ブルガリアで開催中のデフリンピックで、31日、陸上競技ハンマー投げの決勝がソフィア市内で行われ、2大会連続の金メダルを狙う森本正敏選手が出場した。
1投目、この1年で急速に力をつけきたというロシア人選手マキシム・ヴァレリエヴィチ・ブガンがいきなり60mを超える投擲をみせる。2投目には前回大会の森本選手の記録を上回る62m69cmを投げ優位に立つ。一方、森本選手は1投目でこそ58m12cmを投げるものの、2投目ではバランスを崩して膝をついてしまう。フォームの乱れを選手団のコーチにも確認し、何とか修正を図ろうとする。3投目では58m20cmを投げ記録を伸ばし、勝負は4投目以降に持ち越された。
しかしこの日は、なかなか60mを超えることができない。そして向えた6投目、投げ放ったハンマーは鉄柱に激突。その瞬間、森本選手のソフィアデフリンピックは終わった。
結果は2位、悔しい銀メダルとなった。“敗因”は、体調の問題ではなくあくまで技術的な問題だという。「回転の途中で待ってしまうところがあって、スピードに乗って攻めることができず、どこか安全にいこうとし過ぎて自分を超えて攻めることができなかった」
「あと1本あれば…という悔しい気持ちはある」という森本選手は、「彼に負けたままでは終われない」。
*記録は、競技会場で示された記録です。