2月度推薦図書
1、チボの狂宴 著者:マリオ・バルガス・リョサ
出版社:作品社
人はなぜに、夢を抱き、そして夢が悪夢になるの
だろうか。
1960年代のドミニカ共和国が舞台である。
主人公は、国の独立を守り近代化したいという
夢を持つ。
その夢は、いつしか、正当な欲望を超える。
独裁者と傍から揶揄され、自らも猜疑心や歪んだ
愛情を抱え、牢獄と死の世界を作り出す。
得体の知れない魔物をもつ、人間の性。
ただ、国民の為を思い行動する男が正気なのか。
正気を失っているのはどちらののか。
彼を倒すことを決意する人々もまた、権力に塗れ
次から次への舞台を変える。
我々の中に眠る得体の知れない怪物。
一人の異形の者を表現した作品ではない。
私たちの心底にある何かに触れる作品である。
2、地のはてから 著者:乃南アサ 出版社:講談社
人が夢に生き、夢に飲まれる人生がある一方で
懸命に生きることのみを追う人生がある。
そこにも、人生の深淵さがある。
「人はまず舞い降りた場所で、
まるで違ってします。」
舞い降りた場所の過酷さに、対して次の言葉が
印象的だ。
「自分の人生は荒波に晒され流氷に覆われる岩
のようなものだ」
「何が何でも生きのびなきゃいけない」
さて、あなたはこの言葉をどう感じますか。
他方、舞い降りた過酷な流れから飛び出そうと
地面から足を離し、結局流れの淵に沈む男。
これも、また人生。
本書は人生を考えながら、国や文明まで考えさえ
られる深い本である。
上下巻であるが、読んでみていただきたい。
1、チボの狂宴 著者:マリオ・バルガス・リョサ
出版社:作品社
人はなぜに、夢を抱き、そして夢が悪夢になるの
だろうか。
1960年代のドミニカ共和国が舞台である。
主人公は、国の独立を守り近代化したいという
夢を持つ。
その夢は、いつしか、正当な欲望を超える。
独裁者と傍から揶揄され、自らも猜疑心や歪んだ
愛情を抱え、牢獄と死の世界を作り出す。
得体の知れない魔物をもつ、人間の性。
ただ、国民の為を思い行動する男が正気なのか。
正気を失っているのはどちらののか。
彼を倒すことを決意する人々もまた、権力に塗れ
次から次への舞台を変える。
我々の中に眠る得体の知れない怪物。
一人の異形の者を表現した作品ではない。
私たちの心底にある何かに触れる作品である。
![]() | チボの狂宴 |
マリオ・バルガス=リョサ | |
作品社 |
2、地のはてから 著者:乃南アサ 出版社:講談社
人が夢に生き、夢に飲まれる人生がある一方で
懸命に生きることのみを追う人生がある。
そこにも、人生の深淵さがある。
「人はまず舞い降りた場所で、
まるで違ってします。」
舞い降りた場所の過酷さに、対して次の言葉が
印象的だ。
「自分の人生は荒波に晒され流氷に覆われる岩
のようなものだ」
「何が何でも生きのびなきゃいけない」
さて、あなたはこの言葉をどう感じますか。
他方、舞い降りた過酷な流れから飛び出そうと
地面から足を離し、結局流れの淵に沈む男。
これも、また人生。
本書は人生を考えながら、国や文明まで考えさえ
られる深い本である。
上下巻であるが、読んでみていただきたい。
![]() | 地のはてから(上) (100周年書き下ろし) |
乃南 アサ | |
講談社 |