“「玉虫」といえば、小学校の時に習った『玉虫厨子』の、あの玉虫”を、多くの人が何の苦労もなしに思い浮かべると思います。
ても、本物の「玉虫」を実際に見た人は少ないと思います。
僕も、写真と、バス遠足で奈良の法隆寺に行った時に見た『玉虫厨子』で見ただけでした。
その「玉虫」が、なんと、我が家にいたのです。
発見は、残念ながら僕ではなく、ワイフでした。軒先のコンクリートの上に死んでいたのでした。
体長は3.7㎝でした。ちょっと小さ目かな!?
どこで生まれ、どこから飛んできたのか、どこへ行こうとしていたのか?
それにしても、あの『玉虫厨子』、こんな小さな「玉虫」を、きっと何万匹も集めて作ったのでしょうね!! 改めて、その収集力と加工技術に驚嘆しています!!
※『玉虫厨子』は、法隆寺の金堂に安置される国宝で、日本最古の工芸品といわれて、飛鳥時代には推古天皇自身が宮殿に置いて礼拝していたとされています。
ただ、製作年代や製作者は不明のようです。
※タマムシは、吉丁虫とも書かれて、古くから縁起の良い虫と言われてきています。
タマムシをもっていると、女性は恋がかなう、箪笥にいれておくと着物が増える、虫がつかない、幸せになる、などといわれてきたということです。
※タマムシ科には多くの種類があって、一般的には、標準和名タマムシ(ヤマトタマムシ)といわれる細長い米型の甲虫が知られています。全体に緑色の金属光沢があって、背中に虹のような赤と緑の縦じまが入っていて、とても美しい昆虫です。
翅は、死んでも色が変わらないので、『厨子』の装飾に用いられたのですね。