都内港区にあった長年住み続けたマンションを引き払い、今月青梅市の方に転居が済んだ旨の通知をもらった。夫婦だけの生活で、仕事の方も整理をして、第二の人生を始めた様子である。ランディングは、サラリーマンとは違い、企業の経営者であったため、定年退職への踏切りは自らの判断による。組織に所属していれば、規定等で、定年は入社時から決まっているため、踏ん切りがつきやすい。しかし、定年後も嘱託として、継続雇用が一般的になりつつあり、悠々自適な年金生活とは縁遠いようである。
人生は寿命が決まっているようで、人によって違う。定年はあるが、一生が決まらないので、リタイアする時期は正確に決められないものである。リタイアする時期が早ければ、その分、第二の人生は長くなる。基準はやはり平均寿命であり、それを目標とするが、実際には、勘違いしている部分もある。平均寿命は、今年生まれた新生児が、今の医療水準や生活環境が継続すれば、あと○○年を生きる可能性があるということで、自分は昭和20年代に生まれたため、その時点の平均寿命は確か50歳ぐらいだと思う。
新生児が80歳の平均寿命があるのは良いにしても、昭和の時代に生まれた者が80歳を平均寿命とするのはどう考えても無理がある。しかしながら、長寿の方もおられるので、あやかりたいと願うのは誰しも共通である。健康食品が売られ、スポーツが盛んとなり、自助の意識の高揚は、国民生活を豊かにするわけで、健康で長寿が良いことは異論を生じる余地はない。
第二の人生をどのように生きるかは、ランディング期間が長い方が良いし、選択範囲が広まる。第二の人生は人として生命を授かり、20年にも及ぶ教育期間を経て社会人となり、40年近い勤労生活後に得ることができる自由時間である。束縛がなく、思い通りに生きることが可能である。その期間の過ごし方で一生涯を決めるフェーズともいえよう。
悔いのない生き方で過ごしてほしいと願っている。
同僚は連日各地を車で散策する旅生活を続けている。今は伊勢参りを済ませ熊野の方を発していることであろう。ひと月前は東北、北海道の旅であった。2年前に亡くなった奥様の菩提をともらってのことらしいが、体力・気力の賜物と思っている。近々にお会いすることにしているが、土産話で盛り上がること間違いなしである。