小平市議会の2018年6月定例会が終了しました。
今回はさほど混乱のない定例会と思っていたところ、最終日に、その意味合いが不可解な「附帯決議」が提出されました。
「小平市廃棄物の減量及び処理に関する条例の一部を改正する条例」は定例会初日に環境建設委員会に付託され、審査の結果、委員会では全会一致で可決すべきものと決し、本会議では無会派議員2名と共産党が反対したものの、20対6の賛成多数で可決したものでした。
国会での附帯決議とは、議決された条約・本案などに関して、施行細則・解釈の基準などを希望意見として表明する決議のことを言い、法的拘束力はありません。
さらに歴史的には、帝国議会が天皇の協賛機関にすぎないというたてまえをとっていた旧憲法時代にさかのぼる慣例であったため、第1回国会の衆議院運営委員会で、「国会が国権の最高機関であり唯一の立法機関である点に鑑み、附帯決議は一切これを附さないことを原則とし、必要があるときは、国会の権限において適当な措置を講ずること」という決定をしたという背景もあるものです。
つまり附帯決議をつけるとしてもその意味は、議決された法案に希望意見を添えるというものであり、技術的には否定しないとしても今回の内容は本来の趣旨とは異なるものと考えます。
このような手法を取るより、条例の改正議案そのものに修正を加える提案もしくは、反対討論に自らの主張を強く込めるべきではないのか。
残念ながら反対会派の言い分は、自分たちが反対した議案が可決されたので、別物としての「新たな提案だから問題ない」といった珍説が語られる有様であり、提出議員の主張も、「周知が十分とは言えない」などという極めて抽象的なものであり、結局、委員会質疑で明確にならなかったものではなく、違和感の残る内容でした。
小平市議会は2名以上の政策を同じくする議員の集りを「会派」としていますが、会派に所属さない議員に対しては議会運営委員会の傍聴や、場合によっては意見を述べる事も認めるなど特段の配慮に努めて来ました。
民主的手法として委員会中心主義をとっている小平市議会において、会派に属さないという選択は個々の議員の自由である反面、各委員会で慎重審査された議案の結論に対する提案は襟度を持って行うべきである。
あぶかわひろしは今日も行く
あぶかわ浩(虻川浩)小平市議会議員のホームページ
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