退屈しないように シニアの暮らし

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さて何をしようか

울지 말고 꽃을 보라

2014-10-10 06:21:35 | 韓で遊ぶ

あなたのために私は何になるか
ソロク島は美しい島だ。しかし、ソロク島は単に美しい島だと考えると、それはソロク島の外側だけを見た世迷言に過ぎない。
わが国、高興半島の最南端に位置している「小さな鹿の島」ソロク島は実は、外側だけを見ても美しい島であることには間違いがない。寂しい小道に沿って島全体を一回り回ってみると、松の木の間にちらちらと見える青い海は、人の心を限りなく清らかにさわやかにしてくれる。白く砕ける波と、限りなく輝く日差し越しに、山か影のように霧に包まれてボーっと浮かぶ南海の小さな島は、美しいと言うよりは神様が描いた絵のようだ。
しかし、ソロク島が美しいのはそんな自然景観の美しさでのためではなく、ソロク島に住む人々のせいだ。ソロク島国立病院で仕事をする若い看護師たち、らい患者たちのために若さの純粋感と美しさを一緒に花開かせているその看護師たちのせいだ。両手の指がすべてない手に、ゴムひもをぐるぐると巻いてスプーンをはさんでやっと食事をする男性、指は残っていても曲がった指になっている中年の女性、すでに鼻とまぶたが崩れ落ちたおばあさん、そして目さえ見えなくなったおじいさんを、両親、兄弟のように世話をしている看護師がいなければソロク島は決して美しい島ではない。
ソロク島の看護師は「一風会」を作って自ら患者の頭を洗ってやり、歯磨きをしてやって、手と足のつめを切ってやる。痛む筋肉もマッサージしてやり、体のしこりもとってやり、患者が暮らす地域を分担して洗濯と台所の仕事も手伝う。
らい病が明らかに治癒できる病気であることがわからなかった頃の看護師たちは、患者と直接的な皮膚の接触を避けるために手にゴム手袋をはめて、口にはマスクをして、頭には帽子までかぶって靴を履いたまま患者の部屋に入って行った。しかし、今の看護師はそうではない。彼らはどの患者も同じで何の距離感もなく素手で患者の世話をする。
ソロク島の病院に医者が志願してくる場合は特にまれだ。しかし志願してくる看護師の履歴書はあふれている。「他の病院に行けば俸給も多いし、ソロク島にいたといえば結婚にも支障がある。」と言うのに、彼らがあえて志願してソロク島病院で仕事をする理由は何なのか。
それは明らかに彼らの心が美しいからだ。そんな美しい看護師がいる限り、ソロク島は本当の美しい島であるしかない。私たちが暮らす都市にもこんな美しい島があったならばどんなに幸福だろう。ソロク島の病院の皮膚科病棟の看護師室のドアにはこんな文章が書かれた紙が一枚張られている。

あなたのために私は何になるでしょうか。
あなたの灯火になって
あなたの星になって
月になって
あなたのマスコットのように
あなたが見る鏡のように
私はあなたになりたい
私たちは互いを見守る人になりたい
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