あやの云う通りなんだ。わしが鋸の引き取りにこだわらなければ、あんなことにはならなかっ
た。あの日を境に、このままずっと続くかと思われた、平和で穏やかな日々は、ぷつりと切断され
てしまった。
何もかもが変わってしまった。
その後あやは中学を出るまでわしと暮らし、その後中学を出るとわしの元を去ってしまった。
赤間さんと親しいのは、あの娘が小学生のころから冬の間はずっと、あの人の家から通っていた
からなんだ。
猛さんには本当に世話になったし、心配もかけた。自分の子供のように案じてくれたし助けても
くれた。
あの娘もあの人達だけには、心を閉ざしていなかったと思う。
札幌に出て行った時は、ここにはもう二度と戻らないだろうと思った。
だから音信不通は仕方ないんだ。
あのカレンダーはそんな訳で、あの娘の残した最後の便りみたいなものだ。
血の繋がりはないが、あやはわしの実の子と同じだと思っていた。
しかし、わしには子を持つ資格なんてなかったんだ。そのことを思い知らされたよ。
それに・・・・どうしても判らないことがある。あれからずっと時につれ折にふれて思い出すの
だが、あの時あの子は何故あんなにわしが町に出ることを止めようとしたのか、それが判らない。
それからもう一つ、何故わしはあんなに町に出ることにこだわったのか。
ある時はそれは答えは簡単だと思い、ある時はわしは何も判っていないのだと思う。
未だにその繰り返しなんだ。
分かっていることは、誰か他人に出してもらった答えでは駄目なんだということさ。
た。あの日を境に、このままずっと続くかと思われた、平和で穏やかな日々は、ぷつりと切断され
てしまった。
何もかもが変わってしまった。
その後あやは中学を出るまでわしと暮らし、その後中学を出るとわしの元を去ってしまった。
赤間さんと親しいのは、あの娘が小学生のころから冬の間はずっと、あの人の家から通っていた
からなんだ。
猛さんには本当に世話になったし、心配もかけた。自分の子供のように案じてくれたし助けても
くれた。
あの娘もあの人達だけには、心を閉ざしていなかったと思う。
札幌に出て行った時は、ここにはもう二度と戻らないだろうと思った。
だから音信不通は仕方ないんだ。
あのカレンダーはそんな訳で、あの娘の残した最後の便りみたいなものだ。
血の繋がりはないが、あやはわしの実の子と同じだと思っていた。
しかし、わしには子を持つ資格なんてなかったんだ。そのことを思い知らされたよ。
それに・・・・どうしても判らないことがある。あれからずっと時につれ折にふれて思い出すの
だが、あの時あの子は何故あんなにわしが町に出ることを止めようとしたのか、それが判らない。
それからもう一つ、何故わしはあんなに町に出ることにこだわったのか。
ある時はそれは答えは簡単だと思い、ある時はわしは何も判っていないのだと思う。
未だにその繰り返しなんだ。
分かっていることは、誰か他人に出してもらった答えでは駄目なんだということさ。