ある艤装員長の回顧録<その5>
呉式二号三型改一射出機の
台座を挟んで
通気口を配置
呉式二号三型改一射出機
設置に伴い
後部マストは
水上機用クレーンの
取付が不可欠となり
延長したマストの中段には
後方射撃指揮所を設置
クレーンの荷重と
大型化による
重量を支えるため
三脚化する。
50口径一四年式14cm単装砲を
配置する領域確保のため
甲板上の
運搬用軌道を
一部、撤去したが
その不便も
クレーンが付く事で
幾分か解消される。
またマストの
三脚化ため
後部通気・排気ダクトは
取付位置を変更することなり
マストを避けて
設置された。
艦橋上部には
島風同様
既に手配が終わっていた
方位盤照準装置と3m測距儀が
羅針艦橋の
1段上の魚雷発射指揮所(その後方には射撃指揮所)の
更に上のひな壇式に置かれ
結果的に、かなり高い位置に
設置されることとなり
もともと島風より
高い艦橋が
友鶴事件以降
低重心化を
進められている
今日の建造仕様と
逆行する形で
更に高くなった。
この点は
この艦の
運用上の
弱点となる。
前部マストは
前述の
艦橋高さの
変更に伴い
長さを延長し
着弾観測所を設置
その上に
22号電探 1基を
配した。
また、後方向きに
110cm探照燈2基を設置し
夜間の警戒と
水上機作業を容易せしめた。
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