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民進党が年金の意見広告で自民党を批判 でもどちらも主張に嘘がある

2016年07月09日 17時34分24秒 | 日記

民進党が年金の意見広告で自民党を批判 でもどちらも主張に嘘がある

民進党が年金の意見広告で自民党を批判 でもどちらも主張に嘘がある

 

 

参院選も終盤を迎えている。そんな中、民進党が7日付の大手各紙に、「あなたの年金が、危ない。」という見出しの意見広告を出して、勝負をかけている。

 

趣旨は、次のようなものだ。

 

「年金積立金の運用は安全第一であるべきなのに、安倍政権がその半分を株式に投資した結果、昨年は5兆円の損失が出てしまった。民進党は株式への運用比率を引き下げて国民の年金を守る」

 

 

株による積立金運用は「バクチ」か?

今まで、年金積立金は約6割を国債で運用してきた。安倍政権が国債の比率を下げて株式運用の割合を5割にまで高めたのは、株価を釣り上げようとする意図があったことは確かだろう。だが、実体経済を成長させる政策に失敗し、さらに消費増税で景気を冷え込ませたことで、株価も下がりつつある。

 

かといって、株式運用の比率を引き下げれば年金が守れるという民進党の主張には大きな嘘がある。

 

実際、民進党のマニフェストには、「年金積立金の運用は、確実性を考慮し、株への投資を減らし、堅実で最適の運用をめざします」とあるだけで、運用方法についての具体的な記述はない。

 

政府が年金の運用比率を変更した2014年11月時点の民進党(当時は民主党)の辻元清美氏のブログには、「安倍政権は年金でリスクの高い株式運用をしようとしている」「今まではリスクの低い国債で運用してきた」と記されている。

 

だが、100%安全な運用方法などない。現在、10年物国債の利回りはマイナスで、保有すれば損が出る。さらに辻元氏のブログには、株による資産運用が「バクチ」であるかのような記述があるが、あまりにも資本主義の精神に欠けた発想だ。

 

なお民進党は、昨年度は年金運用で5兆円の損失が出たというが、2014年度は15兆円の運用益が出ている。一時的な株価釣り上げではなく、実体経済が成長することで株価が上がるなら、株で運用した方が合理的だと言える。

 

 

年金はすでに破綻している

だが、問題の本質は運用比率の変更ではない。現在の年金制度はすでに破綻しており、運用益や税収で穴埋めできる段階ではないからだ。

 

もちろん、今まで年金の大盤振る舞いをしてきた"主犯"は自民党であり、その責任は免れない。ただ、民進党も年金積立金の運用方法を変えれば国民の年金が守れるとごまかし、低年金者の年金を年間最大6万円増やすことや、年金受給に必要な保険料支払い期間を25年から10年に短縮するなどの公約を掲げている。

 

これはバラマキを拡大して現役世代の負担を増やすことにつながり、傷口をさらに広げるだけだ。

 

国が国民の老後の面倒をすべて見ることは限界がある。今の社会保障制度を維持するだけでも、2060年には消費税は70%近くに上げなくてはいけないとの試算もある。富裕層に重税を課せば国民全員が貧しくなるだけだ。

 

今の社会保障制度に限界があることを正直に述べているのは、幸福実現党だけである。

 

今の年金制度は平均寿命が男性65歳、女性70歳くらいの時に始まったものであり、平均寿命が大幅に伸びた現在では、それに伴って支給開始年齢を引き上げなければ成り立たない。

 

最低限のセーフティネットは整備すべきだが、景気を回復させ75歳くらいまで現役で働ける環境を整えたり、積立方式による新たな年金制度の構築を検討したりすることが必要だ。

 

正しい情報を国民に提供しなければ、道を誤る。「次の選挙まで国民をごまかせればよい」という嘘に満ちた政治とはそろそろ決別したいものだ。

(小川佳世子)

 

【関連記事】

2016年7月号 自民党の正体 - 借金1000兆円になった理由とは?

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2016年5月号 働くシニアが日本を元気にする 社会保障より「生涯現役」 Part 2

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【参院選2016】アベノミクスが叩き出した最悪の数字たち

2016年07月09日 14時52分22秒 | 日記

【参院選2016】アベノミクスが叩き出した最悪の数字たち

【参院選2016】アベノミクスが叩き出した最悪の数字たち

 

 

自民党のCM映像がよくできている。

 

まず、雇用だの、国民総所得だの、アベノミクスの“成果"を表す数字が次々に現れる。

 

そして、「この道を。力強く、前へ。」と念を押される。

 

単純なつくりだが、数字の説得力も手伝って、さも「アベノミクスしかない」ように感じてしまう。

 

しかし注意して欲しい。この数字は、日本経済のほんの一部分しか切り取っていない。「この道」を信じる前に、アベノミクスが叩き出した、悪い数字を見ていきたい。

 

 

(1)実質賃金は18%悪化

まずは、お給料だ。

 

安倍政権は、「賃上げ2%達成 3年連続」と訴える。しかし、この数年間、物価だって上がっている。大事なのは、「物価の変化を差し引いたとき、そのお給料でどれだけ買い物ができるか」だ。

 

それを表す数字である「実質賃金」(2010年を100とした指数)を見てみると、

 

アベノミクス前 99.2(2012年平均値)

   ↓

アベノミクス後 80.9(2016年5月速報値)

 

18%も減っている。

 

給料の額面は上がっても、「豊かさ」は失われている。

 

 

(2)個人消費は14%悪化

 

次に、日々のお買い物だ。2人以上の世帯がひと月に使うお金は、

 

アベノミクス前 約32万8千円(2012年12月)

   ↓

アベノミクス後 約28万1千円(2016年5月速報)

 

14%も減っている。

 

消費税を8%に上げた破壊力だ。日本経済の6割を占める消費を減らしておきながら、「アベノミクスが成功した」と言えるのだろうか。

 

 

(3)生活保護受給世帯 6万人増加

貧しい人たちの生活事情はどうだろうか。

 

生活保護受給世帯を見ると、

 

アベノミクス前 157万823世帯(2012年12月)

   ↓

アベノミクス後 163万2271世帯(2016年4月)

 

6万世帯も増えている。

 

 

(4)国家予算は過去最大

アベノミクスが一定の好況感を演出したのは事実だ。しかしその背景には、政府が派手に税金をバラまいた事実がある。

 

一般会計の歳出層額は、

 

アベノミクス前 90兆3339億円(2012年度)

   ↓

アベノミクス後 96兆7218億円(2016年度)

 

2016年度は、過去最大の額を叩き出している。

 

安倍政権は、「子供手当て」などのバラまきを批判された民主党よりも、派手にお金を使っている。

 

もちろん、インフラなどへの財政出動は将来に利益を生む投資だが、「低所得者への給付金」などは正真正銘のバラまきだ。

 

 

(5)お金の量は3倍

アベノミクスが好況感を演出した一番の理由は、大胆な金融緩和だろう。

 

日銀が発行するお金の量(マネタリーベース)は、

 

アベノミクス前 131兆9837億円(2012年12月)

   ↓

アベノミクス後 392兆7119億円(2016年6月)

 

3倍にも膨れ上がっている。

 

お金は、日銀の「借金」に例えられることもある。民主党時代は、経済規模に対してお金が足りない「貧血」状態だった。そのため、金融緩和は建設的な「借金」だった。

 

しかしこのまま行けば、来年には「借金」の量が日本の経済規模500兆円を越える。アベノミクスの好況感の裏で、日銀はとんでもない爆弾を抱えさせられている。

 

 

(6)貿易赤字も過去最大

金融緩和の"成果"と自民党が訴えるのは、円安だ。輸出が増え、トヨタなどの大企業が大きな利益を出したニュースは、日本経済復活の幻想を膨らませた。

 

しかし、円が安くなれば、それだけ海外からものを買うコストがかさむ。

 

輸出から輸入を引いた「貿易赤字」を見てみると、

 

12兆8160億円(2014年)

 

という、過去最大の数字を叩き出している。

 

多くの資源を輸入する中小企業など、誰かが泣きを見ているわけだ。

 

結局、富を生んでいない

 

以上の数字を俯瞰すると、アベノミクスの正体が見えてくる。

 

アベノミクスが始まってから、給料が減り、消費が減り、生活保護が増える……。消費税の影響で、経済の根幹部分は、軒並みダメだ。

 

一方、株価上昇や大企業の収益アップなど、一見景気のいいニュースも見られる。

 

しかしその裏には、「過去最大の税金の使いこみ」「日銀の借金が3倍」「過去最大の貿易赤字」という犠牲がある。

 

つまりアベノミクスは、「本質的には『富』を生み出していないが、政府が通貨や財政を操作して、景気のいい数字をつくり出している」に過ぎない。

 

果たしてこれが、「この道を。力強く、前へ。」と言えるような経済政策なのだろうか。

(馬場光太郎)

 

【オススメ記事】

参院選特設ページ 「消去法でアベノミクス!? 真に問うべき7つの争点」

http://the-liberty.com/article.php?item_id=11496