猿場神社から小浜温泉街の町並みと青く穏やかな橘湾の景色を望んだ後、辺りをちょっとだけ散策してみました~
どこからか森の神様がふっと現れそうな猿場神社の境内には、ヤブツバキの真っ赤な花が咲き誇り、その花は形を留めたままあちらこちらに落ちています 桜が咲いている場所と同様、ここにもたくさんの巨石が積み重なっており、その岩と岩との間に観音様やお地蔵様がひっそりと手を合わせておられました
なんとこんな所にも祠が 岩々の隙間にできた穴に階段が設けられていて、その奥に小さな祠が奉られていました。洞穴には神狐が潜むと言われているため、お稲荷さんを奉っている神社ではこのような場所が多いのだとか。ちなみにこの神社は今から450年ほど前の永禄5年(1562年)に創建されたそうです。かなり古くから信仰があったのですね~
おっと!お義母さん達が下で待っているので、そろそろ戻らなきゃ!ひとしきり写真を撮って、駆け足で戻ろうとしていると、なんと下からお義父さんが階段を上ってくるではありませんか 多分私しか上らないだろうと思い、駆け足で上がってきたものだから、後ろからお義父さんが付いてきていることに全く気づかなかったのです
こちらがうちのお義父さんです。70代半ばになっても元気いっぱいのお義父さんは、実は去年四国八十八ヶ所をほとんど歩いて踏破した健脚の持ち主で、その行動力にはいつも驚かされています ここ数年は俳句に深くハマっており、この時もいくつかの句が頭に浮かんだようで、「こんなのはどうかな?」と言って三つの句を詠んでくれました せっかくなので今日はこのブログでご紹介したいと思います
まず、洞穴の中にある祠で手を合わせて一句。
岩穴の 稲荷の祠 落ち椿
(いわあなの いなりのほこら おちつばき)
あちらこちらに花を咲かせているちょっと個性的な外見のムサシアブミを見て一句。
をちこちの 武蔵鐙や 花の山
(をちこちの むさしあぶみや はなのやま)
巨石の間から幹を伸ばし、見事に咲き誇る桜の花を見て一句。
巨石群れ うねる桜の 猿葉山
(きょせきむれ うねるさくらの さるばさん)
お義父さんに続き、今まで図鑑でしか見たことがなかったヒトリシズカを発見した次男の嫁が、その愛らしさに感動して一句。
足下に 一人静や 咲き誇る
(あしもとに ひとりしずかや さきほこる)
何のひねりもなくてすみません 俳句って難しいですね、お義父さん
例のごとく、私の思いつきでした寄り道でしたが、三人ともめいっぱい桜を堪能してくれたようでよかったです
小浜町と千々石町の間くらいにある猿場神社の桜。あまり見に来る人もいないようなので、ゆっくりと桜を眺めたい方にはおススメのスポットです ただし、神社まで上るにはおよそ568段の階段が待ち受けていますので、心して上ってくださいね 結構ハードでーす