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黄帝内経素問 評熱病論篇 第三十三 第一節 訳

2013-11-05 09:00:00 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です 

黄帝内経素問 評熱病論篇 第三十三

第一節

 黄帝問曰。有病温者。汗出輒復熱而脈躁。疾不爲汗衰。狂言不能食、病名爲何。

 岐伯對曰。病名陰陽交。交者死也。

 帝曰。願聞其説。

 岐伯曰。人所以汗出者、皆生於穀。穀生於精。今邪氣交爭於骨肉而得汗者、是邪卻而精勝也。精勝則當能食而不復熱。復熱者邪氣也。汗者精氣也。今汗出而輒復熱者是邪勝也。不能食者精無俾也。病而留者其壽可立而傾也。且夫熱論曰。汗出而脈尚躁盛者死。今脈不與汗相應、此不勝其病也。其死明矣。狂言者、是失志。失志者死。今見三死不見一生、雖愈必死也。

 

黄帝が問いて申されました、

温を病む者が有り、汗が出たのだが復た熱が出て脈は躁となる。病は発汗しても衰える事はない、わけのわからない事を言ったりして食欲はなくなるのという、その病名は何と言うのじゃ。

岐伯がお答え申し上げました、

病名は陰陽交ともうしまして、交するものは死ぬのでございます。

黄帝が申されました、

どうか其の説を聞かせてくれんか。

岐伯がお答え申し上げました、

人の発汗は、その発生は皆飲食物による物でございます、それは水穀の精又は後天の精と申しまして、水穀から精が生じるのでございまして、今邪氣が骨肉の間に於て精気と交争して(精が十分であるため)汗がでるものは、これは邪が退いて精が勝ったためでございます。

精気が勝てば当に能く食するようになり再び発熱することはないのでございます。

再び発熱するものは邪気が伏しているのであります。汗は精気でございます。今汗が出て、しかも再び発熱するものは、これは邪気が勝つためでございます。

 

不能食者精無俾也

鍼灸医学大系の(通解)

又食欲がなくなって物を食べることができないということは、精気に、そうさせる力(汗とともに邪を追い出す力)がないためであります。

東洋学術出版社素問の【現代語訳】

不能食者、精無俾也 俾=俾とは補益のこと。

飲食することができなければ、精気は欠乏して補給されません。

 

不能食者精無俾也

食えないから当然精気は無い

 

病而留者

鍼灸医学大系(通解)

病而熱留者

病んでその熱がなかなか去らず、いつまでも続いて居ると、

 

病而留者

東洋学術出版社素問【現代語訳】

病勢が固定して治らなければ、

 

病み熱が留まってしまうものは

その寿命はたちどころに危険な状態になるのでございます。

狂言者、是失志。失志者死。今見三死不見一生、雖愈必死也。

そのことは熱論に記載されているように、(分かり易く番号をつけると)

1.汗が出てなお躁盛な者は死ぬとしてあります。

2.今、脈と汗が相応じないということは、これは其の病に勝つことが出来ないということで、其の死というものは明らかでございます。

3.わけのわからない事を言うものは、これは志を失うということで、志を失うものは死ぬのでございます。

今1.2.3.と死証があらわれて、一つも生きる証候があらわれないのは、愈えるようにみえても必ず死ぬのでございます。

 

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