今日は久し振りに朝から日が差して、これは洗濯しなくっちゃと…しかし、いざ外に干しに出ると結構風が吹いていて、そのナント冷たいこと!部屋の中から見てる限りはポカポカ陽気に見えたんですけどね~
ああ、もう4日しかありまッせ~ん!そうです、これぞ季語の〝数え日〟なんですよ。今年もあと何日、と数えたくなるような、年末の数日を俳句ではそうよぶのです。
数へ日の数へるほどもなくなりぬ 鷹羽狩行
まさにこの通り。31日は〝大晦日(おおみそか)〟、30日は〝小晦日(こつごもり)〟という別の言い方の季語がありますから、今数えるとすればもう28日と29日の2日間だけですものね。
数へ日やひとつ残れる座談会
昭和47年作・句集『餘生』(よせい)所収の秋櫻子先生の句です。この句を採り上げて水原春郎先生は『秋櫻子俳句365日』に、〝数え日という季語を使った句に、〈かぞへ日や退院前の湯浴みして〉というのがある。後者は四十八年作。従って発病入院の前と後の句ということになる。数え日という季語は近年認められたものらしい。歳時記にのっていないものが多い。しかし、「もういくつ寝るとお正月」というわらべ唄にもあるように、思いのこもった季題である。具体的で切迫感もある。日々の予定は手帳に細かく記入しておく。秘書でもいれば別だが、手帳がなければ電話の応対も満足に出来ない。原稿を書きあげ、やれやれこれで今年の仕事も終わったと、安堵して手帳をもみるとどうだろう。座談会と書いてあるのが目に入った。座談会というものは、司会者、参加者、題名によって、する前から成功、不成功がわかってしまう。軽く流して詠んでいるから、楽しい会なのであろう。〟と、書かれていました。
ちなみに、秋櫻子先生は昭和48年9月に狭心症の発作をおこされ、東京女子医大病院に入院、12月に退院されています。
写真は、わが家の庭の〝千両〟と〝万両〟。どちらも冬の季語です。
万両や癒えむためより生きむため 石田波郷
千両の実をこぼしたる青畳 今井つる女
万両は、ヤブコウジ科の、常緑の草本性小低木。千両は、センリョウ科の、常緑の草本性小低木です。どちらも花の少ない、冬の庭において紅熟した実が珍重されるが、その違いは葉の上に実があらわれるのが千両で、万両の実は垂れ下がっています。最近では白や黄色の万両やオレンジ色の千両などもよく見かけるようになりましたね。