北のとうさんの鉄道旅・アマチュア無線JA8HBO

札幌に住むおやじが北海道を中心に鉄道旅の話題や無線の話題も織り交ぜてぼやきます。アマチュア無線のコールサインJA8HBO

JR北の上下分離や経営支援は検討だけでもしてみたら

2016年09月20日 | JR北海道 JR北
北海道新聞は沿線自治体には上下分離の財政力はないと言い切る。確かに私もそのように感じている一人だ。
とは言いながら、現在の状況では、上下分離を正面から見据えて検討しなければ鉄路は間違いなく消えていくのが確実だ。
今は国と道に何らかの支援と指針を期待しても良い時ではないか。
同時に各自治体は少しでも可能な金額を提示すべきなのかもしれない。
そして、JRと折り合いが付く額を探ったらどうか。ただ、JR北という会社は「折り合いを付ける」ということはかなり嫌いなようだから、交渉は難航するだろうが・・。

 先日、名寄市で宗谷線など鉄道の問題に関するセミナーが行われた。その中で、写真家の工藤裕之氏が「宗谷線の名寄以北が廃線になれば、バスへの乗換えを嫌って、多くが都市間バスに流れ、名寄以南も大幅に利用者が減少して最終的には全線が廃止されます。」というお話しをされた。
確かにその通りで、宗谷線を名寄で切ってしまった場合についての同様の危惧は多くの方がお持ちだ。
これは根室本線においても帯広で切ってしまった場合について同様のことが言えるだろう。

また、直通列車を途中で分断するのも似たような話になる。検討されている特急オホーツクの旭川・網走間短縮運転を実施した場合、スーパーカムイとの乗換えを嫌って乗り換えのない都市間バスに流れる乗客が少なからずいるものと思われる。
これは同様に検討されている宗谷線のスーパー宗谷についてもも同様だろう。

このまま北海道の交通ビジョンを自社の都合だけで勝手に思考しているJRの経営姿勢を、単純に容認してはならないと思う。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

上下分離や廃線を唱える前に経営安定化基金の意味を

2016年09月13日 | JR北海道 JR北
国鉄分割民営化の際に、九州、四国、北海道の経営は厳しいだろうということで経営安定基金を各社に配分し、その運用益で赤字を補填する形をとったというのは良く知られているところだ。
特に北海道に関しては、民営化当初から厳しい経営が予想されたので相当額の基金が置かれた。
JR北における額はいまや8000億円に上っているが、その運用益は低下の一途を歩んでいる。
特に、近年は政府の金融政策で低金利が進んで、基金とは異なるものの事実上2000億円を積み増した形となっている。基金は取り崩すことはできないので直接的に赤字の補填には使えない。
ただ、九州は取り崩して借入金の返済に充てて、とうとう来月に上場を果たすようだ。
鉄道事業は損失を出しつつも付随事業が好調だし、北海道と比べると人口密度も高いし、気候も温暖だ。上場は当然のことだろう。経営陣と鉄道車両デザイナーが絶賛されているが、単に良い条件を上手に利用する手腕に恵まれたのだろう(ひがみ(笑))
さて話を戻すが、1兆円もの基金がJR北海道の経営安定化に充てられているということになる。
平成27年度の運用益は424億円となり、資産の売却等とあわせて営業損失の447億円を何とか埋める形で帳尻を合わせている。
ところがJR北の発表によると、来年以降は設備の更新や安全への投資、そして一部開通した新幹線の管理費が嵩んで、基金運用益を計上しても年間180億円の経常損失が出るとしている。
そのために、JR北は営業効率が悪くて損失が大きく、自社では運営できない(したくない)路線を秋口に公表して、路線維持のための費用を自治体が負担することや、上下分離、さらにはバスなどへの転換を行って廃止についても話し合って行きたいとの意思を表明した。
いわゆる輸送密度が500人未満の路線らしいが、これについては先日のブログで触れた。
 JR北が公表した資料を読むと、なるほどと、同情さえ感じるのだが、ここで考えて欲しいのは、国は、今後もこの基金による損失補填という30年前のスキームを、この破綻したままの形で続けていこうというのかということだ。
もしそうだとするならば、北海道の鉄道は縮小していくだけになってしまう。極端な話し、場合によっては札幌近郊の道央圏と新幹線だけの鉄道会社になってしまうということなのだ。
JR北は上下分離を提案しているが、現在の北海道の自治体に、そのような力があるはずもない。JR北の提案は無理を承知で間接的に国が言わせているとしか思えない。
北海道は札幌・旭川圏の鉄道と新幹線そして自動車道を中心とした交通体系というビジョンを示しているということなのか。
すでに、地方自治体とJR北の話し合いだけでことが済む状態ではない段階だ。
基金による損失補填というスキームが破綻した今、JR北の株主でもある国が一定のビジョンを示すか、現内閣の大好きな財政出動をすべきときに来ていると考える。
私は、日高線沿線の自治体は、国の出方をにらんでいるのではないかと、考え始めている。
事実上の国有会社であるJR北と自治体が交渉するのと、純粋な民間会社と自治体が折衝するのは、おのずと状況は変ってくる。公と公の折衝なのか民と公の交渉なのかでは話しの進め方が違うような気がする。
もし、各自治体が運行費用の資金援助するならば、地方交付金を交付した一方の手で返済を求めるようなものだから、国が直接JR北に補助金を交付すれば良いだけの話なのだ。
正直、この北海道という場所を今の政府は手間がかかって面倒なだけだと思っているのかもしれないなどと捻くれて考えてしまう。
分割民営化から30年を経た今、その手法の良否はともかくも、成果となって現われていない部分は見直すことが重要であろうと考えるが如何か。
これは官僚の皆さんにはできない仕事だから政治家が動く時期に来ているのは確かだろう。
(室蘭本線富浦駅に入線したキハ143.客車を改造して450PSのエンジンを取り付けた元気一杯の変り種)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

御礼(*^_^*)

2016年09月13日 | JR北海道 JR北
OCNブログ人の廃止に伴いgooブログに移行して2年近くが過ぎましたが、気がつきましたら累計の閲覧者が10万5千人となっていました。
 60歳を過ぎたただのオヤジのブログを、たくさんの方にご覧頂き心から感謝申し上げます。
当初は一日数十人位の閲覧数でしたが、徐々に増えてまいりまして、最近は300人前後となりました。硬い内容も多い中、ほんとうにありがとうこざいます。
これからも、暇を見ては、ツイッターとあわせてブツブツと鉄道を中心としていろいろと書いていきますので何卒宜しくおつき合いください(●^o^●)。
(五能線鯵ヶ沢駅にて

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

56水害を越えるJR北海道設立以来最悪の自然災害

2016年09月10日 | JR北海道 JR北
最初に一言・・・この災害を理由にして運行休止からそのまま廃止などということは絶対に許してはならない。
また、心情的には理解できるものの他の沿線自治体は、良くない前例を作ってしまった夕張の鈴木市長の真似をしてはいけない。
国策に翻弄された夕張は観光地図から次第に消えていくかもしれない。そして美味しい「夕張メロン」だけにその名を残すことになるのかも。







 上の写真(十勝毎日新聞と北海道新聞の報道写真です)
は、台風に伴う大雨による根室本線の新得駅構内(上り・札幌方面方)及び十勝清水・羽帯間の橋梁の流失被害の写真であるが、ここ以外にも重大な被害が根室本線と石勝線を中心に相当数の個所で発生している。
この災害から遡ること一週間前にも、やはり台風の大雨で石北線の上川・中越信号所間の川沿いの線路が被災し、路盤の流出でモーターカーが脱線、作業員が重症を負うという事故が発生した。現在、数億円をかけて復旧工事が進められているが、仮復旧による開通は10月中頃となるといわれている。おそらく本格的工事は来年の雪解けを待ってのこととなるだろうし、春の融雪で増水した川に阻まれて、本格的な復旧はさらに来年の夏を過ぎた頃になるのではないだろうか。
また、融雪での増水によって仮復旧の箇所が再度被災する可能性や、頻繁に災害予防運休が発生することも懸念される。

 大きな被害を被った根室本線・石勝線の復旧は、まだ目処も立っていない様子で、復旧費用は数十億円と見込まれる上に、開通は早くて12月といわれているが、石北線同様に冬季は施工できないので仮復旧という不安定な状態で年を越すことになるだろう。
上落合と富良野の間の復旧はさらに後回しになるかもしれないし、場合によっては、そのまま休止・廃止の可能性もある。
復旧費用は石北線と合わせると50億円に届くくらいの相当な額になるだろうと思われる。これに日高本線の復旧費用を合わせると100億円という数字も、あながち大袈裟とはいえないのではないか。
とてもJR北海道が単独で負担できるはずも無い状況だ。

根室線は日本の食糧基地でもある道東と札幌さらに本州を結ぶ重要な路線であり、このまま廃線などという選択肢は間違ってもありえないとは思うが、大袈裟に言えば、新幹線工事での工事車両や作業員をこちらに回すくらいのことをしてでも早急な手当てが望まれる。
工事費用は東日本大震災の例からすると二分の一を国と道、残りをJR負担ということになるが、日高線でも同様な被災状態であることから、河川、海岸の治水、護岸に関わる工事は公共事業として全て公費で賄い、JR北は軌道に係る復旧工事にのみに専念させるなどして、極力JRの負担を軽減させることを考えなければならないだろう。

交渉が暗礁に乗り上げたままの日高本線とあわせて高橋知事のリーダーシップが問われる事態となってる。少し前に、JR北が上下分離などを提案したとき、JR北に対して人件費の削減などということを真顔で語ったのには驚いた。乾いた雑巾をまだ絞れというのか。鉄道は人的資源に頼らざるを得ない事業だ。そこには限界があり、すでに限界を超えたために各種の問題を惹起したことを忘れたとは言わせない。
(日高線大狩部付近の被災現場、ここ以外にも橋桁の流失など大規模な被害が生じている)

さて、日高線どうするのか。いつまで小田原評定を続けるのか。沿線住民の意思は?当事者不在の様相も呈してきた。沿線の首長は無い袖は振れないのは確か。地方交付税でやっと息をしている自治体が、JRから提示された年間13億円の路線維持費用を負担できるわけは無い。
それを承知で要求するJRは要求する相手を勘違いしていないだろうか。
残念だが、このまま休止廃止への道を進んでいくのかもしれない(´・ω・`)

日高線が被災したとき、JRは1億円を投じて復旧工事の為の道路を整備した。その時点では間違いなく復旧するつもりだった。しかし、その後の自治体の態度は予想外だったのだろう。JRは一気に態度を硬化させた。これほどまでに自治体か財政的支援を拒むとは思わなかったのか、沿線自治体が打ち出の小槌でも持っていると思っていたのか・・・。
(石北線不通により旭川・札幌間をオホーツク車両で運行されている臨時特急)


それにしても新幹線開通相前後して合理化の話が出てきて、その年に大災害まで起きたタイミングはあまりに悪すぎる。北海道開拓に散った屯田兵のご英霊がお怒りになっているかなどと考えたくもなる(+o+)。
日高線の復旧については、道の幹部は道が自治体を財政的に支援する考えはないとしている。
今回のJRの問題は単に鉄道の問題ではなく北海道の交通体系と物流全てにかかわる問題なのだから、いつまでも財布の紐を締めてばかりでは経済が干上がってしまう。
高橋知事は、一定の成果を挙げてきた財政改善問題ばかりを前面に出してばかりで、今回の状況に対する切迫感と危機感が感じられない。
現在の北海道は農業大国であると同時に、観光が経済の中心となりつつあり、鉄道は観光を支える重要な役割を担っている。
その北海道の存在意義が問われる状況なのだが。

涙ながらに牛の救出を石井国交大臣に訴えた南富良野町長が涙する相手は高橋知事であるはずだった。
(日高線専用車両が室蘭本線を走る。岩見沢駅にて)

さて、私は先日のブログで営業密度500人未満の赤字額の大きい路線から廃止を進めるとした、いささか短絡的な提案をUPした。
本音で言うと、廃線はせずに、なんとか残したいというところだ。鉄道は北海道の開拓と共に歩んできた、北海道民だけではなく日本全体の財産である。
 開拓を進め、人と物を未開の地に運ぶためには、ひたすら線路を敷くこと自体が重要であった。
また、当時の土木技術との兼ね合いから、北海道の鉄路の多くは沢沿いや海岸近くに敷設された。
乗り鉄を楽しむとき、キハ40が樹木をかきわけ、小さな川をいくつも跨いで走る。まさに先人の苦労が伝わってくるのだ。
しかし、土木技術も進歩した今、自然災害に強い線路に生まれ変わらせることも大切かと思う。これについては石勝線が好例だ。
経済効果と目先の利益にばかり目を奪われ、百年の計を忘れて、安易な廃線と応急的な復旧工事でお茶を濁すのではなく、これからも子々孫々の代まで使っていけるような交通インフラを形成すべきだろう。新幹線は都市間交通であるし、バスという乗り物は必ずしもエネルギー効率が良くない。
まさに鉄道を再認識すべきときかと考える。
これらは国の仕事である。
JR北海道の問題は、最終的には国が判断するところまで来ていると考える。
以上、考えがまとまらないで書いてしまった。論旨が不明瞭かと思うが、いろいろと考えが頭に浮かんでは消える状態なのでご容赦願いたい。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おしらせ(●^o^●)

2016年09月04日 | JR北海道 JR北
ただいまネタが溢れてしまい、文章にできません。今週中に更新しますです(´・ω・`)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする