国連人権理事会の最近の報告によると、ルカシェンコベラルーシ大統領は社会から反政府的言論を一掃しようとしているため、2020年以降、1日平均17人が、反政府的ということで逮捕されているそうです。年間で6200人ぐらいになります。最近は年間1500人ぐらいが訴追されており、当人や家族の人は恐怖におののいているそうです。ベラルーシは恐怖政治になっています。
このような政治が永続する訳はありません。国民は自由を抑制されており、経済は低迷し、国民の不満は高まり、いつか爆発し、内部混乱は収拾つかなくなるでしょう。
ルカシェンコ大統領は国軍に不満があるようで、ロシアと関係が悪くなったプレゴジンワグネル創設者を起用し、軍人養成を担当してもらうようなことを言っています。軍事をワグネルに依存するような動きも示していいます。国軍はますますルカシェンコ大統領を信用しないでしょう。
プレゴジンワグネル創設者は、ベラルーシを利用してロシアと対決しようとするかもしれません。そうなるとベラルーシはロシアとの関係が悪化し、NATOとロシアに挟まれた形になり、不安定になります。ルカシェンコ大統領は浮き上がり、指導力を失い、失脚するのではないしょうか。国民と軍人が反政府で協力するようになる確率が高いのではないでしょうか。
ロシアの戦術核をベラルーシに配属したとかするとか言っていますが、誰がその核を管理し、また使うかで、これまではロシアとなっていたが、最近、ルカシェンコ大統領がベラルーシと言い出したという情報もあり、事態は複雑混乱の度合を増しています。プーチンロシア大統領も、狂っているとしか言いようがない言動を続けており、ロシアとベラルーシの衰亡は必然的です。
なお、ウクライナには、前線で対決ではなく、対峙し、戦没者、破壊された住・生産環境の増加を押さえ、世界の支援を受けてロシアの自滅を待つ長期戦略が大切ではないでしょうか。占領地奪還を焦ると、ロシアは、ダム破壊作戦に続き、原発破壊作戦を実行し、ウクライナを非人間的に破壊し、その復興を困難にする行動に走る恐れが高いと思います。
被占領地内で静かな反ロシア地下活動を拡大し、ロシアが、ロシア統治の継続は困難と思うようになると、ウクライナ戦争に疲れたロシア軍は、プーチン大統領一派の失脚を待って、国境内に撤退することになるのではないでしょうか。戦没者を減らすこと、住・生産環境の破壊を防ぐことは最優先事項と思います。