退屈しないように シニアの暮らし

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さて何をしようか

幸福な世界 9

2015-10-11 06:45:58 | 韓で遊ぶ


感動の5分発表
私は師範大学を卒業して中学校で体育を教える教師です。私のクラスの朝礼は、他のクラスとは違う進行をします。友達の前に立って5分間、自分の考えを発表する時間。名づけて「5分スピーチ」で、私のクラスの一日が始まります。
「自分の考えを自由に発表する時間だと考えればいい。何の話でもいい、、、。」
私が発表の時間を設けた理由は、内省的で恥ずかしがりやの性格のせいで、人にたつことが怖かった自分の幼い頃の記憶があるからでした。その様に小心だった私を変えてくれたのは、発表に基づいて進んでいく師範大の授業方式でした。私のクラスの子供たちだけは、私と同じような試行錯誤をしてほしくないと願いました。そして5分発表を始めて子供たちはアクティブに参加しました。
もちろん、みんながそうではありませんでした。「ミノ」という子が例外でした。ミノは話をしない人見知りをする子供でした。人の前に立つと顔が赤くなる子供。一人でいるのが好きで、人のことには関心を見せず、、、、。そうやって一人ぼっちで仲間に入らなかったミノが発表する番になった時、心配が頭を離れませんでした。やはり教壇に立ったミノは、もじもじして話ができませんでした。その間を我慢できず、子供たちはざわめき始めました。ためらっていたミノは、決心したように手に握っていたグジャグジャの紙を広げました。そして本を読むように読んでいきました。
「うちのクラスの1番、チョンミンは、私が忘れ物をすると、にっこりして快く貸してくれます。本当にいい友達です、、、。」
「うちのクラスの2番ヒョンスは、私が解けない数学の問題をわかりやすく説明してくれます。本当にいい友達です。」
ミノはクラスの子供たちを順番に一人一人呼びながら感謝の気持ちを表しました。称賛リレーが続いていくと、教室の雰囲気が一層厳粛になりました。
「うちのクラスの37番ジュノは、いつも先に私に声をかけてくれる本当にいい友達です。」
「38番ホソンは、私と昼ごはんを食べてくれる本当にいい友達です。」
「みんな、ありがとう、、、。」
ありがとうという挨拶を最後に、発表をかっこよく終えたミノ。ですが、誰も口を開くことができませんでした。私が沈黙を破ってお疲れさんという言葉を出すと、やっと友情のこもった拍手を贈った子供たち、、、。それは子供たちがミノに贈ったお返しの挨拶であり、気持ちを表したものでした。ミノの真心をこめた友情のこもった告白、、、、。私のクラスの子供たちの胸に愛の虹が刻まれました。
コメント
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