なぜか鉄道ファンには人気のないDMVについて。
JR北海道が長期間開発と試験運行を重ねてきたDMVが実用化に向けた最終段階に入りつつあるようで、8月下旬から夕張支線の沼の沢~夕張間で深夜の試験走行に入った。
週に三回、深夜に走行テストを行い、週末には一般道を使って苗穂の車両基地に戻って、整備を行う。
一般道で移動すると言うのが画期的というか、他の列車のダイヤに関係なく移動できるのがさすがだろう。
今回の試験は、主に運行システムが中心とのことだ。
通常の車両は二本のレールを車輪が跨ぐことによって電流が流れ、車両の位置を確認して、信号機などの制御を行う。
しかしDMVは軽量なことと車両の後部がゴムタイヤなために電流がうまく流れない。そこで、GPSや携帯電話の位置確認の原理を応用したシステムを開発したとのことだ。
鉄の車輪の上げ下げや駆動タイヤへの負荷の調整には油圧が用いられている。この油圧関係の開発は札幌のメーカーによるものだ。同社は除雪モーターカーの開発でJR北海道とは関係が深い。
またDMVの車体に関してはトヨタグループの日野トラックの協力も見逃せない。
一昨年の冬あたりから、北海道は、一段と厳しい自然環境となり、JR北も、その影響をまともに受けている。JR他社の中でも、これほど厳しい自然環境に晒されているのは同社だけではないか。
たしかに大雨による鉄橋や路盤流出等の被害は他社も受けている。しかし、JR北の場合は車両自体への影響も少なくないようだ。
単に整備体制の不備とか不動産事業への投資が過ぎるとか、一面的な批判を浴びせるメディアが目立つが、北海道の鉄道の開発さらに言えば開拓は自然との戦いだった。
それは今でも変わらない。もっと広い視野での考察を望みたい。 JR北の技術力は定評のあるものだ、それを全否定するような論調には北海道の鉄道ファンとしては忸怩たる思いだ。 今後はハイブリッド車の実用化が待たれる。
すでに某電気メーカーとの折衝も進んでいるとも聞く。
東が開発し実用化した山奥の路線の普通列車ではなく特急での実用化を期待する。
私の思い過ごしかと思うが、鉄道ファンの多く、特に若い世代は鉄道車両のハード面への興味が浅いように感じる。たとえば、サイリスタやVVVF等の言葉は知っていて、なんとか系の何番はそうだとか違うとかは詳しい。
しかし動作原理となると、かなりあやしい知識となる。ファンを自称するなら、突っ込んだ知識が欲しいな。
私も怪しいかな。しかし、元ラジオ少年。アマチュア無線歴50年はだてではない(笑)