小池都知事ダウン

2021-06-23 13:52:09 | 日記
 東京都知事の小池百合子さんが過労で入院となった。オリンピック開催とコロナ騒ぎの狭間で心身共にお疲れのご様子はよく理解できる。ご本人もこんなはずではなかったとお思いであろう。コロナなかりせば今頃は満面笑顔で張り切って日本国民の皆さん、東京都民の皆さん、間もなく世紀の祭典東京オリンピックですよと声高に我が世の春そのものとして都庁で仕事に精励されているはずだった。
 森友学園への国有地売却を巡る問題で決裁文書が書き換えられたとする問題が次第に明らかになってきている。国側に不利益な記述は削除され安倍首相などには関わりなしとする文書に書き換えられた経緯が白日のものに晒されようとしている。
 今、司馬遼太郎の街道をゆくで佐渡の小比叡騒動のところを読んでいるところで(再読)辻藤左衛門という下級吏員が佐渡相川の役人の不正を良しとせず自分を引き立ててくれた江戸在住の佐渡奉行伊丹播磨守に佐渡の役人の実態を知らせるべく行動を起こすが運悪く小木港を出発した船が嵐で沈没し知らせるべく書類が打ち上げられ役人側に渡り知られてしまう。伊丹播磨守は佐渡で役人の不正は重々承知の上ではあったが自分を持ち上げている吏員を処罰すれば自分の地位が危ないと知って辻を切腹にせよと命令する。辻藤左衛門はこのまま切腹されたはたまらんとして小木から北にある蓮華峰寺に一族共に籠る。この蓮華峰寺は「小比叡」と呼ばれた。
 藤左衛門側は一族と百姓ほかで約60名程度が寺に籠り相川の役人側は300名が攻撃して藤左衛門側は敗れて一族は自害する。この小比叡騒動と森友学園の国有地売却問題が何となく似ているようで面白い。たまたま今読んでいるときにこの森友学園問題がニュースになっているので昔も今も同じようなことが起きているのだとの思いを新たにした。司馬遼太郎のこの部分、もう一度読み直そうと思う。心臓がドキドキする。