再び原点回帰なり!

未熟なビジネスマンの心のつぶやき

業際下克上の時代か?

2013-05-19 09:18:02 | チャット
先週、某事務機器メーカーの本社ビル兼ショールームを見学する機会があった。

その会社の従来のブランドイメージとしては、大変失礼ながら、私にとっては単なる事務機器の製造・販売業者というものであったが、今回の見学後には従前のイメージが完璧に覆された。

その会社では、リーマンショック後あたりから、事務所スペースに必要な什器備品類を納入するというビジネスモデルから、顧客の求める事務空間・スペースに対するソリューション提供サービスというビジネスモデルへの転換を本格的に開始していたそうである。

自社ビルをショールームとして、ここまで事務所空間は進化したのだというデモンストレーションをしつつ、あらたな事業領域を切り開きつつあるという段階か。

それにしても、このような動きは、従来から当事業分野の仕切り役であるゼネコンや設計事務所のような旧来型ビジネスモデルを商売としている業界にとっては、大変な脅威になるであろうと容易に推測することができた。

事務機器メーカーなどは、顧客がビルの新築や改築を望む時、その要望を満足させる一連のビジネスプロセスにおいて、建設会社を頭として最も下層に位置づけられていた業態であったはず。

まさに、今目の前で起こりつつあることは、従来業界の際(きわ)とも言うべき境目がなくなりつつ、同時にその上下関係にも変革の嵐が吹き荒れようとしているのだ。

つまり、業際における下克上が実際のビジネス現場で密かにかつ確実に進行しているということか。

こうした業際の下克上現象は、おそらくこの分野に留まらず、あらゆるビジネスの分野においても進んでいるのであろう。

その推進力の一端を担っているのが、間違いなくICTなのである。

事務空間におけるハードとソフトの融合、その融合を支えるインフラとしてICTが不可欠である。

同様にエネルギーの分野でも、流通の分野などの第三次産業、そして製造業などの第二次産業、さらには第一次産業、つまり農業分野であっても、同様の変革と革新が起こっていくのであろう。

既得権益に浸たり切っている業界の企業にとっては、大いなる脅威が迫っていることになるが、同時に、数々の痛みを乗り越えて革新・イノベーションを続ける企業にとっては、莫大なビジネスチャンスが待っていることになる。

今、国内のみならず、グローバルな規模とスケールで、こうした革新が進められている。いや、生き残りのためには、進めなくてはならないのであろう。

そして、そうした革新を引き起こすエネルギーこそが、業際の下克上に他ならないのであろう。



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