◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

■自由な投句箱/9月11日~9月20日

2024-09-11 17:37:39 | Weblog
自由な投句箱/9月11日~9月20日

※当季雑詠3句(秋の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
※★印の基準について。
「心が動いている」句を良い句として、★印を付けています。

       🌰🍐🌰🍐🌰🍐🌰🍐🌰🍐🌰🍐🌰🍐🌰🍐

     今日の俳句(『現代俳句一日一句鑑賞』髙橋正子著より)
     名前の右端に🌸の印が付いている句は、(現)または(元)花冠会員の句
      名前の右端に🍁の印が付いている句は、花冠に縁の深い方の句
●リアクション●
★「今日の俳句」を楽しみに拝読しております。懐かしい会員の方々のお名前が並んでいるのにうれしくなりました。ありがとうございます。 (有花)
☆書き写しながら、懐かしい人たちは、今頃どうされているのだろうと、ふと思います。
  (正子)
〇9月20日
★父がつけしわが名立子や月仰ぐ      星野 立子(ほしの たつこ)
〇9月19日(糸瓜忌・子規忌)
★をとといの糸瓜の水も取らざりき     正岡 子規(まさおか しき)
〇9月18日
★稲みのらすぬくさの中に我も立つ     川本 臥風(かわもと がふう)🍁
〇9月17日
★この道の富士になり行く芒かな           河東 碧梧桐(かわひがし へきごどう)
〇9月16日
★稲の青しづかに穂より去りつつあり    篠原 梵(しのはら ばん)🍁
〇9月15日
★爽やかやたてがみを振り尾をさばき    山口 誓子(やまぐち せいし)
〇9月14日
★蜻蛉の風の音連れ行き来する       日野 正人(ひの まさと)🌸
〇9月13日
★コスモスの揺れ合いながら陽を送り    下地 鉄(しもじ てつ)🌸
〇9月12日
★水引の朱ひとすじが風の中        徳毛 あさ子(とくも あさこ)🌸
〇9月11日
★秋雨の瓦斯が飛びつく燐寸かな      中村 汀女(なかむら ていじょ)
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今日の秀句/9月11日~9月20日

2024-09-11 17:36:26 | Weblog
9月20日(1句)

★月白や西空紺の暮れ残る/桑本栄太郎
「月白」は月が昇る前に空が月の光で白んでいる様子。西に日は沈んだものの空に紺色が残っている。暮れ残る紺と対比され、月白がいっそう美しくなっている。(髙橋正子)

9月19日(3句)

★草の影くっきり見せて今日の月/廣田洋一
月の明るさに比例して、草の影がくっきりとしている、静かな月夜が目に浮かぶ。(髙橋正子)

★月白ややがて樹間の光り初む/多田有花
月が出る前に月の出るあたりが明るく白んでいる空は美しい。いよいよ月がでる瞬間に樹間が光りはじめる。切り絵のような絵画的な美しさがいい。(髙橋正子)

★トンネルのさきは秩父の秋の雲/弓削和人
暗いトンネルから抜けた瞬間に広がる「秩父の空と浮かぶ秋の雲」。ただ明るい秋の空だけでなく、「秩父」の固有名詞から陰影のある「秩父の空と秋の雲」が想起される。(髙橋正子)

9月18日(1句)

★夕焼けの残れる中へ今日の月/多田有花
この句の魅力は、夕焼けと月という異なる時間帯の自然現象が同時に存在する瞬間を捉えているところです。夕焼けの赤い光と、月の静かな光が共存することで、時間の移ろいと自然の美しさが強調されています。
また、「残れる」という表現が、夕焼けが完全には消えずにまだ少し残っている様子を示しており、その中に新たに月が現れることで、過去と現在が交錯する瞬間を感じさせます。
(これは生成AIによるコメントです。髙橋正子の責任で引用しました。)

夕空に残る夕焼けのほのかな赤い色と、そこに昇る色の付き始めた今日の月。しずかな色のうつろいが、時そのもののうつろいを感じさせる句。(髙橋正子)

9月17日(1句)

★鮮やかに月夜横切る飛行機雲/多田有花
伝統的にイメージされる月夜と、飛行機雲の取り合わせが新鮮。月に人類が足跡を残してから月のイメージも変わったが、それでも月はロマンティックな要素を持っている。飛行機で月の前を横切っているような感覚になる。(髙橋正子)

9月16日(1句)

★吾とわが身を寿ぎぬ敬老日/桑本栄太郎
「吾」と「わが身」は共に自分のことだが、自分の捉え方に意識の違いがある。「吾」を成り立たせているものと、生身の身体の「わが身」。吾とわが身をよく知りのは結局自分自身。一人静かにこれまで生きてきた自分を寿ぐ敬老の日。(髙橋正子)

9月15日(1句)

★秋晴れに遠き田いっそう輝きぬ/多田有花
秋晴れで遠くまで見える。遠い田んぼには稲が熟れているのだろう。日差しが存分に当たって、いっそう輝いている。「いっそう輝く田」がくっきりと印象に残る。(髙橋正子)

9月14日(2句)

★せせらぎに従うように木の実落つ/弓削和人
木の実の落ち方をしずかに観察してできた句。せせらぎの流れに従って、木の実が流れのように落ちている。どこかでつながる自然のおくゆかさとやわらかな美しさがある。(髙橋正子)

★来て見れば既に刈田となりにけり/桑本栄太郎
熟田の景色がまだ見られると思って来てみたところ、すでに稔った稲は刈り取られ、全く違った刈田の景色となっていた。一日にして変わった変化は、人間の営みと自然の交差する点として感じられる。(髙橋正子)

9月13日(1句)

★大富士を向こうに仰ぐ花野かな/廣田洋一
句意は「向こうに富士山を仰ぎ見る花野はすばらしい」、ということ。読む人それぞれが、富士山の姿、花野の姿を浮かべる仕掛けになって、景色が楽しめる。(髙橋正子)

9月12日(2句)

★秋星に包まれ今日をしまいける/小口泰與
「包まれる」というほど星がたくさん見える夜も更けたころ、今日の仕事をしまう充実感。いい一日の終わりに夜空のおびただしい星がねぎらってくれる。(髙橋正子)

★あぜ道を行けば四方へ飛蝗飛ぶ/桑本栄太郎
あぜ道を行くと、あぜの草のなかから、飛蝗が驚いたように四方へ飛び出す。飛び出す飛蝗に少年のころのような愉快さを感じている作者ではないか。(髙橋正子)

9月11日(1句)

★夕月の光増すなか燕飛ぶ/多田有花
「夕月の光増す」は美しい景色。夕方から夜に移っていくと月の光も増してくる。時が移りゆく姿が夕月の光によって目に見えて来る。その中をしなやかに燕が飛ぶ姿が印象に残る。(髙橋正子)
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9月11日~9月20日

2024-09-11 17:32:47 | Weblog
9月20日(3名)

小口泰與
爛爛と秋翡翠の水の上★★★
色鳥や松の葉末の生き生きと★★★★
みつむれば長きすそ野の秋赤城★★★

多田有花
山際の雲の重なりいざよう月★★★

誰か湯を使う音する十六夜(原句)
「十六夜に」の「に」が問題です。「十六夜」がテーマなので、説明の「に」は不要です。「十六夜」は、「いざよい/じゅうろくや」の読み方があります。(髙橋正子)
誰か湯を使う音する/十六夜(じゅうろくや)(正子添削)

立待月影ぼんやりと昇り来る★★★

桑本栄太郎
父の夢見ておもい居り秋日岸★★★

月代や西空紺の暮れ残る(原句)
「月代」は「さかやき」と読みます。ちょんまげで頭を剃っている部分のことです。この句は意味からすれば「月白」です。(髙橋正子)
月白西空紺の暮れ残る(添削)

<町内イベント>
竹灯籠の点火されたる秋彼岸★★★

9月19日(5名)

小口泰與
色鳥やカメラが好きで旅好きで★★★
雲を掃き秋翡翠へ光りかな★★★
夕虹や二匹の野良の声激し★★★

廣田洋一
大神宮隈なく照らす望の月★★★
名月や周りの星を消したりき★★★
草の影くっきり見せて今日の月★★★★

多田有花
名月の残せる光稜線に★★★

月代ややがて樹間の光り初む(原句)
月代は「さかやき」と読みます。ちょんまげの剃った部分のことです。
この句の句意では「月白」。(髙橋正子)

月白ややがて樹間の光り初む(添削)

おもしろし既望といいつつ今日満月★★★

桑本栄太郎
三平の根岸自慢の子規忌かな★★★
あぜ道のおんぶ飛蝗と出会いけり★★★
十六夜やようやく望となり昇る★★★

弓削和人
トンネルのさきは秩父の秋の雲★★★★
トランクをひきたる駅舎秩父の湯★★★
十六夜を待ちいる家人の座卓かな★★★

9月18日(4名)

小口泰與
秋翡翠の羽のすがしき朝かな★★★
秋なれや朝の挨拶清清し★★★
夜すがらの月を愛でしや犬の供★★★

廣田洋一
大空に魚の群や秋の雲★★★
笙の音で始まりたるや観月祭★★★
空に月地には花のプロジェクション★★★

多田有花
夕焼けの残れる中へ今日の月★★★★
山稜を照らせる如し名月や★★★
名月や西方の峰へ消えてゆく★★★

桑本栄太郎
まだ満つるとは云えずとも月今宵★★★
十五夜の雲連れ昇るビルの角★★★
雲ありてこその名月なりしかな★★★
 
9月17日(3名)

小口泰與
奥利根の峡田の稲や鳥の声★★★
秋蝉の長きお告げを宣えし★★★
秋雨に梢しずくや鳥の声★★★

多田有花
鮮やかに月夜横切る飛行機雲★★★★
夕食を終えれば待宵の出し★★★
秋茄子のまだたっぷりと生る構え★★★

桑本栄太郎
夜半まで酒汲み交わす牧水忌★★★
肺深く涼気吸いたる鳳作忌★★★
暑さゆえ駄馬の痩せ居り鬼城の忌★★★

9月16日(4名)

小口泰與
鷹渡る赤城の風に送られて★★★
蜻蛉と亀の競演沼の朝★★★
鳴きながら池を回るよ秋翡翠★★★

多田有花
鈴虫や昼の瞑想しておれば★★★
サイレンにあわせ高々法師蝉★★★
わが郷は豊年なるよありがたし★★★★

弓削和人
せいれいを追う若き日の野原かな★★★★
かなかなや蝉に代わりし夕の原★★★
いくたびも窓を見上げる夜長かな★★★

桑本栄太郎
吾とわが身を寿ぎぬ敬老日★★★★
身を焦がす恋にはあらず残暑かな★★★
首すじを伝う滴や秋暑し★★★

9月15日(5名)

小口泰與
小鳥居り声の朝餉の姦しき★★★
霧すがし沼の小舟の若夫婦★★★
蜻蛉の岸辺の草を震わせり★★★

多田有花
秋晴れに遠き田いっそう輝きぬ★★★★
かまきりのじっと我見る面構え★★★
ふと低く時に高まり虫の声★★★★

廣田洋一
公園は竹の春なり乳母車★★★
折れし竹そのままにして竹の春★★★
新聞を取り出すポスト冷やかに★★★

桑本栄太郎
討論会を聞いて怒りぬ秋暑し★★★
降りいても程なく晴れに秋暑し★★★
きのう今日ついに聞かざる秋の蝉★★★

弓削和人
妹背鳥目をつむること惜しかりき★★★
どんぐりの袴をかむる土人形★★★
はらりおつ木の実の一つ二つ三つ★★★

9月14日(5名)

多田有花
秋暑し遠雷の低く響きおり★★★
秋雷が隣の町を通過する★★★
散歩する今宵の月はアーモンド★★★

小口泰與
白妙の浅間溶岩秋入日★★★
赤とんぼ沼の栞といたせしか★★★
浅間嶺の噴煙白き秋の風★★★

廣田洋一
休耕地黄色に染めて泡立草★★★
子等の夢大きく育て花野かな★★★
朝顔の薄き桃色たおやかに★★★

弓削和人
稲稔り村に黄金(こがね)の風吹けり★★★
日ぐらしや夕陽の鴉巣の子らへ★★★
せせらぎに従うように木の実落つ★★★★

桑本栄太郎
秋蝉のついに鳴かざる朝かな★★★★
天辺に莢を吊り下げ合歓は実に★★★
来て見れば既に刈田となりにけり★★★★

9月13日(4名)

多田有花
今見えし月を隠せる雲の出て★★★
姿見せぬ夜もありけり月の舟★★★
法師蝉鳴く午後の陽を傾けて★★★

小口泰與
大利根の日の退くや秋の星★★★
爽やかや風の言霊ふうわりと★★★
稲の香の溢るるばかり天は青★★★★

廣田洋一
大富士を向こうに仰ぐ花野かな★★★★
その奥に候補者の顔秋簾★★★
秋簾技を見せたる研物師★★★

桑本栄太郎
秋蝉の声のしわがれ鳴くあさに★★★
雨雲の何処かへ散りぬ秋暑し★★★
我があご髭の斯くも伸びたる乃木忌かな★★★
 
9月12日(5名)

多田有花
秋の燕手すりに止まり部屋を見る★★★
上弦やいつもの山の上に出て★★★
上弦の月をお供に散歩かな★★★

小口泰與
秋の蚊の執念(しふね)きことや我が髪膚★★★
夜の川の紺絞りつつ秋の星★★★
秋星に包まれ今日をしまいける★★★★

廣田洋一
新米の高値厨は火の車★★★
火焔菜サラダに加え仏料理★★★
袋のまま落ちたる梨や野分後★★★

桑本栄太郎
陸橋の風に誘われ赤とんぼ★★★
あぜ道を行けば四方へ飛蝗飛ぶ★★★★
柿の実のぬつと顔出す日差しかな★★★

弓削和人
三ツ辻の西も東も残る蝉★★★
電線のさきに秋空水たまり★★★
新家主物干し竿の赤とんぼ★★★

9月11日(5名)

小口泰與
爽やかや今朝の赤城のすそ野にて★★★
四方より風の渦巻く秋の沼★★★
秋しばし長きすそ野に雨滂沱★★★

多田有花
二百二十日も熱中症警戒アラート★★★
爪を切る秋燕の飛ぶ窓際で★★★
夕月の光増すなか燕飛ぶ★★★★

弓削和人
鶺鴒の二羽むつみ翔ぶ女神像★★★
秋暑のゆるき雲ゆく垣根かな★★★
石段の一段とばしや秋灯★★★

廣田洋一
鶺鴒の斜めに越える街の川★★★★
様々の形を見せて秋の雲★★★
久し振り朝の散歩や秋の雲★★★

桑本栄太郎
秋晴や抜けたるような天の底★★★
蘆刈られ鳥の足跡泥の上★★★★
実の傍の朝顔花の萎みけり★★★ 
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