最近、なかなか面白い本に出会えておりません。新聞広告などで、おもしろそうだと感じると電車の中から携帯アマゾンで購入したりしておりますが、読んでみると期待はずれが続いております。
ネットでの本購入という便利なスタイルがわざわいしているのでしょうか。やはり、良書との出会いは、じっくりと本屋を徘徊することなのかもしれません。
そんな時、やはりこれも新聞広告から携帯ネットというルートでしたが、「悩む力(姜尚中(カン・ソン・ジュ著))」を手にしました。
この本自体の面白さもさることながら、著者が取り上げている夏目漱石とマックス・ウェーバーという先人の著作について、気づきを得ることができました。
100年前の19世紀から20世紀への変遷と、現在の20世紀から21世紀への流れを「世紀末」として同一視する中で、漱石やウェーバーが抱えていた悩みと現代人が抱えている悩みに共通項を見出すという発想は実におもしろいと思います。
どこか今巷に溢れる本にどこか物足りなさを感じていた自分への答えを出していただいたような、そんな気になりました。
しばしの読書の目標ができたように思います。