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美の壺:仏像入門

2011-01-29 18:10:24 | 美の番組紹介
美の壺:仏像入門


本日の美の壺は、入門講座。
テーマは仏像でした。


仏像て何?
お釈迦様の姿?
仏教徒であるも、仏教をあまり知らない。
日本人の多面性といえば、聞こえがいいが、
実は学びを怠っているだけかもしれない。(笑)


最近の仏像ブームは、高齢者の増加と、
その高齢者が自由に移動できる環境のある国内
状況を反映しているのか。
平和の恩恵を受けた旅は、やはりお釈迦様への
感謝の気持ちであろうか。


仏像の約束ごとがあるという。

耳は、大勢の人の声を聴くことができるように
大きい。

頭のデコボコは知恵の宝庫を表す?

指の膜は、人々の声を掬い取るように?


さてさて、実はいかに。
お釈迦様は人を超越した世界の存在。
故に仏師は工夫を凝らし、見るものにその存在感
を与え続ける仏像を生み出した。



<美の壺1:赤子の手に宿る無垢の心>


仏像の手は、まるで赤子の手のようである。
ふっくらとした手
外側に反った指
まるで、赤子の手。

人は、赤子を見ると無心になれる。
そう感じる人は多い。
人の指は、成長とともに、物を掴みやすいように
内側に反る。
物=煩悩を掴みやすくなる?


生まれたときは純粋無垢であるという考え方が
その根底になる。
成長し、煩悩が生まれる。
仏の無や空の世界を重ねているのだろうか。



<美の壺2:衣文が放つ仏のエネルギー>


仏師は仏自信のエネルギーを表現する方法として、
衣を利用した。
顔に感情を示さず、
衣でエネルギーを表現する。
衣文という衣の襞に注目せよ。


衣文の端々が振るえ、脈打つことで、
仏の体から発するエネルギーを表現した。


大波と小波のリズミカルな繰り返しは、
メリハリや明暗をもたらし、威光を感じさせる。


まさに、神秘的なエネルギーを見るものに感じさせる。
強弱両用の様は、仏師の器量を感じさせる。



<美の壺3:光で魅する仏の演出>


光を表す工夫はさらに仏を魅了する。


肌の色もその一つである。
従来の金箔では、出せないぬくもりのある黄金色。
これを可能としたのが、鎌倉時代に生まれた技法で
金泥塗り。
金箔とにかわをまぜ、渋みのある金色を生む。
人肌に近い感じの金色を可能とした。
見るものに親近感を覚えさせる人肌仏像。


仏像が背中に背負う金背も光を表現する。
仏像の世界観を表現する場所でもある金背。


中には、金背に曼荼羅を掘り込んだものもある。


円と線による光の饗宴。
仏のもたらす救いの光。


以上、入門編


そういえば、以前にも仏像をテーマとした美の壺
がありましたね。
合わせて読まれるとさらに深みが増します。


ご紹介:美の壺:大和路の仏さま


やさしくわかる仏像入門
向吉 悠睦/中村 佳睦
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仏像入門―そのかたちと由来
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