◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/6月1日~6月10日

2024-06-01 17:42:18 | Weblog
※当季雑詠3句(夏の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
※★印の基準について。
「心が動いている」句を良い句として、★印を付けています。
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今日の秀句/6月1日~6月10日

2024-06-01 17:40:54 | Weblog
6月10日

該当句無し

6月9日(2句)

★鮎釣や浅間に遊ぶ雲数多/小口泰與
浅間山の景色を見ながらの鮎釣。「遊ぶ雲」が釣り人、つまり作者の楽しい気持ちを表していて、読み手にもその楽しさが伝わってくる。(髙橋正子)

★七変化旅の始めは白き色/廣田洋一
七変化は紫陽花のことだが、色が次第に変わってゆく花である。旅に出かけるときは白色。旅から帰ったときはどんな色になっているのか楽しみ。白に始まる旅の心も、旅を終えた時はどんな色に染まっているのか。(髙橋正子)

6月8日(1句)

★家々と空を映して代田あり/多田有花
代田は田植の準備が整って水が張られた田んぼのことをいう。水を湛えた代田には、近くの家々と空が映っている。「家々」だけでなく、「空」に気づいたことで、代田に映る景色がはっきりしてきた。ここがいい。(髙橋正子)

6月7日(1句)

★山形の澄みたる空やさくらんぼ/廣田洋一
山形はさくらんぼの一大産地。佐藤錦など有名な品種もあって、さくらんぼが熟れるころ訪ねたいところ。「澄みたる空」が作者の思い入れでもあり、さくらんぼに相応しい。(髙橋正子)

6月6日(1句)

★来客を妻出迎えに若葉風/桑本栄太郎
来客を迎えるのは、たいていうれしいもの。若葉を吹く心地よい風へでて来客を迎える行為も嬉しさの表れ。季節の良さがなおさら感じられる。(髙橋正子)

6月5日(1句)

★水入りし田の漣に立葵/多田有花
立葵は蕾の先まで咲くと梅雨があがるとも言われる花。水の入った田んぼはそよ風に漣が立っている。そこに丈高く立葵が咲いて、景色が涼やかなのがいい。(髙橋正子)

6月4日(1句)

★十薬や午後の光を強く浴び/多田有花
十薬は強い植物。しっかり根を張り、はびこっている。午後の強い光にも動じない。その一方、強さを思わせぬ白い十字の花は可憐。二つともがあっての十薬。(髙橋正子)

6月3日(1句)

★黒蟻の鋪道を歩む孤独かな/桑本栄太郎
鋪道を歩む黒蟻を見つけ、その歩み続ける姿を孤独だと感じた。夏の鋪道の暑さの中、黒蟻の静かな姿がくっきりと目に映る。(髙橋正子)

6月2日(1句)

★目覚めても眠りても鳴きほととぎす/多田有花
ほととぎすは日没後や夜明けによく鳴くといわれている。昼間も空を駆け飛びながら鳴くのもめずらしくない。5月から6月にかけホトトギスの声は和歌にも多く詠まれ、初夏を象徴している。今も変わらず実際の声を聞く。(髙橋正子)

6月1日(2句)

★夏蝶や黄色き光撒き散らし/廣田洋一
夏の蝶としては、アゲハなど大型な蝶をよく見るが、ときに、ちいさい黄色い蝶を見かける。ひらひら舞う黄色の蝶は、光を撒き散らして夏の庭をかがやかしている。(髙橋正子)

★今年竹大きく揺れて戻りけり/小口泰與
竹の生長は驚くべきはやさ。丈高く伸びた今年竹が大きく揺れて撓うと、大きく揺れもどる。その振幅の躍動感は竹の力強さとなって見るものを驚かす。
(髙橋正子)
コメント (9)
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6月1日~6月10日

2024-06-01 17:39:39 | Weblog
6月10日(2名)

廣田洋一
庭の主新しくなり山法師★★★
昼顔の優しく咲けり法の庭★★★
押し合いて口を開けたる燕の子★★★

桑本栄太郎
小手毬の白に紅さす狭庭かな★★★
ふるさとの”エリザベス”とうメロン着く★★★
曇りても天の明るき走り梅雨★★★

6月9日(4名)

多田有花
田植機や夫操縦妻誘導★★★
出勤の始まる頃や時計草★★★
夏の風洗濯物を片寄せす★★★

小口泰與
鮎釣や浅間に遊ぶ雲数多★★★★
翡翠やかぎろう沼の面に魚★★★
青田風赤城のすそ野隠れなし★★★

廣田洋一
七変化旅の始めは白き色★★★★
白紫陽花ほんのり紅を刺しにけり★★★
紫の紫陽花多き法の池★★★

桑本栄太郎
  <阪急電車に乗り京都市内へ>
みどりさす河川畑や桂川★★★
せせらぎに紫陽花浸かる高瀬川★★★
見晴るかす遥か鞍馬や梅雨曇★★★

6月8日(4名)

多田有花
家々と空を映して代田あり★★★★
つややかに陽を返しおり松葉菊★★★
風を待つ蓬髪のごと栗の花★★★

小口泰與
鮎掛かるさびき釣なり利根の風★★★
浅間嶺に夏雲遊び限りなし★★★
写真機に収む浅間山や夏の風 「あさま」★★★

廣田洋一
新玉葱細かくきざみカレーかな★★★
訳もなく捨てられてをり新玉葱★★★
味噌つけて生の胡瓜の夕べかな★★★

桑本栄太郎
木下闇隙間の天の青きかな★★★
房咲きの蹲踞となりぬ筒あじさい★★★
夾竹桃早も団地を飾りけり★★★

6月7日(金)

弓削和人
旅人を常世へ通す茅の輪かな★★★
渓谷の滝のしぶきや甘味店★★★
藍甕をこぼすに似たり夏の湖★★★

多田有花
ひとつずつもの片付けて梅雨を待つ★★★
花好きの人の庭なり花葵★★★
小さくも艶やかに光り茄子の紺★★★★

小口泰與
おおらかに翡翠鳴きて夏の沼★★★
夏霧や尾瀬の木道思い出づ★★★
塩鮎を丸ごと食し面映ゆし★★★

廣田洋一
黙々と草を取りたり狭き庭★★★
山形の澄みたる空やさくらんぼ★★★★
青梅のほのと紅さしうら若し★★★

桑本栄太郎
姫女苑のうす紅さすや雨催い★★★
あじさいの雨待ち顔や紺の色★★★
「「~顔」が問題です。(髙橋正子)

山桃の赤き実の落つ鋪道かな★★★★

6月6日(3名)

小口泰與
緑陰に覆われ子牛のおっとりと★★★★
おっとりと利根の流れや通し鴨★★★
おおよその赤城のすそ野麦青む★★★

多田有花
雀来て代田に餌をついばみぬ★★★
透百合面をあげて咲きにけり★★★
南天の花は実よりも控え目に★★★

桑本栄太郎
産直の婆の露店や胡瓜買う★★★
緑蔭となりし窓辺や句の推敲★★★
来客を妻出迎えに若葉風★★★★

6月5日(5名)

小口泰與
翡翠や静寂の中の鯉の跳ね★★★
万緑や牧の子牛のおおらかに★★★★
利根川の岸辺おおむね夏景色★★★ 

多田有花
水入りし田の漣に立葵★★★★
ほととぎす盛んに鳴きぬ快晴に★★★
アマリリス防犯カメラの下に咲き★★★ 

廣田洋一
駆けて来る日傘を待ちて市バスかな★★★
雨傘の日傘に変わる雨上がり★★★
黙然と席に座りて夏句会★★★ 

弓削和人
宿に着き薄暑と別れ旅鞄★★★
紫陽花の薄みどりなる四の辻󠄀★★★
新築に停留所かな立葵★★★ 

桑本栄太郎
頬赤き粒もありたり梅漬ける★★★
山影の映る田水や晩稲田に★★★
溝川の音に沿い行き風薫る★★★ 

6月4日(4名)

小口泰與
奇岩なる妙義の峰峰や夏の雲★★★
流れ行く野球ボールや夏の朝★★★
翡翠の眼光光る水辺かな★★★ 

多田有花
散歩する薔薇咲く庭のかたわらを★★★
飛び交わす巣作り中の夏つばめ★★★
十薬や午後の光を強く浴び★★★★ 

廣田洋一
夕凪や波平らかに由比ヶ浜★★★
翡翠や水面掠めて飛び去りぬ★★★
行列し氷菓子待つ小町通り★★★ 

桑本栄太郎
緑蔭の高き梢の空の青★★★
泰山木の花の朽ち居り錆色に★★★
ふるさとは峰の辺りや夏入日★★★ 
 
6月3日(4名)

小口泰與
夕虹やカメラ手入れの我と妻★★★
おほどかの赤城のすそ野青田かな★★★
燕の子池の水飲むこと覚ゆ★★★

多田有花
水たっぷり流れ六月の用水路★★★
雨宿りしているつがいの雨燕★★★
鉄塔の影を映して代田あり★★★

桑本栄太郎
雨あがり今朝の青空五月晴れ★★★
黒蟻の鋪道を歩む孤独かな★★★★
青空に木々の枝躍る若葉寒む★★★

廣田洋一
友と居て宵の一刻薪能★★★
神宮の森をしっとり夏の雨★★★
高楼を赤く光らせ夏の雨★★★

6月2日(4名)

多田有花
目覚めても眠りても鳴きほととぎす★★★★
その影を甍に映し夏つばめ★★★★
下校の子駆けゆく薄暑の横断歩道★★★

廣田洋一
同じ木の一花毎に七変化★★★
一礼してざぶと飛び込むプールかな★★★
老人が群れて歩けるプールかな★★★

小口泰與
夏の沼強き朝日の射しにけり★★★
仰せの如く魚籠いっぱいの岩魚かな★★★
引き算も難なく出来て朝の虹★★★

桑本栄太郎
外つ人のひげの濃くあり京の夏★★★
鴨川に迫り出し並ぶ川床座敷★★★
外つ人のファミリー着物夏日かな★★★

6月1日(4名)

廣田洋一
雨を待つ遊水池の夏薊★★★
夏蝶や黄色き光撒き散らし★★★★
翡翠や一閃したる橋の下★★★

多田有花
はつなつのふるさと城山に登る★★★
見渡せば代搔きを待つ田の並ぶ★★★★
昼ごはん青葉の城跡に座り★★★

小口泰與
ばら咲くや訪う人の数多なり★★★
煽られて向き向き変える庭の百合(原句)
一句に動詞はなるべく一つに。言いたいことの中心がはっきりします。(髙橋正子)
煽られて花向き向きに庭の百合(正子添削)
今年竹大きく揺れて戻りけり★★★★

桑本栄太郎
雷鳴の夢のどこかに目覚めけり★★★
片蔭を伝い散歩や今朝の晴れ抓む★★★
手を伸ばし泰山木の花抓む ★★★
コメント
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