・お米が暴騰していますが、私が父の跡を継いで以来、最大のピンチです。
昨年12月の鈴木宣弘先生の「食料安全保障を考える講演会」でおもしろい本の紹介がありました。
その名も『食糧戦争』
戦後GHQによって焚書になった、
昭和19年に上梓された陸軍主計少将 丸本彰造氏の著作です。
引用:「食糧は戦争の勝敗を決する」「最後は食糧だ」これは交戦各国が前大戦から身にしみて体得せる尊き教訓であるが、今次大戦に於いては双方共このことをモットーとして「食糧の確保」ということには万全を期して居る。:ここまで引用
とその序文にあります。
続けて、引用開始:所謂商工主義は重商主義に傾き、(途中省略)恰も砂上の楼閣のようなものであり、いつかは崩壊する。
大体商工主義は貿易主義、外国依存主義であり、食糧の独立を軽視し、結局国の亡びる因をなす。
商工発達政策、都市の繫栄政策を執るにしても、之を充分に給養のし得る農業の伴わざる政策は、決して国家を興隆するものではない:ここまで引用
爾来、日本の戦後農業政策はアメリカの余剰農産物(小麦・大豆)を受け入れることを基本として組み立てられ、
かろうじてコメだけが100%自給を許されてきたわけですが、
そのコメも1995年ミニマムアクセス米として年間4%を輸入し、
毎年0.8%ずつ輸入枠を増やすことになりました。
国内のコメの過剰在庫を減らす目的ということで減反政策が続けられ、
1970年以降一貫して減らされ続けてきた米の耕作面積は2000年には177万haになり、
昨年は129万9000haでした。
ここまで水田が減ってしまっては、作況指数が平年を超えたところで総数量は680万トン弱。
日本の米消費量は797万トン弱、米不足は起こるべくして起きたわけです。
今年4月1日には食料供給困難事態対策法が施行されます。
食料の供給が大幅に不足する事態(食料供給困難事態)に備える法律で、
その目的は国民の食生活や国民経済に影響が生じる事態を防止することだそうですが、
その目的は国民の食生活や国民経済に影響が生じる事態を防止することだそうですが、
今日のコメ不足、暴騰の原因はそもそも今までの農業の基本政策が間違っていたことですから、
「なんだかなぁ」って感じですよね。
「なんだかなぁ」って感じですよね。
現在、世界中で食糧不足が問題になっています。
輸入するにも国際的な価格競争のなかで、記録的な円安の影響もあり、買い負けが決定的です。
国是として、先人が日本人に米と麦と大豆は残すという気概から作られた法律、種子法が廃止になって7年になります。
農家の自家採取を原則禁止とした種苗法改悪から3年。
種子を守る会 香川では、せめて香川の気候風土に適した在来種を守るために
種苗条例の制定を香川県に求めています。
種苗条例の制定を香川県に求めています。
この条例のない自治体は東京・大阪を含めて15です。
軍国時代の真っただ中で農業・食糧こそが国の礎と説いた丸本彰造氏の言葉を今こそ噛み締めていきたいですね。