おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です
黄帝内経素問 2 陰陽應象大論篇 第五
第二十三節
其高者因而越之、其下者引而竭之。中滿者寫之於内。其有邪者漬形以爲汗、其在皮者汗而發之。其慓悍者按而収之。其實者散而寫之。審其陰陽以別柔剛、陽病治陰、陰病治陽。定其血氣各守其郷。血實宜決之。氣虚宜掣引之。
語句の意味
高き者=病が上部にある。
因って=そういう状況にあるならば
越=吐法、嘔吐させる治法。
下き者=病が下部にある。
引く=泄引すること。鍼灸医学大系
引く=疏導の法を用いる。東洋学術出版社素問
中の満つる=膨満する。張る。鍼灸医学大系・腹中の張満。東洋学術出版社素問・脹満。
内に瀉す=外部に取るのではなくて、所謂消導法(消散させる)を採用するということ。諸原則の応用。鍼灸医学大系
漬=漬ける
その皮に在るもの=邪が表にあるものは
慓悍=気ばやで、あらあらしい。鍼灸医学大系=突発的なはげしい痛み。
按=おさえる。なでさする。鍼灸医学大系=今日の指圧か。
収=収める。鍼灸医学大系=ひきしめる。
柔剛=王冰は「陰を柔といい、陽を剛という」と注し、<難経本義>も亦この説をとっている。又剛は邪の盛んなることを代表するものであり、柔は正気の虚なるを代表するものである、と解するものもある。鍼灸医学大系
柔剛=「剛」は外からの陽邪を指し、「柔」は飲食による陰邪を指す。また、張景岳の説「形証に剛柔があり、脈色に剛柔があり、気味にも剛柔がある。柔は陰に属し、剛は陽に属する。」東洋学術出版社素問
郷を守る=「あるべき夫々のポストをしっかりと守って離れない」ことである。鍼灸医学大系
血実すれば=邪気がはいって実となったこと。鍼灸医学大系
決=刺して血を出すことである。鍼灸医学大系
血 実すれば宜しくこれを決すべし=血気が実しているときは、瀉血の方法を用いるべきである。張景岳の説「決とはその血を泄らし去ることで、堤を切って氷河を流すのと同様の意味である」。東洋学術出版社素問
掣引する=正気が逃げ出さないように引き止めて置く処置を講ずることであろう。是はつまり補法である。鍼灸医学大系
掣=「掣」であって、導引の意味である。馬蒔の説「宜しくこれを掣引すべしとは、その気を導引することをいっている。」東洋学術出版社素問
明解漢和辞典、漢方用語大辞典
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