甍の波と雲の波 重なる波の中空を 橘かおる朝風に 高く泳ぐよ鯉のぼり
の歌で私たち中高年はあの子供のころを思い出す。今日はあいにくの雨模様の一日でひっそりとしたものだった。鯉のぼりのその幟だが最近はめっきり少なくなった。我が家のお隣はお孫さんが男の子かベランダにその幟が立てられているがその程度のもので、本来の地面に杭を打ちそれに結びついた竿に真鯉と緋鯉と吹き流しを結び付けて風に泳がすのが私たち子供のころの風景だった。鯉のぼりはやはり青空が似合う。雨模様の日は鯉も何がしか悲しそうだ。
この鯉のぼりだが真鯉が上か緋鯉が上かどちらが正解かという質問が昔われわれの職場であった。そうね、やっぱり真鯉が上が常識だろうか、いや吹き流しが上だろうなどとがやがや騒いだが答えは「鯉(恋)に上下はない」だった。