我が家から西へ4キロほど離れたところに野里地区の田んぼ地帯がある。
大隅半島では最高峰の大箆柄岳(おおのがらだけ=標高1276m)を主峰とする高隈連山から流れてくる高須川の中流盆地に広がっており、ここは大字では「大津」と呼ばれている。
今日の昼過ぎに訪れてみると、まさに見渡す限り一面の黄金色の稲の波が(6月に田植えをする普通作である)。
手前の田んぼの稲はすっかり穂を垂れ、間もなく刈り取られるのを待っているが、向こうの田んぼでは稲刈りが終わり、刈り取られた稲が「架け棒」にかけられている。
架け棒を「馬」と呼ぶところもある。稲株が振り分けられてかけられている姿が、ちょうど人間が馬に跨る姿に似ているからだ。
向こうの田んぼの馬は長いこと長いこと、おそらく50メートル以上だろう。このところの高温と晴天続きで乾燥は十分にできているに違いない。
あと5日もすればもっちりとして美味しい新米が食卓に乗るだろうが、今年は大きな異変があった。
鹿児島県の8月末時点での新米の等級だが、一等米が38%、二等米が62%と一等米の割合が減っているというのだ。
それでも鹿児島はまだいい方だ。秋田県大仙市ではあきたこまちの産地として有名だが、ここの一等米比率は何と1.4%しかなかったという。また新潟市のコシヒカリでは一等米比率わずか0.6%だったそうである。
こうなると「壊滅的な出来具合」だが、その原因はやはり高温障害と同時期に起きた水不足だった(ただ秋田の場合はその他に線状降水帯による洪水の影響も大きい)。
6月に北海道で一時期35℃越えをしたのには呆れてしまったが、その高温現象が東北や北陸では7月8月と恒常的に続いた。いつもテレビで天気状況を見るが、日本海側の異常高温が見られなかった日はなかったと言ってよかった。
大隅半島では中心都市の鹿屋の天気情報が毎日報道されるが、6月から9月の夏季の間、35℃を超える猛暑日は2日か3日しかなかった。これでも例年に比べると平均して1℃くらいは暑かった。
とはいえ連日のように32~3℃が続くとやはり暑い。
9月に入って朝の最低気温こそ23℃かそれ以下となり寝苦しさからやや解放されたが、日中は相変わらずの夏日で、困ったのが9月中に蒔く野菜と花の種だ。
余りの高温に水をやりたいのだが、水がすぐに生ぬるくなるので日中は撒くことができない。勢い夕方以降となるのだが、あちこちに水やりしているうちにやぶ蚊の襲撃に遭うのだ。これが一番困る。
そこで散水用のスプリンクラーというやつを購入し、撒くようにしたのだが、これがすこぶるいい。なぜもっと早く導入しなかったのかと反省している。
ただ問題は水道のコックの閉め忘れである。もう5回ほども菜園と通路を水浸しにしてしまった。
ちゃんとタイマーを掛ければいいのですよ、とアレクサに笑われそうだ。
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