トトは毎日朝外トイレを使う
寒いときはドアのところで躊躇して出ない。
寒さに敏感である。
ある日のトト
今年は当地も雪が多い
春を感じるニァー
ダンゴニャン
トトは毎日朝外トイレを使う
寒いときはドアのところで躊躇して出ない。
寒さに敏感である。
ある日のトト
今年は当地も雪が多い
春を感じるニァー
ダンゴニャン
「ええ、ずっと引っ掛かってる。
あの人が何も考えない人だとは思えない。いいえ、高志さんは人一倍考えているんだと思う。
有名な大学にも入っているし、今は休学中だと聞いたけれど、弁護士を目指していたって聞いた。
だから考えていたって訳でしょう。
と言うことは、今も考えない人ではないってことでしょう。それは自然な結論だわ。
何か特別な理由があって、今は中断しているかも知れないけれど、そんなことは彼、何も言って
なかったけれど、仮にそんなことがあったとしても、あんな風な言い方には繋がらないと思うの。
だから、あの時の言葉は単なる軽い冗談か、あれよ、デカダン風に気取っただけだったと思うの。
要するに苦労知らずのボンボンが何かにかぶれているだけなのよ。私としてはそのように見えて
いるのだけれど、でもまだ何か引っ掛かるの」
「何が?」
清子は少こし乗り出して、妹を見た。
千恵はその視線を振り払うように、目蓋を閉じて天を仰いだ。
ややあってゆっくりと瞳を開き、古びて黒ずんだ梁を眺めながら、ポッリと言った。
「本心だったような気がする」
「だから私に諮いたのね」
「ええ、そうなの。あの時私、あの言葉に空っぽのほら、峠の姉さんの所にある、空井戸に首を
伸ばして、耳を澄ました時に聴いたような響を感じたの。本当に何も無いんだって。怖い気がした」
千恵は言葉を呑み込むように沈黙した。
清子も黙ったままだった。
やがて清子が思い出したように言った。