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14日の朝日新聞朝刊の一面に「東北新幹線、盛岡―新青森320キロへ 4時間の壁突破」という記事が載った。
朝日が他社に先駆けて報じた形だ。
以下は記事の引用の概要である・・・・・
設計上の最高速度が一律時速260キロに抑えられている整備新幹線区間の中で、JR東日本は東北新幹線の区間(盛岡―新青森)について騒音対策を施し、320キロ運転を実現する方針を固めた。全国五つの整備新幹線で最高速度の引き上げは初めて。東京―新函館北斗は現在最短で4時間2分だが、10分以上短縮して「4時間の壁」を大きく切り、ライバルの航空機との競争力を高める狙いだ。
整備新幹線の区間については最高設計速度は260キロに統一。それに合わせた騒音対策しか施されていない。このため盛岡―新青森など整備新幹線区間では最高速度を抑える必要があった。
2016年春に開業した北海道新幹線は利用客が低迷、17年度は98億円の営業赤字を計上。高速化が欠かせないと判断。整備新幹線区間の速度向上にも乗り出すことにした。約200億円を投じ、盛岡―新青森間の防音壁のかさ上げや吸音板の設置、トンネル出入り口の設備改良などを進め、おおむね5年以内の完成をめざす。
て盛岡―新青森間で320キロが実現すれば所要時間は6分縮まる。青函トンネルの速度アップなどと合わせ、東京―新函館北斗間を10分以上縮め、3時間50分前後にすることをめざす。
、所要時間が4時間を切れば、航空機より新幹線の利用が多くなるとされる。北海道内も含めた整備新幹線区間の320キロ運転などさらなるスピードアップが実現すれば、約5時間とされる東京―札幌間も約4時間半に縮めることが可能という。・・・・引用終わり
整備新幹線区間の最高速度を260㌔から上げると、線路利用料の値上げを求められるため、JR東日本は積極的ではなかったが、北海道新幹線の予想以上の苦戦に業を煮やした形なのかもしれない。
更には、政府からJR北海道支援を求められているために、今以上に成果の出る支援をと判断したのかもしれない。
ただ、いわゆる「4時間の壁」は東京・広島間の新幹線が4時間を切ることで空路より利用客が増えたという経験則によるものであり、しっかりした科学的根拠があるわけではない。
特に函館は空港が市街地に近く、アクセスも悪くはない。特に多くの観光客が宿泊するであろう湯の川温泉地区は函館空港の隣町と言っても過言ではない。風向きによっては温泉街の真上を飛行機が降下してくるような位置関係にある。
したがって3時間50分になったとしても、どれほど利用客が増加するかは疑問符が付く。
なお、青函トンネル内の走行については、200㌔の目処が立っているともされるので、さらなる時間短縮も実現するのではないだろうか。ただし、その場合も、貨物列車との調整が着く一部の便だけに限られるのではあるが・・・・。
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