夜咄(よばなし)とは炉の季節の冬至に近い頃から立食までの間、夕暮れ時から行われる茶事の事を言います。
高台寺では1月14日から3月6日までの週末金土日に夜咄茶会が行われています。
先ずは広間の茶室「湖月庵」に通され待合で控えます。
今回も高台寺の会員組織「湖月会」の会員の方々だけの茶会なので皆さんリラックスして臨まれています。
16時半でまだ外は明るいですが雨戸が閉めてられているので灯りは和蝋燭の灯りのみです。
菓子は松寿軒さんの「春和」
間もなく訪れる「春」を感じるネーミングですね!
茶記にある茶道具で茶会が進行して行きます。
コロナ対策でお菓子も個別に供され、懐紙や菓子切りも不要になっています。
いつ終息するかわからないコロナ禍の中、今後茶事の作法にも変化が生じるのかも知れないですね。
(特に濃茶席はどうなるのでしょうか?)
「湖月庵」で薄茶をニ服頂き、次に高台寺塔頭の圓徳院へと向かいます。
豊臣家滅亡の後、北政所ねね様が余生をおくられた場所です。
上2枚の写真は本堂南庭です。
約50年前に森蘊(もりおさむ)氏により作庭されました。
下1枚は北庭で北政所ねね様が秀吉公と過ごされた伏見城の化粧御殿の庭園をそのまま移築した庭園です。
その後、掌美術館で秀吉公、北政所ねね様、木下家ゆかりの品々を鑑賞し、並びにある高台寺御用達の「高台寺羽柴」での点心席です。
「高台寺羽柴」は円山公園内に店を構える「京料理 いそべ」の支店で湯葉料理を得意とする料理店です。
毎年の春と夏には二条城内の香雲亭でも料理を提供されています。
素材の味を大切にされた料理の数々は上品な味付けでお気に入りのお店のひとつです。
お値段もリーズナブルで東山界隈を巡った後におすすめしたいお店です。
最後にライトアップされた高台寺の庭園を散策しますが、こちらで失礼させて頂きました。