桃の節句

　3月3日、生憎の雨模様の天気だが暖かい空気に包まれていて春が近づいていることがよくわかる。桃の節句は女の子の無事の成長を祈るという心が込められているが、今日の3日の内にひな壇のお雛様を片付けなければ嫁入りのご縁が遠のくとのいわれがある。最近は結婚しない若者が増えて2024年度の出生数はなんと72万人（速報値）だからお雛様は慌てて片付けなくてもよい時代だろう。

　私の小学校の頃はラジオから「歌のお姉さん」として安西愛子さんのあのひな祭りの歌が流れていたのが記憶にある。姉が二人いたのでひな壇を飾っていた覚えもある。菱形の三色の餅も我が家で造った。年末の餅つきの後のこのひな祭りに供える餅つきが楽しみだった。

　節句とは季節の節目となる日で年に5度ある。1月7日は人日（じんじつ）の節句でこれが7草の節句、3月3日が上己（じょうみ）の節句でこれが今日の桃の節句、5月5日は端午の節句で菖蒲の節句、7月7日が七夕（しちせき）の節句でこれは星祭り、そして9月9日が重陽（ちょうよう）の節句で菊の節句の日とされる。いずれも奇数月のぞれ目（1月を除く）の日だ。