テコンドーを中心とした筋トレ、アンチエイジング

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テコンドーはインナーマッスルもバランスよく鍛えられます

秘すれば花なり

2015年08月27日 16時22分51秒 | 大手前高校昭和50年卒

世阿弥の風姿花伝、花鏡


世阿弥は凄いですね。
いろんな芸事、勝負事に関して深く心得を説いておられました。

今回は、初心忘るべからず と秘すれば花なり の2つを紹介します。
相手のあることでは、秘すれば花なり。自分自身の精進の心の戒めが、初心忘るべからず です。
 
これらは、日本人の僕らには知らない人がないくらい有名ですが、皆さん正確な意味をご存知ですか?
知らわないうちに、元々無芸でした僕ですが、だんだん芸事が増えてきて、将棋、テニス、テコンドーは段位をもらうところまで来てますし、(テニスは段位性ではないですが〕書道、カラオケ、韓国語、英会話、筋トレも結構出来てます、脳の活性化、健康寿命を保つにも有効と思います。

以下はコビベです。

世阿弥は、室町時代申楽観世座の二代目太夫。代表的な能役者であるとともに、能作家、能楽理論家として今日の能の基礎を確立した大芸術家です。すべてで二十一作ある世阿弥の能楽理論書の内、代表作がこの風姿花伝。
世界でも類を見ない芸術家自身による偉大な芸術理論書です。
「秘すれば花なり」の正解は、「他人に隠しているものは、本当は大したものではない」です。
各家に相伝・継承される芸道の秘伝というものは、秘して他人に知られないことにより、最大の効果を発揮するものである、と世阿弥は述べています。秘伝されたものそれ自体は、種明かしをしてしまうと必ずしも深遠なものではない。しかし、誰も気付いていないという、珍しさ、意外性により、感動を生む芸となったり、相手に勝つ秘策ともなる。秘することそのものが芸に最大の花を生む秘伝である、というのがこの言葉の正しい意味となります。

[本文抜粋]
 一. 秘する花を知ること。秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず、という。この違いを知ることが、花を知る重要点である。そもそも一切、諸道、諸芸において、その家々で秘事とされるものは、秘することによって大きな効用があるゆえである。つまり秘事は露見すれば、秘密にしておく程のものではないのだ。これをそれほどのものではないという 者もいるが、それは未だ秘事の大きな効果を悟らぬゆえである。まずこの花の口伝、「ただ珍しさが花なのだ」ということをすべての人が知ってしまえば、さあ、珍しいものが見られるはずだと思い期待する観客の前では、いくら珍しい芸を披露してみたところで見ている人の心に珍しいという感覚が生まれるはずもない。見ている人にとってそれが花だということがわからないからこそ、シテの花ともなるものなのだ。されば見る人が思いのほか面白く演じる上手だ、とのみ感じ、これが花だとわかっていないことがシテにとって花となる。つまりは人の心に思いも寄らない感動を呼び起こす手立て。これこそが花なのである。
 たとえれば弓矢の道の手立てにも、名将の案と計らいにて思いも寄らぬやり方で、強敵にも打ち勝つ例がある。これは負けた側から見れば、珍しさの理に惑わされて、敗れてしまったのではなかろうか。これが一切、諸道諸芸において勝負に勝つ理である。こうした手立ても事決して、こういう謀だったと知れてしまえば、後で批判することはたやすい。が、前もって知らなかったからこそ負けてしまったのである。
さて、これを秘事のひとつとして当家に伝承する。これにてわきまえよ。たとえ秘事を明かさないにしろ、かような秘事を持つらしいと人に感づかれることさえあってはならない。人に感づかれる時、敵であれば油断せずに用心し始めるので、かえって注意をひきつけることになってしまう。敵方に用心させなければ、勝つのはいともたやすい。人に油断させ勝利を得ることは、珍しさの理の大きな効果ではないか。すなわち当家の秘事として、人に悟られぬことにより生涯咲き続ける花を持つ主となることを授ける。秘すれば花、秘せずば花なるべからず。

世阿弥の書「花鏡」の結びとして、初心忘るべからずと言っています。彼の言う「初心」とは「始めた頃の気持ちや志」すなわち「初志」ではなく、「芸の未熟さ」、つまり「初心者の頃のみっともなさ」なのです。
初心者の頃のみっともなさ、未熟さを折にふれて思い出すことにより、「あのみじめな状態には戻りたくない」と思うことでさらに精進できるのだ、と彼は説いています。
そして、若い頃の未熟な芸を忘れなければ、そこから向上した今の芸も正しく認識できるのだとしています。

さらにこれには続きがあります。
「時々の初心を忘るべからず」、若き日の未熟な状態から抜け出した後、年盛りから老後に至るまでの各段階で年相応の芸を学んだ、初めての境地を覚えておくことにより、幅広い芸が可能になると説いています。
そして最後に「老後の初心を忘るべからず」、老後にさえふさわしい芸を学ぶ初心があり、それを忘れずに限りない芸の向上を目指すべしと説いています。



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