昌栄薬品の宮原 規美雄です
クラシエ薬品漢方療法推進会資料です。
慢性腎炎・ネフローゼ症候群-3
・・・ネフローゼ症候群の西洋医学的解説・・・
ネフローゼ症候群とは?
ネフローゼ症候群とは、腎の基底膜の透過性が病的に亢進する結果、尿の中に大量の蛋白質(主としてアルブミン)が出てしまい、それに伴って血液中の蛋白質が減少するため、浮腫や血液中のコレステロールなどの脂質の上昇等が現れる病気です。
慢性腎炎の中で、尿蛋白が高度(1日3.5g以上と多く、血液中の蛋白が6.0g/dl以下)でむくみの強いものは、ネフローゼ症候群として取り扱われます。
(1)発生原因
1.一次性(原発性)ネフローゼ症候群(約70~80%)
腎臓自体に病気が起こり、ネフローゼ症候群となる。
・微少変化型ネフローゼ症候群(小児期に多い)
・膜性腎症(成人に多い)など
2.二次性(続発性)ネフローゼ症候群(20~30%)
全身の病気の随伴症状として、ネフローゼ症候群が起こる。
・糖尿病性腎症
・膠原病
(2)診断基準
1.尿蛋白1日3.5g以上
2.血液中のアルブミン濃度が3.0g/dl以下
また血液中の総蛋白量が6.0g/dl以下
上記の場合に、ネフローゼ症候群と診断します。
診断の助けとなるのは、浮腫ならびに検査では高コレステロール血症
(血清コレステロール値250mg/dl以上)です。
(3)治療
食事は塩分制限食とし、高タンパク食は避けます。
一次性ネフローゼ症候群での医薬品使用例は割愛します。
二次性ネフローゼ症候群では、基礎疾患に対する治療が優先されます。
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