一昨日から急に暖かくなり、天気もよくなりました。昨日は帰りの車の温度を見ると24度と、暖かいはずです。
昨日は久し振りという…そんな感じの句会でした。行った途端に〝先生、先日の梅まつりで先生を見掛けたんですよ…〟と。やっぱりいろんな人と出会っているんですね。〝チキンチキンゴボウ〟の話をすると〝私買いました。美味しかったですよ。でもゴボウが意外と少なくて…〟と。みんな同じことを考えているんです。ああ~だから俳句もみんな似たり寄ったりを詠むんですね。気を付けなくっちゃ!
昨日の兼題は「春寒」、立春後の寒さのこと。「余寒」などと同じですが、既に春になった気分の強い季語です。
春寒や船からあがる女づれ 永井荷風
この句を句稿の中に混ぜていましたら、採った二人の解釈が全く違っていて面白かったです。一人は〝海女さんが海へ潜って船にあがってきたところだろう〟と。もう一人は〝どこか渡船に乗って、着いたので桟橋にあがるところ…それも女同士の旅〟と。
作品は何にしろそうなのでしょうが、特に俳句は発表されれば一人歩きしますので、読者によってどう解釈されようと構いません。だからいろんな解釈が出て来るのでしょうが、やはり作者の意図するところをしっかり読み解くというのは大事なこと。だって作者は自分の思いを伝えるために、あらゆることを考え、あらゆる方法を駆使して〝五七五〟にしているんですものね。
そうすると、この句の手がかりは、「船からあがる」と「女づれ」です。まず〝舟でなく船という字が使ってあるから小さな手漕ぎじゃない…ということは海女はオカシイのでは?〟と。〝女づれも?海女なら普通一人で潜り一人であがって来るのでは…〟と、どうも海女説は不利です。そうすると、ここは何人か旅の女づれが渡船を下りてくる場面…と落ち着きそうな所でしたが、〝この女づれというのは、男が女を連れているのではないのか?〟という意見が出ました。なるほど、そうですね~。おそらくこれは作者が見た景を詠んだものでしょうから、男でも女でもあり得る景でしょう。それではと、ここで作者を明かしますと…エエッとみんな驚きです。永井荷風と聞くと、すぐに女性などが浮かびどうしても遊郭などとの連想が働いて、俄然この句に色香が漂いはじめます。とすると、この句の〝女づれ〟は昼間から船遊びをしているお大尽と女性のカップル、その二人が船から下りてくる場面…春とは言えまだ川風も肌寒いころ。それを作者荷風はどんな気持で見て詠んだのでしょうか。などと考えると、この「船からあがる」という一点をいい止めて、その前後のことを想像させる…という何かドラマが書けそうだと思いませんか?そんなことを考えていたら、俳句はやっぱりオモシロイ!
写真は、〝梅まつり〟で行った動物園での様子、猿の写真を集めてみました。まだイロイロいますが写真がうまく撮れませんでした。ゴメンナサイ!
シロテナガザル…手が長く何かを水に投げて見物客が喜ぶのを面白がっていました。
ハヌマンラングール…顔が黒くオナガザル科ですので尾が長いのが特徴
トクモンキー…オナガザル科で頭部に暗色の毛が帽子を載せたような…
リスザル…小形のサルでとてもカワイイ!
リスザル
ジェフロイクモザル…長い手足と尾を使って枝にぶら下がりながら移動する。
サルの綱渡り
ワオキツネザル…尾が長く白と黒の輪のようになっているのが特徴。