最近、若者がTVドラマをあまりみなくなったと言われているそうですが(現在のメインターゲットはアラフォー世代なのだとか)、それを反映してか、いつしか自分も少しずつテレビドラマ離れが進んでいる気がします。
そんな中、2年前の前作で自分もどっぷりはまった「JIN-仁」の新シリーズがスタートするというので、早速視聴してみました。
映画にしても、ドラマにしても、個人的には作り手からの明確なメッセージや、世界感が伝わってくる作品が好きなのですが、本作品からもそれがヒシヒシと感じます。
次のドラマの冒頭の言葉にも、それがよく現れている気がします。
######## JIN-仁-完結編の冒頭の言葉 #######
僕達はあたりまえだと思っている
思い立てば地球の裏側へ行けることを
いつでも思いを伝えることができることを
平凡だけど満ち足りた日々が続くであろうことを
昼も夜も忘れてしまったような世界を
けれど、それは全て与えられたものだ
誰もが歴史の中で戦い、
もがき苦しみ、命を落とし、
生き抜き、勝ち取ってきた結晶だ
だから僕達は更なる光を与えなくてはいけない
僕達のこの手で
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本作の第一話は、前作から2年が経過したその後の世界を描いた、2時間スペシャル番組でしたが、あっという間に時間が過ぎてしまう程、見入ってしまいました。
(前作から実際に約2年の月日が流れていますが、ついそれが先日だったかのように、鮮明に前回の内容が蘇ってきました)
その中でも一番印象に残っている場面が、脚気を患い、この先望みも見えずに生きていたくもないと言う咲の母、栄へ言った、喜市少年の次の言葉。
############## 喜一少年の言葉 #############
神様は乗り越えられる試練しか与えないんです
でも笑えないんです
死んだら駄目なんです
生きてなきゃ笑えないんです
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神様は乗り越えられる試練しか与えない、、、前作から何度となく繰り返されている言葉ですが、東日本大震災で気持ちが沈んだ今の日本人には、心にズシンと響く言葉です。
避難所生活の中では、今回の放送はひょっとすると被災された方々には、まだ届いていないのかもしれませんが、時間を越えた後の日に、もし何かの機会にこのドラマを見てもらえたらという、作り手の祈りにも近い思いを感じました。
「人は誰かの言葉によって救われる」
そんなことを感じさせられる、素敵な一場面でした。
今回の震災はとても悲しい出来事ですが、お互いを思いやる気持ちと、暖かい言葉が、日本の未来に希望の光を与えてくれることを、自分も強く、強く祈っています。