ガトゥ・ハロゥ

八犬伝と特撮と山田風太郎をこよなく愛する花夜のブログ。

新世界退魔英雄伝 八犬伝 ~東方八犬異聞~⑭

2006年10月26日 01時50分30秒 | 【八犬伝 ~東方八犬異聞~】
いち・ラキ表紙は信乃と犬姿の荘介。
巻頭カラーは5犬士。


浜路ちゃんの学園編かと思ったら、また信乃達のお話に。ちょっとがっかり。
教会の仕事を手伝う荘介。清廉潔白。但し、信乃に絡むことなら例外。
この世界での「教会」がとういう意味を持つからまだよく判らないけど、
宗教的な正義ってだけじゃないような気がする。

その荘介にまだ疑いの眼差しを向ける毛野。
信乃や道節達と同じように、一度死にかけて物の怪の力をもらって
蘇った人間…毛野と、彼に心臓を貸している夜叉姫。
九重姉さんは夜叉姫だったのか…。

信乃が気まぐれで十字架を渡した金色の瞳を持つ女性・琥珀。
「あなたに神のご加護がありますように」

余命わずかな彼女の望みを叶える代償に、その異質な眼を手に入れた男。
=もう一人の荘介。
毛野の故郷を襲い、毛野の命を奪った、毛野が仇として追う方の荘介。
顔は同じでも雰囲気が全然違う。そして荘介が失った昔の記憶をも持っている。

二人荘介。
『赤々丸』の赤々丸と白々丸のように、不良と真面目の2つの人格
・2人の人間に分かれてしまった白井くんのよう。
(『赤々丸』:昔、ウイングスで連載されていたSF漫画。いわゆる
優等生の白井くんが、次元の違う猫の世界へと迷い込んでしまい、
そしてその時のショックで、不良の赤々丸と正義の白々丸の2人に
分離してしまう。おりしもその世界は人間と猫人間との間で戦争の真っ只中。
2つの勢力の間で分かれてしまった2人の運命は? という物語。
絵柄も内容もかなりマニアックで濃いので、好き嫌いは分かれると思う。
最近、文庫版で復刻。)

あえて「黒荘介」と書くけど、黒荘介も信乃に会いに来たっぽいというのが
気にかかる。不気味だけど。信乃の記憶は2人とも持ってるんだ。
さて、本当の「荘介」はどちらなのか。気にかかるところで次回へ続く。

単行本④が出る為、1ヶ月休載。年内最後の号で真相は明かされるのかな。
7人目の犬士は年が明けてからかな。