先週末の19日土曜日、大阪で電動車椅子サッカーの大会、第1回CLUB CHAMPIONSHIPが開催された。
公式の大会ではないのだが、関西の方々が尽力し開催にこぎつけた。
日本の電動車椅子サッカーは、制限速度6kmで行われる場合と10kmで行われる場合がある。前者が国内独自ルール、後者は国際ルールに準じたものであり、この大会は国際ルールの制限速度10kmで開催された。
クラブチーム間で国際ルールにのっとり競い合う場は少なく、とても貴重な場となった。
電動車椅子サッカーの6kmと10kmの競技は別の競技と思った方が理解しやすいかもしれない。サッカーにはちょっと例えにくいが、野球に例えると、軟式野球と硬式野球の違いと考えると理解しやすいかもしれない。(あるいはソフトボールと硬式野球?)
プロ野球や高校野球(軟式もあるが)は硬式、草野球や中学は軟式。硬式の方がより高度になるわけだが、軟式野球が日本の野球の底辺を支え、すそのを広げる役割を担っていることは間違いない。
野球の世界で軟式をやめて硬式に一本化しようとか、その逆を言う人は誰もいないわけで、電動車椅子サッカーの世界でも6kmと10kmの競技がうまく共存していければいいと思う。
そもそも電動車椅子の日本の法定速度は6kmであり、電動車椅子サッカーを始めようと思った場合、所有している電動車椅子では10kmでは走行出来ない場合が多く、仮に10kmでプレーしたくても当初は6kmルールでプレイするしかなかったりするわけである。
10kmと6kmの差はもちろんスピードの違いとして全体のプレーにも影響するが、10kmの場合はスペースの活用が重要なキーワードになってくる。
ちなみに硬式野球と軟式野球は基本は共通し、同じ野球でもあるのだが、硬式野球経験者としては、まったく別の競技という印象がある。
硬式野球をやっている時に軟式のボールを投げると、まるでピンポン球のように感じられてとてもやりにくかった覚えがある。
硬式野球のバッティングでジャストミートした時の快感!は、軟式では正直得られない(私の感想では)。
また硬式のデッドボールは本当に痛い!高校時代、顔面に死球を受けヒビが入り、しばらく流動食になったこともある。
それはともかく、大会には関西から3チーム、関東から2チーム、九州から1チームの計6チームが参加、決勝でナンチェスターユナイテッドをPK戦の末、倒したRed Eagles兵庫が優勝した。
チームによっては参加できない選手やスタッフがいたりと、新たな大会の難しさもあったが、決勝に進んだ2チームはモチベションも高くメンタル的にも充実しているように見受けられた。
また今大会は電動車椅子サッカー専用マシーンと言っても過言ではないストライクフォースの所有者がさらに増えたが、“慣れ”には差があり、そのあたりも明暗を分けた。
またストライクフォースに果敢に挑んだナンチェスターユナイテッドの東選手のプレーは。大男を相手にした香川選手(いい時の)のようにも見え、逆にインパクトを感じる局面もあった。本人はまったく納得していないようであるが。
ちなみに最多得点を挙げた塩入選手(ナンチェスターユナイテッド)がMVP。東選手との絶妙なコンビネーションを何度か見せてくれた。
ナンチェスターは代表候補の2人以外も底上げがなされチーム力がアップ、しかし3月のドリームカップに引き続き準優勝に終わり、悔しさを鹿児島に持ち帰ることになった。
一方優勝したRed Eagles兵庫は、有田選手を中心に高い集中力を見せ、見事な優勝を飾った。
関東勢のレインボーソルジャーやYokohama Crakersは、それぞれ3位、4位に甘んじてしまったが、この先巻き返してくれるでしょう。
なんだか偉そうに書いていますが、正直言って、私の電動車椅子サッカーの観戦力はまだまだ、というか全然だめです。
理解が足りないと痛感する日々であります。
久しぶりになでしこリーグを観に行った。
浦和レッズレディースとASエルフェン埼玉の一戦。
昨年からASエルフェン埼玉の試合、伊藤香菜子選手のプレーを観たいと思っていて、埼玉の駒場スタジアムに行ってきた。
開幕のINAC戦でスーパーゴールを2点決めた、今の猶本光選手を見ておきたいという気持ちもあった。
浦和レッズレディースの先発はGK池田咲紀子、DF右から堂園彩乃、乗松瑠華、高畑志帆、臼井理恵。ボランチには藤田のぞみ、猶本光、2列目は右に栗島朱里、左に加藤千佳、トップ下に柴田華絵、1トップに大滝麻未の4・2・3・1。
エルフェン埼玉も、GK山郷のぞみ、DF右から薊理恵、武田ありさ、斉藤夏美、奈良美沙季、ボランチに萩原愛海、中野里乃、2列目右に鈴木薫子、左に斎藤有里、トップ下に伊藤香菜子、1トップ荒川恵理子の4・2・3・1。
立ち上がりは一進一退の攻防が続いていたが徐々にレッズレディースペースへ。
16分、レッズレディースは大滝が右サイドでキープ、栗原の上りを待ってパスを出す、栗原がグラウンダーで折り返し、柴田がスルー、フリーの加藤が落ち着いてゴールに流し込みレッズレディースが先制。4人が連動した美しいゴールだった。
レッズレディースは、ボランチの藤田、猶本が前線の選手たちとエルフェンの選手を挟み込みボールを奪うと、中央から、サイドからエルフェンゴールに迫る。左サイドの臼井は再々駆け上がりクロスを入れ、猶本も積極的に前線に絡む。レッズレディースは中盤の選手たちの距離感がいい。
エルフェンはバイタルエリアのケアのためかサイドをえぐられたからか、萩原が右SBに、右SBの薊がアンカーの位置に入り、4・1・4・1のような布陣になる。
しかし35分には柴田のスルーパスに大滝が抜け出して2点目。
エルフェンも伊藤がシュートを放つがレッズレディースゴールを脅かすまでにはいたらない。
2対0とレッズレディースがリードし前半を折り返した。
後半、エルフェンはサイドの選手が高いポジションをとり3トップのような布陣に、点を狙いにいく。
しかし後半5分、レッズレディースは右サイドからのアーリークロスを受けた大滝がゴールを決め3ー0と突き放す。
後半31分には猶本がボール奪取しスルーパス、交代出場の清家がゴールを決め4-0。
アディショナルタイムには、こぼれ球を蹴り込んだ交代出場の岸川のゴールで5ー0。
結果的には大量得点差がついた試合となった。
エルフェンもなんとか得点を奪おうとレッズレディース陣内に攻め込むがなかなかシュートまでいけなかった。
レッズレディースは多くの選手が得点にからみ、今後もさらに期待がもてそう。
ボランチの藤田選手の気の利いたポジショニングも素晴らしかったし、大滝選手も1トップの仕事を全う、柴田選手との縦の関係もよかった。連動した守備、攻撃、攻守の切り替えの速さなど、観ていてとても面白いサッカーだった。
また猶本選手のフィジカル能力の進化は素晴らしかった。猶本選手を生で観るのは、一昨年のU20の世界大会以来。なす術もなく敗れたドイツ戦とはまるで別人のようだった。体幹なども相当鍛えたのだろう。遠目から見ても下半身の安定度があり、荒川選手にもまったく当たり負けすることなしにボールを奪い取っていたし、縦への推進力もあった。
ASエルフェン埼玉は、伊藤香菜子選手が孤軍奮闘している印象もあった。
ボランチのポジションまで下がり、パスを散らして上がっていきスルーパスを出し、時にはシュートを放つ。
後方でゲームを組み立てる、あるいは前線でゴールに絡む、そのどちらかに専念できればよかったのかもしれないが、伊藤選手とうまく絡める選手がいないというか、伊藤選手に頼らざるをえない印象もあった。
チャレンジリーグから昇格してきたばかりのASエルフェン埼玉は、首位を走る浦和レッズレディースには力の差を見せつけられる試合となったが、つなごうという姿勢、そして攻撃の意志は感じ取られ、今後がこちらも楽しみ。
目の前でやられてしまった薊選手は試合終了後、涙を見せていたがこれを糧に是非成長してほしい。
試合終了後、場内インタビューを受ける選手以外はドレッシングルームに引き上げるなか、1人居残り、勝者インタビューをしっかりと見据える伊藤香菜子選手の眼差しがとても印象的だった。
小保方さんの一件が世間をにぎわせています。
科学音痴の私としては、この一連の流れを読み解くことも出来ず静観するしかないのですが、なんとなく思ったことなどをグダグダと書き連ねたいと思います。
昨日、小保方さんの記者会見を見ました。
「生」では見れなかったので、録画していた複数の番組をつなぎ合わせて会見の80%くらいは見て、その他の部分は活字で読みました。
会見の前になんとなく思っていたことを、まず書いておきます。
小保方さんはSTAP細胞の実験にたまたま成功した。しかしどうも科学者としてはずさん(?)な面がある人のようでもあるし、実験の最適条件など本人もきちんと把握し切れていないのではないか、少なくとも第3者に説明できる客観性が備わっていないのではないかと、まあそんなふうに思っていました。本来科学の世界では、その客観性までたどり着いて初めて成功と呼ぶのかもしれませんが。そのあたりはよくわからないんですが。
さすがに全てが嘘だとすると、ばれた時のリスクが大き過ぎて、全部うそということはさすがにないだろうと思っていました。
ただ21世紀に入ってノーベル賞ものの発見(!)が世界中を駆け巡り大嘘だったという事例もあったようですし、よくわからないというところでもあったんですが。
会見で「最適条件は次の論文で仕上げる予定だった」との発言もあり、そうだったんですかと思いながら見ていたんですが、「200回以上STAP細胞の実験に成功しました」という言葉を聞き、ひょっとしたら小保方さんは「成功」と呼べないものを「成功」と呼んでいるのはないか、思い込んでいるのではないかという疑念が沸き起こりました。
「この人はひょっとしたらしたら相当な虚言壁があるのか」そういったことも一瞬頭をかすめました。まあ要するにあまりの回数の多さに、にわかには信じられなかったんですが。
「STAP細胞はある」という小保方さんの言葉には、本人の立場からすると一点の曇りもないと思いますが、「強い思い込み」なのではとも思ったりもしました。もちろん「信念」としては確実に小保方さんの心に刻まれているのでしょうし、それこそが研究を進めていく原動力だったのでしょうが。再生医療につながる道でもあるでしょうし。
一般人の感覚からすると、STAP細胞ってあるの?ないの?という点が、最も知りたい点だったわけですが、なんというか、会見を見てよりわからなくなってしまいました。
もちろん科学的にいう「ない」のなかには、あると思われるが明快に証明されていないということも含まれているのでしょうが。
しかし理研としても、STAP細胞がもしあり、その可能性を信じているのであれば、絶対に権利というか特許というかよそには渡したくないでしょうから、やっきになって研究実験を進めていくとは思います。その際、小保方さんの力が必要なら助けてもらうが、権利は小保方さんに渡さないということなのかもしれません。小保方さん側の弁護士の方はそのあたりの交渉をしていくということになるのでしょうか?
(そういった場合の権利問題に関しては無知で、よくわからずに書いています)
記者会見がすっきりしない終わり方をしたのはマスコミの質問の仕方にも問題があったのかもしれません。
誰もが聞きたい基本的な質問は、代表質問という形で冒頭で質問する形をとり、不充分な答えには突っ込んだ質問をしたりすればよかったのになあと思いました。
手を挙げる人が多数いれば、質問を一人あたり一つか二つに限定されてしまうのは仕方がないでしょうし。
専門紙や専門のジャーナリストの方は突っ込んで聞く場面もありましたが、質門する側も各々の(媒体、番組の)思惑で質問する場合が多く、こちらが聞いてほしいことをなかなか聞いてくれませんし、突っ込んでくれません。
TVメディアは分かっていることをあえて端的な言葉で言わせたり、泣いている表情や、期待する表情を撮りたかったり、そういった観点からの質問が多いのも事実です。(気持ちはわかりますが)まあしかしそういうニュース映像を視聴者は見るわけで、視聴者が見たい映像を撮っているとも言えるわけです。
そもそも小保方さんは記者会見をやる必要(義務・責務)があったのか、世間もメディアも追い詰める権利があるのかという問題もありますが、小保方さん側にも自分の言葉で語りたい、世間を味方につけたいという思いがあったのかもしれません。
先日、電動車椅子サッカーを体験しました。
今までも障害者スポーツセンター所有の電動車椅子を借りて操作したりドリブルしたりとの経験はあったんですが、今回は個人所有の電動車椅子をお借りしての体験。
操作性は高く「蹴りやすい」ということはよくわかったのですが操作する側に問題があり、ボロボロの状態…。
でも回転キックはかなり蹴りやすかったです。電動車椅子の軸と体の軸が一致しているみたいで。
回転キックと呼べるようなものではないんですが、…。
ゲーム形式にも初めて参加させてもらったのですが、まったく何も出来ませんでした。
外側からはかなり見ているので、「ここはこうすべき」など頭ではわかっている点もあるんですが何もできない、はあ~。
私のミスで失点を重ねましたしね。
ポジショニングの重要性は無茶苦茶認識できました。ポジショニングというか、体(電動車椅子)の向きというか。
2on1にならないようにプレーする難しさもちょっとだけ実感できました。
前輪が前向きから後ろ向きに、あるいは後ろ向きから前向きに変わるブレみたいなものにうまく対処できなかったりしたんですが、次回はその課題を是非克服したい。
というか無駄な力を入れずにジョイスティックをどう操作すれば良いのか、その基本が全く掴めなかったんで、そこからかな。
しかし、とてもいい経験になりました。
今後も少しずつ経験を積んで、選手の練習相手になれるといいんですが。
先日の日曜日、「祭5回電動車椅子サッカー埼玉コバトンカップ関東ブロック交流大会」に行って来た。
コバトンって何だ?と思って行ったら、埼玉県のマスコット。会場にも来てました。
後援には大宮アルディージャも名を連ねていて、アルディージャのマスコットであるアルディも参加。
大会は埼玉県の電動車椅子サッカーのクラブチームであるBLACK HAMERSを中心に関東のクラブチームの選手たち、そして青森と宮城からも選手が特別参加、4チームに分かれてリーグ戦を行った。各チームの力が均等になるように、主催者側で知恵を絞ってチーム分けがなされている。
大会名にもあるように“交流“が大きな目的だが、やる以上は各チームでいろいろとミーティングも行われ、勝利を(も)目指した試合が繰り広げられた。もちろん参加した全選手が出場し楽しくプレーすることが大前提だろうが、そのなかでベストを尽くすことになる。
大会を通じて、参加した多くの選手にとってレベルの高い選手と同じチームでプレーすることで得るものはとても大きいように思えた。
もちろん個人差はあるが。
逆にレベルの高い選手から見ると、チームを“引っ張る”必要があり、それはそれで得るものがあるように思えた。
個人的にはその部分がとても興味深かったのだが。
また11人制サッカーでもそうだが、電動車椅子サッカーにもチーム戦術ではなく、個人戦術と呼ぶべきものがある(と思う)。
こういう場面では当然こうするでしょ、こうきたらこう行くでしょ、あらかじめこういうポジショニングとっておくでしょみたいな。
そういった個人戦術や技術の振興、普及にもつながる機会にもなったのではないだろうか。
まあ電動車椅子サッカーの個人戦術は自分自身も勉強中なんですが。
やはり大会を通じてまず目がいくのは当然既知の選手、そのなかで小学生の中山環選手が公式戦初ゴールを始め計3得点!
黒沢選手や紺野選手からのいいパスがあってのことだが、中山選手のポジショニングもとても良かった!
練習の成果が出た。
ちなみに優勝は永岡真理選手が攻守に渡って引っ張ったチームだった。
ところで当日は大宮アルディージャの“手話応援”でもらった、胸に“I love you”の手話が入ったオレンジのTシャツを着ていったんだけど、アルディ君に見せるのを忘れてた。