奈良国立博物館西新館の南側に日本庭園が広がっています。
① 露路門
庭園西側の門で屋根は杉皮を竹で押えるだけの簡素な門です。
"大和葺き"と言われています。
通常は非公開ですが、毎年秋の「正倉院展」の期間だけ公開されます。
(観覧券を見せれば無料で見学出来ます。)
西新館ピロティには茶席が設けられ、正倉院展観賞後は、こちらで一服頂くのが毎年のパターンになっています。
② 腰掛待合
茶室に詳しい方ならお分かりになると思いますが、京都・薮内家元の茶室「燕庵」の腰掛を写したものです。
L字型に作られているのは貴人席を設けている為です。
③ 寄付待合(よりつきまちあい)
元は奈良帝室博物館の一部の建物でした。
また、正倉院掛(かかり)の御物修理所として使用されたそうです。
庭園整備に伴い現在地に移築されました。
④ 般若寺型石燈籠。
奈良・般若寺型石燈籠で火袋には唐獅子と牡丹が彫刻されています。
また、火袋の下には十二支の動物が、基礎石には雌雄の彫刻がされ、合計19もの動物が刻まれています。
⑤ 国東塔(くにさきとう)
凝灰岩・南北朝時代の古い塔です。
大分県国東半島だけに見られる石塔です。
上部にはお経などを納める孔(あな)があいているのが特徴です。
⑥ 庭園の中央には「心字池」があります。
池には木橋が架っています。
⑧ 茶室・八窓軒
大和三茶室のひとつに数えられる茶室で、茅葺き屋根がなんとも言うない風情があります。
茶室や池泉、また、石燈籠が所々に配された日本庭園の典型を思わせます。
老朽化した茶室(八窓庵・大和三茶室のひとつ)の修復の為、グラウドファンディングで資金を募り修復されました。