つれづれのこと(みーたんの庭)

ローカリズム推進楽会、大好きな山野草・山菜・野草、日ごろの料理講座の案内などを綴っていきたいと思います。

フォト狂句 6月分

2014-07-27 | さつま狂句

1ヶ月の経つのは本当に早い!!

先月投稿したと思ったのにもう今月の締め切りがきてしまいました。

あわてて5句ほど投稿しました。

結果は月末にわかります。

先月も課題吟と自由吟で「」をもらいました。

 

<課題吟>  第60回にがごい会フォト狂句優秀賞発表! - 塚田 黒柱

2014/06/29 (Sun) 04:52:37

(人)
長(なが)か鼻(は)ねブランコいせち子供(こど)ま言(ゆ)っ
                 茶畑(6月26日投稿) 

(寸評)


下五を修正してみました。

確かに子供らしい発想ではありますが、

「発想」と言う言葉が狂句にはやや硬いイメージを与えます。

前にも書きましたように、薩摩狂句は「生活語」を使うのが原則です。

普段の会話であまり使われない難しい言葉はできるだけ避けたほうがよいでしょう。


 ところで、「大人の発想」だと、「褌を干す」ことになりますが、

私は子供らしいユーモアを採りました。

どっちを選ぶかは読み手の感性の問題ではないでしょうか。

 

 

 

<form class="inline_button" action="http://kurobashita.bbs.fc2.com/" method="post"></form>

<自由吟> 第60回にがごい会フォト狂句優秀賞発表! - 塚田 黒柱

2014/06/29 (Sun) 04:55:06

(人)
外出(でば)っ時(と)か蛾い負(ま)きちょらん派手な容姿(よし)
            茶畑(6月26日投稿)


(寸評)


「でばい」は「出張」からきた言葉で、

「外出、行楽」などの意味があることはご存知の通りです。

普段家にいるときなどは、地味な服を着ているのでしょう。

外出するときは「蛾」も顔負けのド派手な服になるというのです。

蝶ではなく蛾にして、その極端な変身ぶりに、作者は辛子を効かせたわけです。

見方によっては、辛子が少し効きすぎていると感じられるかもしれません。

このような句は、男性には詠み難いようです。

女性から批難の矢が飛んでくることを覚悟しなければなりませんから。(笑)

http://kurobashita.bbs.fc2.com/にがごい掲示板より


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薩摩狂句 フォト狂句4月分

2014-05-04 | さつま狂句

Re: 第58回にがごい会フォト狂句優秀賞発表! - 塚田 黒柱

2014/04/30 (Wed) 04:40:19

(自由吟の部)(天)

◆ 美味(う)めみかん 目白(はなし)が先(さっ)で亭主(て)しゃ二番            
茶畑(4月10日投稿)
 
(寸評)
茶畑さん、自由吟三連覇!

今まで前例の無い快挙!

課題吟は自由吟を詠めるになる練習であると先人の言葉にもあるとおりで、

最終的には課題がなくても句が作れることが目標だということです。

その意味でも素晴らしいことです。
 
課題にとらわれない自由な発想や表現ができるかわりに

、いかにして狂句味をだすか、

どんな狂句味を出すか、

それと同時に表現力も問われることになります。


ですから課題吟より自由吟のほうが難しいといえます。

課題吟しか詠まないでいると上達しないということになります。

フォト狂句だけでなく、にがごい誌の自由吟も同じです。



さて、この句、新婚時代とは違って、

何につけても、もう何十年も前から二番目の悲しいご亭主!

身につまされます。私自身の姿がダブって見えました(笑)

(にがごい掲示板より)


にがごい誌 5月分で自由吟 入選四席になりました。

 

◆ 惜(あったら)し そん一口(ひとくっ)が また美味(うん)め

(唱)自己責任ち笑(わ)るちょいたい体重計(ちきい)

 i

良く見たらどちらも美味しいという言葉が使われています。

食べ物に関係が~^^*

食いしん坊なのがよくわかります ♡ ♥。・。・

 

 

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にがごい会フォト狂句最優秀賞

2014-04-13 | さつま狂句

第57回にがごい会フォト狂句最優秀賞発表! - 塚田 黒柱

(自由吟の部)(天)

久(さ)しか振(ぶ)い 出(で)た雛様(ひなさあ)も 


少(ち)す 老(ふ)けっ 

          茶畑(3月5日投稿分)(お雛様)

(寸評)

 先月に続いて二連覇、お見事です。


滑稽味や皮肉味とは違ったなかなか深みのある句だと思いました。


長らく仕舞い込んでいたお雛様の顔も

なんだか老けたように見えたというところが、

実感として読み手に伝わります。

お雛様の顔は変わっているはずはないのですが、

幼い子供たちと一緒に眺めた時の

華やいだ雰囲気とは感じ方も違ってくるのでしょう。


そのあたりの心境が「少す」によく表れているのではないでしょうか。

女性らしい視点が感じられる句です。

(にがごい掲示板より)

 

3月も嬉しい賞でした。

 にがごい誌、なんてん集(時事吟)で久しぶりに「人」をもらいました。

こっちもとっても嬉しいです。

 

大世間(うぜけん)ぬ ぐりっ騙(だま)けた シンフォニー  「茶畑

(唱)ベートーベンも唖然(あけっ)なっつろ

 

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フォト狂句

2014-03-05 | さつま狂句

 1月と2月のフォト狂句

嬉しい受賞作品

  第55回にがごい会フォト狂句最優秀賞発表! - 塚田 黒柱

                                                                            2014/01/31 (Fri) 04:55:00

(人)
寒(さ)むは無(ね)か ぞっぷい濡(ぬ)れっ雪遊(ゆっあす)っ
          茶畑(1月19日掲載分)(雪遊び)

(寸評)
上五を少し修正してみました。原作は「寒むものし」でした。
子供の側に立った表現です。

それを爺ちゃんか婆ちゃんから見たようにしてみました。

立場の違いですが、後者の方が子供(孫)の元気な雪遊びを

温かい目で見守っている様子が表現できるのではないかと思いました。

さらに、自分の子供時代を思い出しているのかもしれない

ということまで想像されるのではないでしょうか。

作品の鑑賞の仕方はそれぞれの読み手のそれまでの生活経験や感性、

積み重ねてきた知見などで違ってくるものですから、評価もそれぞれです。

作者の意図とは違うかもしれませんが、私なりの味わい方をしてみました。

本来は原作のまま味わうのが原則で、私の解釈は邪道かもしれません。

皆さんはどう思われるでしょうか。

 

第56回にがごい会フォト狂句最優秀賞発表! - 塚田 黒柱

2014/02/28 (Fri) 04:23:08

(自由吟の部)(天)

女房(かか)あ今日(きゅ)も 雀(すっめ)ん学校(がっこ) 料理実習(じゅいじっしゅ)
 
         茶畑(2月25日投稿分)(料理教室)

(寸評)
一読必笑に近い句と言ってよいでしょう。


写真と狂句がぴったりマッチした理想的なフォト狂句だと思います。

句だけでも十分に楽しめますが、写真を見るとその場の雰囲気が

じかに伝わってきて笑いが込み上げてきます。

写真と狂句のマッチングはなかなか難しいのですが、

これはお手本になる作品だと思います。

余計な解説の必要の無い申し分のない天賞です。

 

以上にがごい掲示板より

 

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11月のフォト狂句

2013-12-11 | さつま狂句

薩摩狂句「にがごい掲示板」より・・・

Re: 第53回にがごい会フォト狂句最優秀賞発表! - 塚田 黒柱

2013/11/30 (Sat) 05:08:59




(地)
長(な)げ付(つ)っけ 白無垢(しろむっ)姿(すが)て
また惚(ほ)れっ  
  茶畑(11月27日投稿分)(花嫁と花婿)

(寸評)
「また惚れっ」がこの句のポイントであり、

花婿さんの素直な気持がよく表れていると思います。
付き合いが長くなるとお互いの欠点(あら)も目に付くようになってくるものです。

白無垢姿に又新しい魅力を発見したような喜びが伝わってくるようです。

改めてお互いの気持ちを確かめ合ったことでしょう。

二人の前途に幸いあれ。

私にも、はるか昔にこんな場面があったようななかったような。

今となっては霞の向こうに消えてしまった記憶ですが・・・。

11月のフォト狂句です。

課題写真は ↑ の写真でした。


かつてはこんな日もあったのですが。。。 

 

畑で採れたキャベツ

孫の頭よりはるかにでっかいです。

じぃじの誕生日、ケーキとカップケーキにデコレーションしました。

孫が作ればこのぐちゃぐちゃもいいんですよね。

 

降っていた雨も上がって陽がさしてきました。

まだ外の風は冷たいです。

午後から料理教室、夕方からはお豆腐作りの講習会に参加です。

 

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8・9月のフォトさつま狂句

2013-10-24 | さつま狂句

9月のフォト狂句ではな、ななんと・・・

2句も入選しました。

課題吟の写真です。

(1)

(課題吟の部)(天)

狭(せ)め木道(もくど) 行(い)っ違(す)った度(かし) 邪魔な腹

茶畑(9月21日投稿分)(尾瀬の木道)

(寸評)
着想の良さに思わず微笑を禁じえませんでした。
人の気づかない瞬間的な一面を巧みに捉え、

それをユーモアで表現した作者の力量に感服し、

今月の最優秀句に、迷うことなく推しました。
この句を読んだ瞬間にその場の情景が思い浮かんできます。


 
繰り返しになりますが、

薩摩狂句もほとんどが想像(空想)の世界です。

虚構の世界であり、フィクションであることは案外忘れられているようです。

読者が何処まで想像の世界を膨らませることが出来るかが

、作者の腕にかかっているといっても過言ではありません。

それがユーモアであり、皮肉(風刺)であり、また穿ちなどの狂句味だと言ってよいでしょう。
 
たかが薩摩狂句にそんな小理屈は不要と一蹴されるかもしれません。

しかし、されど薩摩狂句!捨てたものでは無いと思うのは私だけでしょうか?

(2)

9月自由写真

 

(人)

 色白ん花(は)ね迄(ずい)嫉妬(じんき)六十(ろくじゅ)女房(かか)
       茶畑(9月25日掲載分)(白い彼岸花)


(短評)
原作に多少手を入れました。

特に「六十路(むそじ)」は普通会話体には使わない言い方です。

ご存知のように薩摩狂句は「生活語」、つまり話し言葉で表現することになっています。
日常会話でごく普通につかっている言葉を使ったほうが良いとされています。

 さて、この句ですが、

女性ならではの心理の一端を垣間見せてくれたのではないでしょうか。

男性には詠めない句でしょう。
作者の細かい感性が生み出した作品だと思いました。

「白い花にまでも嫉妬する」という誇張表現も効果的でした。

(3)

8月自課題写真 

(地)
澄んだ空(そ)れ 中高年も 若返(わかがえ)っ
茶畑(8月26日投稿分)(山頂の万歳)

(寸評)
原作は「空(それ)」でしたが、「空に」という意味なので「空(そ)れ」に修正しました。

背景の見事な空の色に焦点を絞って、

山頂の征服した人たちの喜びを表した句と思います。
その場に居合わせたかのような臨場感と爽快さが伝わってきます。
思わず万歳をしたくなる気持ちも良く分かります。

素材の直写真をうまく生かした句では

ないでしょうか。

以上、黒柱先生のありがたいお言葉でした。

 

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さつま狂句(フォト狂句)

2013-07-01 | さつま狂句

 

(人)
今日(きゅ)はこいち 世界のビール 嬉(うれ)し爺(じじ) 
     茶畑(6月27日掲載分)(世界のビール)

(短評)
 ビール好きには、正に垂涎の的と言うところでしょう。
至福の時とも言えるのではないでしょうか。

居並ぶ超美人の中からより取り見取りという

暴君の舌なめずりが聞こえてきそうです。

(「そういうのを下種の勘ぐり、又は色ボケ爺(じじい)のたわ言という!」)。スミマセン!

 アルコール嫌いの私にとっては、

この宝の山も単なる瓶の集りにしか見えませんが、

どうぞごゆっくりお楽しみください。(黒柱先生の選評)

 

フォト狂句で「人」をもらいました。

父の日に貰ったビールです。

なによりも嬉しいもらいものののようです。^^*

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5月のフォト狂句

2013-06-21 | さつま狂句

 5月のフォト狂句

課題吟で「人」をもらいました。

(人)
重(お)び体重(たいじゅ) 飛(つ)っがないかち 
内心(ねしゅ)じゃ心配(せわ)
 茶畑(5月13日投稿分)(同上)   
(寸評)
原作は「重(お)め」でしたが、「重(お)び」の方が一般的だと思います。
思い切ってやってみようと決断したものの、

いざとなると内心では不安になることは誰にもありそうなことでしょう。

もっとダイエットしておけばよかったと思っても「後悔先に立たず」です。

飛び出すまでの主人公の交錯する気持ちがよく伝わってきます。
 ともあれ、無事に飛びたてたようです。(ヤレヤレ!)

 以上が先生の選評です。

( だいぶ前に貰ったものですが自分の記録に・・・)

 

宿根のブルーサルビア(サルビア・グアラニチ)の一番花

どくだみもひっそりと。。。



小さいけれど色鮮やかなチョウとシジミ?

モッシロチョウの舞、 ユウマダラエダシャク

モンシロチョウはつがいでダンスを踊っていました。

愉快な姿ご覧あれ!

 

 さつきの花

 

マロウはいつまでも花盛り

大雨の影響が出ているようです。

 

咳がなかなかとれずにいろいろ検査をしてもらいましたが

全部陰性で悪いところなし!

雨は降るし・・・憂鬱な日々です。

しかし、用事は次から次へとあるし

ブログもほったらかし状態です。

(コメント欄はおやすみさせてもらいます)

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フォト狂句&桜下亭

2013-05-03 | さつま狂句

4月のフォト狂句自由吟で「地」をもらいました。

(地)
右左(みっひだい) 普段(かねっ)が見(み)ゆっ
 合(お)わん息(いっ)
   茶畑    (4月26日掲載分)(カヌーの夫婦)

(寸評)

フォト狂句らしい一句でした。写真と句がぴったり合っています。
何の説明も解説も必要ないくらいです。

お二人のちぐはぐなパドルが笑いを誘います。

これぞフォト狂句の面白いところであり、醍醐味でもありましょう。
 
 失礼を省みず思い切って申し上げますと、

ご夫婦の位置関係もなんだか象徴的ではないかと思います。

いやいやカヌーの場合は後ろの人が「指導者」でしたかね。

 とにかく、最近、明るく健康的な笑いが少なくなったと言われますが、

このような、飾らない、気取らない、親しみやすい作品が

もっと増えても良いのではないかと感じました。(黒柱先生の選評)

 

連れ合いが後ろで方向を変えてくれました。

腕の力が両手が平均でないので

あっちこっちへカヌーが向いてしまうんですよね。

 

桜下亭で中国新聞の記事が終わったので打ち上げをしました。

フレンチです 

京筍と東城町の彩々春野菜のコンソメジュレ寄せ
スズキのクリスティアン焼き 紫アスパラガス添え

イベリコ豚ロース肉
デザートはガトークラシック フランス産ルバーブ風味 メレンゲのグラス添え
でした。
シェフの細やかな気配りが見えるお料理でした。


 

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3月のフォト狂句

2013-03-31 | さつま狂句

 

(地)
よか日和(ひよい) 仕事(しご)ちゃ二(に)の次(つっ) 弾(はず)ん法螺(ぎら)

茶畑(3月26日投稿分)(「二人」の案山子)


天賞の句と同様、笑いを誘われる一句!


良(よ)か天気を背景にして

二人の会話が聞こえてきそうな作品です。

どうせ良からぬ自慢話に興じているのでしょう。

男同士の法螺話と言えば、大方想像がつこうと言うもの。

ケサガメの前では決して口に出来ないようなこと。
悪友同士の昔話に乾杯!

次々と楽しい空想を広げてくれる薩摩狂句らしい作品でした。
「笑いが一番、お金は二番!」

3ヵ月連続で賞をもらい嬉しいです。

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一気に春!がやってきた!!

2013-03-19 | さつま狂句
 
庭の花たちをアップしない間に
どんどん花が咲き出しています。
今日は水仙だけ・・・
 
まだ全部ではありませんが
何種類かが咲いています。
 
 
今年は花が多めです。
 
 
<さつま狂句>
 
投稿していた句を
鹿児島のNHK放送局で詠んでもらいました。
 
母がテレビの前で聴いてくれて
黒柱先生とアナウンサーとのやり取りを
一部始終話してくれました。
 
今回は ↓ の色紙がもらえます~
念願でしたから、嬉しいです。 
 
主婦卒業(しゅふそっぎょ) 二代目主夫(しゅふ)い 役(や)く渡(わ)てっ
 
茶畑
 
 
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2月のフォト狂句

2013-03-01 | さつま狂句

「天・地・人」

と賞のある中、3番目の「人」を貰いました。

人) 鵯(ひよどい)の 食堂(しょくど)いなった 爺(じ)が畑 

  茶畑(2月24日掲載分)「無残な姿のキャベツ」



 今年はここ鹿児島でも鵯(鹿児島方言ではヒヨドイ、

又はヒヨ)の被害は多発(?)しているようです。

よく聞く話です。

昨年はほとんど見かけなかったこのヒヨが
私の蚤の額の菜園にも毎日やってきます。

可愛い目白(ハナシ)を追い散らすので、宅のケサガメにも嫌われています。

よく見ると結構可愛いのですが。
 
 さて、この句の見所は、申し上げるまでもなく

中七の「食堂(しょくど)いなった」という比喩です。

この場面にぴったりでした。

単に「食い荒らされた」などという表現では平凡すぎてインパクトがありません。

見立ての素晴らしさと言っても良いと思います。

「よかぶった」とことを申しますと、

以前にがごい誌にも書きましたように、狂句作りは「言葉探しの旅」ではないでしょうか。

この句にはこれ以外にはないという言葉を探し当てたときの高揚感は

めったに味わえるものではありません。


事実や出来事などを、

単に十七音字に当てはめても狂句味は出ないものです。

大変難しいことですが、「言葉探しの大切さ」をいつも念頭に

おいておくことは大切なことではないかと思います。(塚田黒柱)

 

3月号の「にがごい誌」の時事吟では・・・

「天・地・人」の次の入選1席でした。

 

☆ 夏(な)ち向けっ アベノミクスで 人気取(と)い

 

さつま狂句、子どものころはラジオから流れてくるのを

両親がきいていました。

その傍らで聴いていたのですが

意味を教えてもらたながら笑い転げていたものです。

故郷を離れ数十年

懐かしい鹿児島弁、忘れかけた鹿児島弁

歳を重ねて懐かしさの中に

しみじみ浸りながら、鹿児島弁575の指を折っています。


 

 

 

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1月の狂句

2013-02-03 | さつま狂句

 

(課題吟の部・天)

受験生(じゅけんせ)や ひっ落(ちゃ)えんかち 
心配(せわ)な蓋(ふた)

        茶畑(1月21日投稿分)(釜蓋神社)

(寸評)
かつて私も指宿市に勤務していたことがありますが、

恥ずかしながら釜蓋神社の存在は知りませんでした。

「家庭訪問」や「釣り」で結構頴娃方面にも何回も行っているのですが。

こんなパワースポットを知っていたら、

私の頭の毛ももう少し頑張っていてくれたかもしれませんが・・・。

ところで、この作品

、素材の生かし方が上手いと思いました。

受験生の神頼みは何処の神社でもよく見かける光景ですが、

この釜の蓋を受験生の不安な心理とからめたところに狂句的なセンスを感じました。
絶対に「落ちない」ように慎重に、

慎重に歩を進めている男の子の胸のうちが手に取るように分かります。



薩摩狂句に限らず、良い作品は、鑑賞者の心を刺激し、

それぞれの鑑賞者の力量に応じてイメージの世界を広げてくれるものではないでしょうか。

絵画や音楽の世界には無縁の私ですが、

それらにも通じるものがあるように思うのですが。 塚田黒柱

 

2月『「にがごい誌』の課題吟で「人」をもらう

諄で(くで) 諄ということ (金井一馬選)

 

放置(うっ)ちぇちょい 受話器きセールしゃ 諄(く)ど語(かた)っ

(唱)習(な)るた通(とお)いのマニュアルを言(ゆ)っ

と。。。嬉しい結果でした。

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さつま狂句 フォト狂句 

2013-01-12 | さつま狂句

フォト狂句3回分

さつま狂句「にがごい掲示板」より 

 

39回にがごい会フォト狂句最優秀賞発表! - 塚田 黒柱

2012/09/30 (Sun) 06:04:10

(人)
餌じゃっど 鶏(とい)鶏(とい)鶏(とい)ち 婆(ば)が叫(お)れっ 

 茶畑(9月13日投稿分)(ニワトイ) 

  
(寸評)

 

この句を読んだとき、一瞬にして六十数年前にタイムスリップしました。

当時、我家も庭に鶏を放し飼いにしていました。

野菜屑などを与えるとき、まさにこの通りの光景が繰り広げられていました。
祖母の声が聞こえてきました。

現在ではまず目にすることがなくなった

当時の懐かしさ溢れる一場面が鮮やかに蘇ってきました。

「といといとい」は鹿児島方言だからこそ味わえるおもしろい語呂合わせです。
敢えて厳しい言い方をしますと、

先月も書きましたように、薩摩狂句の面白さは、言葉の面白さではなく、

句の内容の面白さを重視するようにという先人の教えがあります。



一概に言葉遊びが悪いとは思いませんが、

このことは狂句作りの心得の一つとして念頭に

置いておくことも必要ではないかと思います。

 

 第41回にがごい会フォト狂句最優秀賞発表! - 塚田 黒柱

2012/11/30 (Fri) 04:07:16

 

(地)
美人(シャン)言(ちゅ)声(こ)へ 振(ふ)い向(み)っみたや 人(ひと)間違(まっ)げ 

 
       茶畑11月26日投稿分(ミーアキャット)

 原句に手を入れましたが、発想が面白かったのでいただきました。
ケサガメ隊の方々からは、

石つぶてが飛んでくる事は覚悟の上ですが、

女性心理の一端を垣間見るような感じのする一句ではないかと思いました。

 

自分が美人だと公言する女性は先ずいないと思います。

しかしながら、「美人」という声に反応したこの女性の心の中には、

いささかの自負に似た気持が潜んでいたのではないかと推測されます。
 これ以上のコメントはあえて控えさせていただきます。

自分で自分の首を絞めるようなことになりかねませんから。
「美人」の振り仮名はカタカナで「シャン」(外来語)、

「声(こ)へ」は「声に」 という意味になります

振(ふ)い向(み)っ」の方がよいでしょう。

 

第42回にがごい会フォト狂句最優秀賞発表!2012/12/31 (Mon) 03:56:24

 

(地)
私(あた)やこい 口(く)ち合(お)た団子(だご)を 
抓(つま)ん女房(かか) 


  茶畑(12月11日投稿分)(手作り団子)

 原作は「口合(くちお)た」でしたが、

「口に」の意味の場合は「口ち」と送り仮名にします。

手作りの団子を前にしたご婦人がたのお茶飲みの情景でしょうか。


一口大のミニサイズの中でも一番小さそうな団子を手にして

のたまわったセリフがそのまま狂句になったような面白さが感じられました。

作者ご自身か、はたまたかねては大食いで

鳴らしているどこかの奥方様か?

 

その場面を想像するとひとりでに笑み(苦笑。微苦笑、忍び笑い)がこぼれてきます。

読み手の想像力を最大限に刺激するこんな句に出逢うと楽しくなります。

 

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フォト狂句7月最優秀賞

2012-08-01 | さつま狂句
今日から8月、ますます暑さが厳しくなりそうな朝です。

台風もダブルでやってきています。
オリンピックで寝不足気味、
でも気を引き締めて今月も乗り切りましょう~



さつま狂句
フォト狂句7月分で課題句と自由句
2つも賞をもらっちゃいました*^▽^*

以下黒柱先生の選評とフォト狂句です。




(課題吟の部)(天)
二人(ふた)ゆ見(み)っ 夫婦(みと)か違(ち)ごかち
 賭(か)けをしっ   
茶畑(7月16日投稿分)(ベンチの二人)

(寸評)
薩摩狂句は何と言っても「面白い」のがいいですね。
「笑いの郷土文芸」とも言われる所以でしょう。

皮肉や風刺の効いた寸鉄人を刺すような句も
思わず膝を叩かせるような穿ちの句も、

胸に染み入るような人情句もそれぞれ味わい深いものがあります。
(あれえ~?どこかで聞いたような・・・?

ひょっとして同じ事を書いたかもしれません。
年の沙汰、酷暑の中でボケているのかもしれません。
(平にお許しを願っておきます。)

しかし、何と言ってもユーモアあふれる句の右に出るものはないでしょう。
健康的で大人も子供も一緒に笑えるような上質な笑いを
追及する気持を忘れないようにしたいものです。


理屈っぽくなりましたが、やっぱり、理屈抜きに笑える句がいいと思います。 
罪の無い(?)悪戯心満点の二人(または複数)の
ひそひそ話しが聞こえてきそうな、

そしてその会話の内容までも想像される、
まさに狂句らしい狂句と言えましょう。


賭けをしているのは能天気な男性同士か、
噂好きの女性同士なのか、
はたまたヒマを持て余した(?)夫婦連れなのか?
いろいろと想像をふくらませてくれる楽しい作品でした。

今月の「天!」茶畑さん、絶好調!!
>



(地)
あん実かあ 想像(そうぞ)も出来(でけ)ん 可愛(むぞ)か花 
     茶畑(7月28日掲載分)(にがごいの花)

(寸評)
またまた私事で恐縮ですが、
どうしたわけかここ2・3年我家のニガゴイは大不作です。
あまり実が生らないのです。


泥鰌が、いや土壌が悪いのか肥料のやり方が悪いのか、
ひところ毎日朝晩食べても食べきれないほど出来ていたに・・・。

私のかねての行いの悪さ以外に原因が思い当りません。
さらに余計なことですが、
例の朝ドラ「ちゅらさん」以来全国制覇したかの観がある
「ゴーヤー」という言い方には、私メは大いに不満であります。


あれは本来「ニガゴイ」と呼ばれてきたものです。
それを本家本元(?)の鹿児島でさえ、
本来のニガゴイも一緒くたにして「ゴーヤー」などとは
不届き千万、無礼であるぞ! 

とは言うものの、これも年寄りの愚痴(ぐぜ)でしょうか。

閑話休題、ニガゴイに限らず果実と花の関係は実に不思議です。
知らなければあの可憐な花から、
こんなグロテスク(?)
な恰好をした実が生るとは、確かに想像できません。


綺麗な花と見方によっては不気味な(?)実という意外な組み合わせで、
読者の共感を呼び、面白みのある、

また味わい深い一面をも併せ持つ一句に仕上がっていると言えましょう。


素材の意外な組み合わせも句作上の大事な要素の一つであることは
にがごい誌でも度々主張して来ているところです。


こうして賞を頂くと励みになります。
一人広島で寂しく指を折りながら、5・7・5のさつま狂句を作っているのですが

掲示板というネットでたくさんの仲間とつながっているのでとても心強いです。

ともすれば、消極的になりがちな気持も
この掲示板をのぞくことで元気をもらい
製作できるというものです。

感謝感謝です。
コメント (18)
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