日(4名)

多田有花
<氷ノ山登山三句>
山行は黄葉の中に始まれり★★★★
錦秋を縫いて流るる滝ひとつ★★★
どこまでも紅葉の道を歩きけり★★★

廣田洋一
ランタナの実黒く変わりて冬隣★★★
ランタナの赤く光りて秋時雨★★★
傘をさすまでもなきかな秋時雨★★★★

小口泰與
山霧の見る間に沼を覆いけり★★★★
白雲を背負う赤城や蔦紅葉★★★
穭穂や傘寿の仲間訪ね来る★★★

桑本栄太郎
青空の紅葉且つ散る散歩かな★★★★
土手上の風に光るや芒の穂★★★
陽に映えて更に明るき泡立草★★★

11月3日(4名)

小口泰與
頭に刻む吾妻峡の紅葉かな★★★
白樺へ朝霧つつと下り来たり★★★★
忽然と獣の鋭声霧の渓★★★

廣田洋一
よさこいとサンバの踊り秋祭り★★★
物干し竿に吊るされし柿粉を吹く★★★★
魚沼で買ひし新米とぐ夕べ★★★

桑本栄太郎
頂の雲の動かず秋の嶺★★★
古都描く阪急電車や紅葉号★★★★
カラオケのこぶし残響秋の宵★★★

多田有花
<丸駒温泉三句>
支笏湖の秋の湖面の湯に入りぬ★★★
秋の陽が湯の底までも入る温泉★★★
秘湯かな紅葉かつ散る湯の面★★★★

11月2日(3名)

廣田洋一
金柑の一つ黄色くなりにけり★★★
ぽつぽつと金柑生るは枝の先★★★★
金柑は咳止めに効く砂糖漬け★★★

小口泰與
初採りのブロッコリーをばお裾分け★★★
落鮎や結構ながき我が命★★★
けぶり立つ浅間や佐久の刈田径★★★★

桑本栄太郎
かしましき団地工事や庭紅葉★★★
合歓の実や風の抜ゆく橋の上★★★★
土堤上の穂芒なびき銀の波★★★

11月1日(4名)

多田有花
<支笏湖>
秋晴れや恵庭岳に雲残し★★★★
陽を受けて紺碧戻る支笏湖に★★★★
陽が差せば錦秋さらに鮮やかに★★★

小口泰與
花すすき光放てり小沼かな★★★
産土の山をつなぎて秋霞★★★
湯煙に包まる楓紅葉かな★★★★

廣田洋一
朝寒や中天の月白々と★★★★
朝寒し思はず声に出しにけり★★★
朝寒や新聞取りて急ぎ足★★★

桑本栄太郎
<嵐山三句>
せせらぎの底に襤褸や紅葉川★★★
竹春や隘路をぬって人力車★★★★
定家碑の背ナに秋日や小倉山★★★
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