それをお金で買いますか
川越芋太郎はすべてのサラリーマンや労働者の方々に本書を推薦する。
経済学の難しい本ではなく、私たち市井の人間が読み、理解するに十分な内容である。
最近の新聞記事にこんな事件がある。
「京大大学院辻本元教授、一企業との癒着発覚」
記事の内容は日常にありふれた内容である。
またかとうんざりするような記事である。
京大大学院教授(元とは発覚後退職したからか)
日本を代表する知的エリートです。
その彼がなした行為がなんとつまらぬ金権癒着です。
研究室を提供する見返りに、京大薬学部物品受注を一手に一企業へ引き受けさせていた。
無論、元教授側からの反論もあるだろう。
しかし、どう弁明しようとも本質は変わらない。
金権体質を必要悪として再認識するだけのことである。
重要なことは、「お金」が社会の至るところまで侵入し、もはや「お金」が万能の世界と成り果てようとしている。
世の中で「お金」で解決できないものはない。
そう豪語する輩が高らかに笑う声すらするだろう。
元京大教授は氷山の一角です。
かれには罪悪感が喪失していたのです。
理由は、「世の中そんなものだ。」とう声が聞こえてきそうです。
本当にそうでしょうか。
残念ながら、市場経済というモンスターでさえ、いまや商品経済という魔物にのっとられてしまった。
贈与経済も協業共同経済も姿をほとんど見かけなくなっている。
なげき悲しむ経済金融関係者はいないものか。
そんなことを考えていた矢先、先の一冊が紹介された。
本書紹介文から引用する。
現代の経済学はもはや経済現象だけを扱う学問ではなくなっている。
結婚や犯罪などの人間行動全般に及び、社会学や法学の領域まで入り込んでいる。
(お金がすべてと言い切れる状態まで悪化してしまった。:芋太郎)
人間行動の背後にあるメカニズムをより厳密に解明しようという試みへ発展しているという。
(なんてことはない、拝金教に毒された人々の心のうちを科学することではないか。:芋太郎)
サンデル教授は、次のように主張している。
「市場取引にふさわしくないものが経済的効率性の名の下、”金”でやり取りされている。人間行動の本来の価値が変質し、腐敗するとサンデル教授は考える。」
(同感)
こういうことを言うとすぐ反論する輩もいる。
腐敗は必ずしも市場を通して起こるものではない。
そうだろうか。
おそらく、「お金」に困っていない者がいうセリフである。
あるいは、市場以外のものの悪行を挙げてごまかそうとする。
家庭内暴力や施設内虐待などは、金銭的インセンティブとは関わりない。閉じた世界に生じたものだと。
本当だろうか。
実は、家庭内暴力の多くが元は金銭を原因としている。
金銭を稼ぐ力を崇拝し、させようとすることから発生する。
そこに気が付かない。
気が付きたくもないか。
先の汚職などは、その一例であろう。
市場には、3つの要素がある。
芋太郎として次のように考えている。
バランスよく3つが発展することが不可欠である。
贈与経済の復活と共同経済の拡張である。
無料で援助する活動が東日本大震災後息を吹き返した。
次は共同で物事を運ぶ経済の復活である。
道は遠いがはじめようではないか。
平成24年7月2日 誕生日前日 川越芋太郎
川越芋太郎はすべてのサラリーマンや労働者の方々に本書を推薦する。
経済学の難しい本ではなく、私たち市井の人間が読み、理解するに十分な内容である。
最近の新聞記事にこんな事件がある。
「京大大学院辻本元教授、一企業との癒着発覚」
記事の内容は日常にありふれた内容である。
またかとうんざりするような記事である。
京大大学院教授(元とは発覚後退職したからか)
日本を代表する知的エリートです。
その彼がなした行為がなんとつまらぬ金権癒着です。
研究室を提供する見返りに、京大薬学部物品受注を一手に一企業へ引き受けさせていた。
無論、元教授側からの反論もあるだろう。
しかし、どう弁明しようとも本質は変わらない。
金権体質を必要悪として再認識するだけのことである。
重要なことは、「お金」が社会の至るところまで侵入し、もはや「お金」が万能の世界と成り果てようとしている。
世の中で「お金」で解決できないものはない。
そう豪語する輩が高らかに笑う声すらするだろう。
元京大教授は氷山の一角です。
かれには罪悪感が喪失していたのです。
理由は、「世の中そんなものだ。」とう声が聞こえてきそうです。
本当にそうでしょうか。
残念ながら、市場経済というモンスターでさえ、いまや商品経済という魔物にのっとられてしまった。
贈与経済も協業共同経済も姿をほとんど見かけなくなっている。
なげき悲しむ経済金融関係者はいないものか。
そんなことを考えていた矢先、先の一冊が紹介された。
本書紹介文から引用する。
現代の経済学はもはや経済現象だけを扱う学問ではなくなっている。
結婚や犯罪などの人間行動全般に及び、社会学や法学の領域まで入り込んでいる。
(お金がすべてと言い切れる状態まで悪化してしまった。:芋太郎)
人間行動の背後にあるメカニズムをより厳密に解明しようという試みへ発展しているという。
(なんてことはない、拝金教に毒された人々の心のうちを科学することではないか。:芋太郎)
サンデル教授は、次のように主張している。
「市場取引にふさわしくないものが経済的効率性の名の下、”金”でやり取りされている。人間行動の本来の価値が変質し、腐敗するとサンデル教授は考える。」
(同感)
こういうことを言うとすぐ反論する輩もいる。
腐敗は必ずしも市場を通して起こるものではない。
そうだろうか。
おそらく、「お金」に困っていない者がいうセリフである。
あるいは、市場以外のものの悪行を挙げてごまかそうとする。
家庭内暴力や施設内虐待などは、金銭的インセンティブとは関わりない。閉じた世界に生じたものだと。
本当だろうか。
実は、家庭内暴力の多くが元は金銭を原因としている。
金銭を稼ぐ力を崇拝し、させようとすることから発生する。
そこに気が付かない。
気が付きたくもないか。
先の汚職などは、その一例であろう。
市場には、3つの要素がある。
芋太郎として次のように考えている。
バランスよく3つが発展することが不可欠である。
贈与経済の復活と共同経済の拡張である。
無料で援助する活動が東日本大震災後息を吹き返した。
次は共同で物事を運ぶ経済の復活である。
道は遠いがはじめようではないか。
平成24年7月2日 誕生日前日 川越芋太郎
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