たわごと~産業カウンセラーとして~

資格取得後もまだまだ研鑽の日々です。勉強会で感じたことを中心に、日々思う事や季節のことレシピまで自分を表現する日記です。

内観療法

2007-12-14 22:01:58 | 内観
今年最後の勉強会&忘年会からだいぶ過ぎてしまいました。

深くは知らなかった「内観」に少し触れてきました。

内観の創始者は吉本伊信という日本人です。日本で生まれた心理療法です。
今回は、この日本で生まれた内観法をドイツで実践している施設等のビデオをみせていただきました。
病院、学校、少年院、刑務所など…
ドイツの人達が、「Naikan」(ローマ字だとなんかかっこいい)を体験し、その体験後の気持ちを
話すのです。
共通することは人や物への見方が変わったということ。主観ではなく客観からみることができるように
なったということです。当然、まわりとのかかわりが変わってきます。

内観とはひとことでいうと自分を見つめ直す作業です。過去にさかのぼって…

・してもらったこと
・して返したこと
・迷惑をかけたこと

この3点のみを振り返るのです。ただそれだけです。
「して返したこと」は、見返りを求めることなく、自分がしてきたことです。

「集中内観」というものがあるのですが、この振り返りを1週間、朝から晩まで、考え続けることだそうです。
まず身近な、母親、父親、兄弟、友人等…
はじめは、そんな事でなにも変わるはずがないと思っているそうですが、3日、4日と過ぎると、ある時、
こだわりがすっと消えていくのだそうです。
日本でも徐々に、この内観を実践する施設などが増え、効果を表しているそうです。

多くの人は、日々「迷惑をかけられた事」ばかりを感じ、その中で生きているといいます。
毎日不満ばかりを数えながら、自ら心を苦しくしてしまっています。

そして、無くして初めて大切なものに気づくことが多いのです。
なぜなら無くしてしまうと、良かった事しか思い出さないからです。
何かをなくす前に、今、良いことだけを思い返して、大切なものに気づいて生きていけたら…
一瞬は気づいても、それがなかなか続かないのですけどね~

私は最近、この内観を体験したような気がしていたので、先生に聞いてみました。
それは内観かもしれないといわれ、日々、この振り返りを実践して内観に近づく事ができるのだと
実感しました。
でも、とても時間がかかって、しかもその気持ちを持ち続けるのがすごく大変な作業なのです。