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陰陽応象大論 第十六節 無為の事を為しとは、どういうことか

2015-04-02 11:10:46 | 日記

昌栄薬品の宮原 規美雄です

柴崎保三著 鍼灸医学体系 黄帝内経素問 陰陽応象大論第五

第十六節

原文

 帝曰。

調此二者奈何。

 岐伯曰。

能知七損八則二者可調。

不知用此則早衰之節也。

年四十而陰氣自半也。

起居衰矣。

年五十體重、耳目不聰明矣。

年六十陰痿、氣大衰、九竅不利。

下虚上實、涕泣倶出矣。

故曰、知之則強、不知則老。

故同出而名異耳。

知(智)者察同、愚者察異。

愚者不足、智者有餘、有餘則耳目聰明身體輕強。

老者復壯、壯者治。

是以聖人爲無爲之事、樂恬憺之能。

從欲快志於虚無之守。

故壽命無窮、與天地終。

此聖人之治身也。

訓読

帝曰く「此の二者を調うるには奈何にせん」と。

 岐伯曰く「能く七損八を知るときは則ち二者調うべし。

此れを用うることを知らざるときは則ち衰の節を早むるなり。

年四十にして陰氣自から半なり。

起居衰う。

年五十にして體重く耳目聰明ならず。

年六十にして陰痿し、氣大いに衰え、九竅利ならず。

下虚上實し涕泣倶に出づ。

故に曰く、之を知るときは則ち強く、知らざるちきは則ち老ゆ。

故に同じく出でて名の異なるのみ。

知(智)者は同を察し、愚者は異を察す。

愚者は不足し、智者餘有り。

餘有るときは則ち耳目聰明に身體輕強なり。

老者は復た壯に、壯者は々治す。

是を以て聖人は無爲の事を爲し、恬憺(てんたん)の能を樂しむ。

欲を從(ほしいまま)にし虚無の守りに快志す。

故に壽命窮りなく、天地とともに終る。

此れ聖人の身を治むるなり。

下線部の(語句の解)です

無為の事を為しとは、どういうことか。

これは老子の思想であるが、<素問>の中には<老子>の思想が多分に取り入れられてあることはしばしば述べたところである。

従って<素問>の真意を把握するためには、<易>と<老子>について一通り研究し、その思想をよく理解して置くことが必要なのであるが、それは大へんなことであるから、本書に於てはその都度、<素問>の本文と関連のある事項についてのみその大要を述べてきたのである。

本項についても亦同じであるが、本項を理解するためには<老子>の根本思想について、その概貌だけでも窺う必要があろうと思うので、以下若干説明することにする。

 

陰陽應象大論篇 第五 第十六節

陰陽應象大論篇 第五 第十六節 語句の意味 七損八益

陰陽應象大論篇 第五 第十六節 語句の意味

孔子と老子の考え

陰陽應象大論篇 第五 第十六節 語句の意味

七損八益

陰陽應象大論篇 第五 第十六節 訳

つづく 

 

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